中身無いんすけど…
多分俺は倒れている、眼は開かない。呼吸は違和感を感じるが恐らく出来ていると思われる。
俺は、生きてる…のか?
最期に見た光景から自分が生きていたことがどうしても信じられない。
夢…だったのか?
だが、夢とは思えない、確かにあった痛み。皮膚が避け身体中が押し潰される感覚を確かに俺は覚えている。
あいつらは…無事なのか?
教室の中に残った三人の友人達の安否が気になる。自分だけであの化物が腹を満たしてくれたのならまだ喰われた甲斐もある。
いい加減起き上がろう…そう思い、脚と手に力を込める。
ガチャッ
聴き慣れ無い金属が擦り合わさるような音に違和感を覚えるが、あまり気にするようなものでも無いた思い、勢い良く立ち上がる。
最期に中々開かない眼に力を込める。
くっ…中々しぶとい目蓋である。
此処が何処か確認しなければならないのに!
と思うとフッと視界が開ける。
「おっ?」
間抜けな声を出してしまったが、まぁいいだろう。それより周囲の確認である。辺りを見回すと形の不揃いな岩を積み重ねられた壁で覆われた小部屋。中心には何か妖しげな台座に、木で作られた扉があるのが見える。
「あの化物は居ないみたいだな…」
取り敢えずの身の安全を確保出来たので次は自分の身体に異常が無いか調べる。
…簡潔に言おう。問題だらけである。
首を下に曲げると見えるのは、ゲームなどに出てくるような真っ黒に染まったフルプレートの鎧である。
「なんのコスプレだよコレ…」
余りにも妙な格好に唖然としてしまう。
「まさか、頭もか!?」
と頭に手を当てると、またしてもガチャッとゆう金属音が鳴り響く。
「やっぱりかよっっ!」
思いっきりヘルムを投げつけつる。
すると俺の視界は急に加速を始める。そして頭の中に鳴り響く音に気分が悪くなる。
やられた!と揺れる視界の中で自分を殴り飛ばしたであろう人物を捉える。
そこには頭の無い黒い鎧が振り被るような姿勢で微動だにしないで立っている。
しかし、あの鎧見たことがある。しかも割と最近。
とゆうかアレ、俺の身体じゃね?
呆然としていると致命的な事に気がつく。
頭と胴体が完全に離れている。これは不味く無かろうか?
とゆうかなんで俺は生首だけで生きてるんだ!?
いかん、一気に色んなピンチが押し寄せてきた為思考が追いつかない…
ど…どうする?取り敢えず身体を取り戻さねば!
すると頭の無い鎧はガシャンと音を立てながら此方に近ずいてきて俺を拾い上げる。
そういえば鎧の中はどうなっているんだろう?と持ち上げられている最中に気になってしまう。すると鎧は気を利かせて目線を鎧の中に合わせてくれる。
おぉ以外と便利だな…なんて思って居たら、衝撃的な事実が発覚する。
「中身、無いんすけど…」
この日、俺は今迄の生活と共に自分の身体を失った。
部屋から脱出出来なかった…
つ…次こそは必ず部屋から脱出を…




