表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/9

プロローグ 昼子の失恋

 


(体が弱っているときは、心もけずられます。

 ネアカで陽気な昼子が演じられません。

 親友にもいえないことがあります。

 親友だからいえないことがあります。


 いつも胸がつかえて苦しくて、

 どうしようもなく辛いので、

 ここでうちちあけてみます。


 でも、あまりむきだしだとつらいから

 いつもの幼い小さな昼子をよそおって)







 昼子はめんくいで 、ほれっぽいです。

 けど、おつきあいしたこと、そんなにありません。



 一回目と二回目は、イケメンでした。

 このてーどならつりあいそうだし、まあいいかなとおもったのです。


 昼子とおんなじくみかけだけ、なかみはからっぽだったです。

 すぐあきちゃって、ふっちゃいました。


 昼子はやなこでした。

 いまもそーでしょうか?



 三人目はきゅーきょくのフツメンでした。

 昼子から好きになって告白した人です。


 かおはふつーだけどすごい人でした。

 からっぽの昼子にはついてけませんでした。


 もうぼろぼろになって、昼子はお別れしたのです。



 四人目はそーぜつなブサメンでした。


 昼子はつらくて死にたくて、ヤケになってました。

 もー、こんなんでもいいや、昼子なんかにおにあいだ。


 そーおもいました。

 でも、やさしー人で、いー人でした。


 おつきあいするうちに、だんだん好きになりました。


(好キニナリマシタ)



 でも、昼子はいっぱい我が侭いって、いっぱい振り回してしまいました。

 昼子はそのひとをいっぱいいっぱいにしてしまったのです。


 彼は彼でコンプレックスあって、じぶんが昼子につりあわないと、悩んでることしりませんでした。

 しろうとしなかったのです。


(ワガママ

 高慢チキデ

 オモイヤリノナイ)



 だから、バチがあたったのです。


(バチガアタリマシタ)



 いつも昼子の傍にいて、いつも慰めてくれる、内気でやさしい女の子を、彼は好きになってしまいました。

 その子も彼を好きになりました。その子より昼子が美人でした。でも、昼子よりいい子でした。


(ダッテ昼子ミタイナ

 ハナモチナラナイ女ノ

 真友ナノデスカラ)



「オレ、生まれてはじめて、人間顔じゃないってわかったよ」

 そーいってじつに、すがすがしー顔でわらいました。


(本当ニソウデスネ

 モウイエマセンネ


 アナタガ好キデス

 ナンテイエマセンネ)



 嘘つき昼子は心かくすのとくいです。

 親友にだって本心はみせません。


(好キデスナンテイエマセン

 イエバアノ娘ハミヲヒクデショウ


 ダカライエマセン

 モウモトニハ戻ラナイノデス)


 だからきれーに笑って

 ふたりを祝福したです。


(ウマク笑エタデショウカ

 ミットモナクユガンデ

 ナカッタデショウカ


 ダイジョウブ

 キヅイテナイ

 キヅイテナイ


 オネガイ

 キヅイテ)




 …………



 昼子は好きだなんて一言も、口にしてませんでした。

 いわないままのそのままで、おわってしまいました。


(モットチャントフラレレバヨカッタ

 コンナニヒキズルクライナラ)



 あとで、彼はうちの妹に、血祭りに上げられました。

 後の祭りですけど、ちょっと可哀相です。

 


(アハハ

 ザマーミロ


 テメーソノツラデ

 女ニモテル

 ナンテオモウナヨ


 昼子ナンカ

 昼子ナンカ


 キセキダッタンダゾ)





 そうやって笑って

 忘れようとして


(ケレドモ)


 忘れられなくて

 泣くのです



 眠たがりの昼子が

 眠れなくて


 泣くのです

 泣く……

 



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ