14/18
決意の足音
ほんの1秒の間が、私にはそれ以上に感じた。
「この後空いてる?」
唐突に言われた一言に、私はただ「ハイ」と答えることしか出来なかった。
「凛ちゃんは、さぁ、どうしたいの?」
質問の答えが思い浮かばない。
それ故に間が生まれる。
「……まあ、そこまで深く考えなくてもいいよ。
確かに私にもそういう時期はあったよ。でもね
いつまでも悔やんでいたって何も解決しないし、前に進むこともできない。
だから、その人の分まで生きていこうと思うんだ」
この言葉の直後、何か自分の中で火が灯る瞬間を。
確かに感じた。
「坂本副隊長は、今も思い出したりするんですか?殺してしまった人の事?」
「……あるよ。いろんな武器で殺ったからね。」
歩み出すことに一切の迷いはなかった。
読んで頂きありがとうございます。
今回も文字数が少ない事が悩ましいところです。
次回は少しだけ多く書いていきたいと思います。