表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/29

聞き込み 1

 まああれだよね。

 何がヤヴァイって、クラスメイトに九十九がいるのだから下手すると僕も死んじゃう可能性がゼロじゃないってことだ。それに僕以外にもきっと九十九を殺そうとしているやつがいるはずだと考えて行動したほうがいいよね。

 つまり、鉄は熱いうちに打てってこと。


 クラスのほぼ全員が敵だ。


*************


 次の日学校に行くと5、6人が休んでいた。

 気持ちは分からないでもない。

 このまま学校に行き続けると、死ぬのだ。

 その5、6人の中に九十九がいる可能性だってある。

 もしその可能性が当たっていたとするのならば、もう九十九を殺すことは無理だろう。だからその可能性が外れていることを期待する他ない。


 5、6人しか休んでいないのに、僕は少しだけ驚いた。僕の計算(頭はそれほど良いわけではない)だと、もっと大勢休むものだと考えていたからだ。


 休んでいないのは何故か?

 それはきっと僕とおんなじ理由なのだろう。


 まいったな…。

 さっきクラスのほぼ全員が敵だ。とかのたまったけど、実際にほぼ全員が敵なのだとするなら、ちょっとばかり面倒だ。

 僕が九十九を殺すことには変わりないのだが。


 ていうか、どうやって九十九を見つけようか?

 …そっからかい!みたいな愛あるツッコミが聞こえてきそうだけれど、実際問題見つけ方がいまいち分からない。


 まず除外していいのは僕だ。

 なぜなら、僕が九十九だったとしても僕にはあまり関係のないことだからだ。

 隠し通せばいい話だし。


 つまり逆に言うと、僕以外のクラスメイト全員が怪しい。そこからさらに九十九容疑者(我ながらナンセンスなネーミングセンスだ)を、絞る方法がこれっぽっちも、ひとかけらも分からない。

 もういっそのこと、みんな殺しちゃおっかな。…なんてブラックジョークにも程がある。僕は人間は殺したくない。僕が殺したいのは九十九だけだ。

 九十九は人間ではない。


 九十九を殺すのはこの僕だ。


 …カッコよく言ったところで、今やれることはクラスメイトへの聞き込みくらいしかない現実。


*************


 そもそも僕は今回死んだ二人とは接点はないので、少ししか彼らのことを知らない。

 今、死んだ二人のことを彼らと呼んだように、二人とも男である。そして、その二人は仲がとても良かったようだ。

 まあ、僕が知っている情報はこれくらいしかない。そもそも僕は、あまり人と深く接することがなかったかもしれない。仲が良い人はある程度いるのだが、友達ではあれど思えば学校以外で会うことは、そんなになかった。

 浅く広く。一言で言ってしまえばそんな感じだ。

 それはそれとして、今は僕について語っている暇はない。1分1秒が惜しいのだ。語りだした僕が言うのもおかしな話だが。それについては悪いとは思ってるよ。反省する気はないけどね。


 さぁ、聞き込み開始だ。

 まずは死んだ二人と仲が良かった人達に話を聞こう。そいつが九十九かもしれないから、細心の注意を払うことを忘れないようにね。

「もしもし、あなたが九十九ですか?」

 …自分で言うのもなんだけど、僕って馬鹿なのかな?直球にも程がある。

「ごめんごめん、今のは僕なりのジョークだから忘れて。イッツア、ジョーク」

「俺になんか用?」

 う~ん、これは名前を出してもいいものだろうか?仮名を考えるのも、めんど…いやいや、限界があるし。

 よし、仮にA君としよう。

 A君は、このクラスの人気者だ。

 誰とでも仲良くできて、先生からの評価も高い。

 おまけに、勉強も運動も出来る。

 よく言えば万能。まあ言ってしまえば、れっきとした器用貧乏だね。

「いやね、用ってほどのことじゃないけれど、少しA君と話したいだけなんだよ」

「いいけど、俺と僕君ってそんなに仲良かったっけ?」

「おやおや、酷いことを言ってくれるねぇ。このクラスの人気者の癖に。ほら、大したことじゃないけど、あの二人と仲良かったでしょ?」

「確かに仲は良かったけど、そこまでじゃないぜ。よく一緒につるんでたけど、それを言うなら俺は誰とだってつるんでるぜ」


 そうなんだよね~。もしも、もしもA君が九十九だとするなら、あの二人だけが死ぬことはなかったのだ。もっと大勢が、このクラスのほぼ全員が死んでいたとしてもおかしくはなかった。多分生き残るのは、僕と数人だけだっただろう。

 だからA君が九十九ってことはないと僕は思う。いやいや、僕は最初っから分かっていたよ?

 A君が九十九な訳がないってさ。


 …じゃあ他の人に聞き込み行くとしようか。


 露骨に話題反らしやがって?

 君が何を言ってるのか僕には全然分かんないな。


 さ、次々。

あれ?これってホラーだよね?

そんな話がもう少しだけ続きます。

サイコパスなのは最後だけかも…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ