真面目に合同で章(スプリング&ソフィア編)14 愛を囁く化物、愛を知る化物
ガイアスの世界
スプリングとインセントの関係
スプリングの両親とインセントは交友関係があったようでスプリングの両親が殺された日、いち早く駆け付けたのはインセントだった。
両親を失い失意の中にいたスプリングをインセントは保護し旅に同行させたようだ。それ以降の二人の消息はスプリングがインセントの下から離れるまでよく分かっていない。
真面目に合同で章(スプリング&ソフィア編)14 愛を囁く化物、愛を知る化物
剣と魔法の力渦巻く世界、ガイアス
ガウルドの頭上で血の色のように不気味に輝いていた月は、活動死体化した魔物達の襲撃が終わりを告げると、まるでそれを待っていたかのように徐々にその色を本来の色へと取り戻し始める。同時に月は傾くようにして沈み始め、ガウルドの人々にとって長い夜は終わり新たな朝を迎えようとしていた。
活動死体化した魔物の襲撃は終わりを告げたが、ガウルドの町は未だ騒然としている。事後処理や町の復旧の為に人々が騒がしく中、その騒がしさが嘘のようにガウルド城へと続く長い道は深い静けさを保っていた。
そのガウルド城へ続く長い道を城とは逆方向へと向かう人影が一つ。その人影は意識を失ったソフィアを担ぎ町の方向へと向かい歩くスプリングの姿であった。
「……んッ……」
スプリングが歩くことで生まれる一定のリズムに揺られながらソフィアはその目をゆっくりと開けた。
『……主殿、ソフィア殿が目覚めたようだ』
スプリングの腰にぶら下がった打撃用手甲、未だ持ち主が装備することが叶わない自我を持つ伝説の武器ポーンは、ソフィアが目を覚ました事をスプリングに伝えた。
「……ソフィア、起きたか?」
ポーンの報告に軽く頷いたスプリングは、一旦足を止めるとまだ意識がはっきりとしていないソフィアに声をかける。
「ああ……う……ん……」
まだ夢と現実の狭間で意識がはっきりとしないのか、自分を呼ぶ聞きなれた声に何処か曖昧な返事をした。
「体の方は大丈夫か?」
見た目傷一つ負ってはいないが一部始終を見ていたスプリングは、豹変し本来以上の力を発揮して暴れまわったソフィアの体を心配する。
「……月が……綺麗だね……」
しかしスプリングの背から顔を起こし頭上を見上げたソフィアはまだ虚ろな意識の中で、すっかり元の色に戻った月を見つめスプリングが聞いた問とは全く関係無い返答をする。
「……ん? 月?」
自分が望んでいた返答では無かったものの、それだけの余裕があれば体に問題は無いと思ったスプリングはソフィアの言葉に誘われるようにして少し傾き始めた月を見上げる。
「……あれ? 不気味だったのにいつの間にか元に戻っているな……」
先程までガウルドの町に、血のような赤い光を降り注いでいた月がいつものように戻っていることに気付いたスプリングはホッとしたように顔を綻ばせた。
「……じゃなくてだな……」
綻ばせていた顔を瞬時に元に戻すスプリング。
「起きたなら、そろそろ自分の足で歩いてもらえるか? 俺は疲れた」
既に夜中という時間はとうに過ぎている。魔法使いから拳士に転職し大幅な体力が増強したとはいえ、朝からずっと動き続けていたスプリングは疲れたと背中から下りるよう催促した。
「……イヤだ……もう少し……このままがいい……」
しかしまだ眠たそうな声で甘えるソフィアは、下りたくないという意思を表すようにスプリングの背に密着した。
「お、おいッ……」
背中に感じるソフィアの体温。それ以上に柔らかい二つの物の感触がはっきりと背中に感じとれてしまうスプリングは、見るからに動揺し慌てたような素振りをみせる。
「……もう少し……もう少しだけお願い……」
「ううっ……」
依然意識がはっきりしていないのか、普段絶対に見せないソフィアの甘えた様子に戸惑いを隠せないスプリング。
「た、たく……しょうがないな……後少しだけだぞ」
だがこれが男の性なのか、可愛い女の子に甘えられて気分が悪くなる男は早々いない。たとえそれが元盗賊で現在剣士をこじらせ狂戦士になりつつあるソフィアであってもだ。スプリングも漏れること無くその一人であり男である。言葉では迷惑そうにしながらもまんざらでも無い表情でソフィアを背負うことを続行し町へと続く長い道を再び歩きはじめた。
「ありがとう……スプリング……」
スプリングの背に耳を当てながらそう呟くソフィア。しかしその瞳は暗く虚ろで到底その状況に心から感謝しているようには思えない。その虚ろで暗い瞳とは反して口元は薄っすらと吊り上がり笑みを浮かべていた。
― ガウルド城 内部 ―
ヒラキが城内を歩けば、すれ違う者達はヒラキに対して必ず頭を下げる。それはヒラキがヒトクイの王である為、当たり前の行動ともいえ頭を下げる彼らの心内には尊敬や畏怖などヒラキに対しての様々な感情が含まれている。
しかし今、ヒラキが城内を歩いても誰もヒラキに対して頭を下げない。それどころかその場にヒラキがいることに気付いていないようだった。
「……流石家畜を騙しているだけはあるね、自分の存在を隠すこともお手の物ってことか、夕歩者……」
ヒラキを夕歩者と呼ぶ少年、闇歩者スビアはヒトクイの王とすれ違っているのに全く気付く素振りすら無い兵達を見ながら嫌味たらしく自分の存在感を消すヒラキの能力を褒めた。
「……こっちだ……」
しかしスビアの言葉に耳を貸さずヒラキはただ一言そう言うと地下へ伸びた階段を下り始めた。
「……地下? ……これまた古い記憶を呼び起こすような場所に連れていくんだね……一体何をしようっていうんだい?」
ガウルド城の地下へと続く階段を下りていくヒラキについて行くスビアは何か思い当たることがあるのか、あからさまな探りを入れる。
「……お前は暗い場所が好きだろう……だからお前が得意とする場所で戦ってやる……」
「……ふーん、それは有難いね……」
しかし当然の如くスビアが求める答えをヒラキは口にはしない。その言葉が真実では無いことを理解しつつスビアは自分の前を歩くヒラキに礼を口にした。
スビアはヒラキという人物が愚かな思考を持つ者では無い事を知っている。地下へ向かう理由が自分に対しての何かしらの対抗手段であることは確実であったが、あえてその対抗手段の中に入ることを選択するスビアは、ヒラキの背を見つめながら不敵な笑みを浮かべる。その笑みには強大な力を持つ自分が目の前の人物に屈するはずがないという自信が見て取れた。
「……着いたぞ……」
背後のスビアがそんな笑みを浮かべていることに気付いているのか気付いていないのか、ヒラキは目的地に着いた事をスビアに伝えるとその場所に通した。
スビアとヒラキの前に映るのは暗闇。そこはガウルドの地下に造られた用途不明である薄暗い空間であった。
「今から僕と戦おうと言うのに、いささか狭すぎないか、この場所は?」
常人ならば数歩先は見通すことが出来ないその薄暗い空間の広さを的確に把握するスビアは、その空間を見渡しながら自分達が戦うには狭すぎないかとヒラキに問いかける。
確かにスビアが言うようにヒトクイの統一を成し遂げた力を持つ王と『闇』の存在の頂点に立つ者と言っていい闇歩者が今から戦う場所としてはいささかその空間は狭いように思える。
「……残念だが、お前がその力を披露する場は無い」
だがヒラキにはスビアと戦うつもりはないのかそう言いながらゆっくりと薄暗い空間の中心へと歩き始める。
「ん?」
薄暗い空間の中心へと歩きだしたヒラキの言葉に首を傾げるスビア。
「……スビア……お前をこの場所に封印する……」
そう言ったヒラキはおもむろに足を鳴らす。するとヒラキが足で鳴らした地面が光だしその光は線を描くように周囲の地面を輝かせる。その線はやがてヒラキを中心として一つの魔法陣を描き出した。
「はぁ……結局それか……『聖』の力でまた僕を縛ろうとしているのか……」
ヒラキを中心にして光輝く魔法陣。それは『聖』が作りだす『闇』の存在を拘束する為の力であった。
しかし光輝く魔法陣をみたスビアは『また』と口にする。以前にも同じ魔法陣を見たことがあるのかスビアは魔法陣の中心に立つヒラキに失望の目を向けた。
「今の僕にその魔法陣が効くと思う?」
当時のスビアがどうであったのかは分からない。だが現在のスビアはその魔法陣を目にしても焦りや驚く素振り一つ見せない。眩い光を放つ『聖』の力によって作られた魔法陣を打ち破る自信があるようであった。
「残念だよ……こんな手段しか取れない姉さんに……」
男であるはずのヒラキ王を姉さんと呼ぶスビアはゆっくりと掌をヒラキに向ける。そこからゆっくりと拳を作るように掌を閉じた。するとヒラキの足元に展開していた魔法陣は吸収されるようにスビアの手に吸われていく。瞬く間に魔法陣は崩壊し全ての『聖』の光はスビアの手の中で消えていった。だが『聖』の力を使ってスビアを封印るという計画が失敗したというのにその様子を驚くことも焦る事も無くじっと見つめるヒラキ。いやその眼差しを向ける者はヒラキの物では無かった。
「……懐かしいな…… その姿になるのは何時ぶりだい?」
スビアの視線の先に立つ人物。それは先程までいたはずのヒトクイの王では無く背の高い女性であった。無表情であるもののその容姿は息をのむほどに美しい。だが何処かスビアと似た雰囲気をもっていた。
「……」
スビアの問に対しその美女は沈黙を貫く。その沈黙はまるで何かを待っているようでもあった。
「さあ、僕を封印することは叶わなかったぞ、どうする姉さん」
「来た……」
「なに?」
美女が呟いた『来た』という言葉に反応するスビア。
「……うぐぅぅ!」
突然手に走る激痛にスビアは膝を折った。
「……この数十年、お前の力の増幅を考えなかった訳が無いだろう」
一切感情を見せない美女のその顔は、苦痛に表情を歪ませるスビアを見下ろす。
「増幅したお前の力は魔法陣ではもう封じられない、それは分かり切っていた……でもだったら直接体に送り込めばいい……性格上、お前は自分の力に絶対的な自信を持っている、だから必ず魔法陣を体に取り込んだ上で『聖』の力を消滅させ自分の力を見せつけようとすることは分かっていた……だからお前のその自信を利用した……数十年保ち続けたこの『聖』の力で……」
失敗したかに思われたヒラキの計画は、スビアの体内に潜伏し時を待っていた。『聖』の力はスビアの体中で消滅することなくスビアを縛り上げることに成功していたのだ。
「くぅう……これだけの『聖』の力……一体何処から?」
『闇』の存在を脅かす聖狼ですら倒すことが出来なかった自分の力を抑えることが出来る『聖』の力は一体何処から持ってきたのかとスビアの頭に疑問が浮かぶ。
当然目の前にいる『聖』にも『闇』にも属し、そして属していない夕歩者が持つ『聖』の力などたかが知れている事を理解しているスビアは、自分を縛る力の源が彼女に無いことは分かっていた。だがならばその力は何処からきたのかスビアには全く見当がつかない。
「……スビア……私の能力が何であったか覚えていないのか?」
「姉さんの……能力……ハッ!」
何かに気付いたスビアは驚きの表情を浮かべそして納得したように目の前の美女に視線を向けた。
「姉さんは……あの男を喰ったんだね……喰うことで……僕の力を超えるほどの『聖』の力を手に入れたのか……」
見下ろされる美女の冷たい視線に苦痛を伴いながらも笑みを浮かべるスビア。
「……アッハハハ! 例え『聖』の力を手に入れたとしても結局姉さんはこちら側だったんだねぇ……」
笑いを堪えようとするが湧き上がるその感情を抑えられず再び大きな笑いがスビアの口から吐き出される。
「これは傑作だ! 愛する男を喰った! 人間になろうとして人間ぶっていた姉さんは喰った、憧れていた人間という存在を喰ったんだ!」
膝を折っていたスビアはそう叫ぶと突然美女に飛びついた。両腕を拘束されるようにスビアに自由を奪われる美女はそれでも表情を変えず自分の胸元に顔を埋めるスビアを見下ろす。
「……所詮姉さんは半端者の出来そこない……僕が生まれる為の実験体でしかない……でも……許されない、姉さんの体の中に奴の血が、肉が、その存在が今もいることが許されない……だから……僕と一緒にあの男の力で封印されようじゃないか、レーニ姉さん……」
明らかに冷静さを失っているスビアは目を見開きながら全く感情の色が見えない美女レーニを見つめる。
「……くぅ! や、やめろ……なんだその哀れむような顔……僕はこの世界でもっとも強い力を持った生命体だぞ! そんな憐れむような目で僕をみるなッ!」
何の感情も浮かび上がっていないレーニの表情。しかしスビアにはレーニの顔が目が自分を憐れんでいるように見えていた。
激昂するスビアは抱き付いていたレーニから離れようと両腕を離す。
「ダメだ……」
しかしそう言ってスビアの両腕を掴み抱擁するようにスビアを抱き抱えるレーニ。
「……スビア……ごめんね……今度は一緒に……一緒にいるから……」
「姉……さん……」
レーニがこの場で初めて見せる感情の籠った表情、それは悲しみであった。今まで一切の感情が見えなかったのが嘘のように悲しみがその表情に現れるレーニ。
「……はは……ははは……そうか、姉さんは最初から僕と一緒にこの場所に封印されることを望んでいたんだね……」
唐突にレーニの思惑を理解したスビアの表情は、戸惑いながらも穏やかなものへと変わって行く。スビアは自分が本当に欲していた物に気付いた。自分が欲していたのは愛だったのだと。そう理解したスビアはレーニの抱擁を受け入れ体の力を抜いた。
「……僕は世界が嫌いだ……僕を生み出したこの世界が大嫌いだ……でも姉さんはこの世界は儚くて美しくて好きだと言う……僕には理解できなかった……でも今理解できた……これが『好き』ってことなんだね……」
人間が作りだした『聖』の化物を倒す為にだけ作られた『闇』の化物。しかしその化物が世に放たれること無く『聖』と『闇』の戦いは終焉を迎えた。ただの兵器、怪物として生まれ自分を作りだした存在からも愛されること無くそして自分の存在理由すら失いこの世界自体を呪った『闇』の化物は、この日初めて愛を知った。
「姉さん……これからは一緒に……いてく……」
体の中で蠢く『聖』の光が完全にスビアの意識を捕らえた瞬間、スビアの目の前には信じられない光景が映っていた。
「一人で勝手にいけッ!」
もう視界も定まらない中で聞こえる男の声は、そう言うとスビアからレーニを引きはがした。
「姉さんッ!」
突然失われるレーニの温もり。それがもう手に入らないものだと感じ取った時、愛を知り、愛することを知ったはずのスビアの心は一瞬にして深い『闇』へと塗りつぶされていく。
「スビア!」
自分を呼ぶレーニの声が聞こえるがもうすでにスビアにその叫びの真意は届かない。愛は哀へと変わりそしてそれは一瞬にして恨みへと変貌する。
「許さない! 許さないぞ 絶対に、絶対にお前達を……この世界を滅ぼしてやるああああああああああ!」
スビアの体内で蠢いていた『聖』の光は爆発するようにスビアから放たれると、体を縛り上げるようにしてグルグルとスビアを包み込んでいく。その隙間から漏れだす呪詛のようなスビアの声は薄暗い空間に響き渡りそしてパタリと静まった。光を失ったソレは小さな石となって地面に転がった。
『聖』の光が失われ、再び薄暗い空間に戻ったその場所でレーニは小さな石になったスビアを手に取ると自分の背後に立つ男に振り返った。
「……なんて事を……なんて事してくれたんだ、インセント!」
自分をスビアから引き剥がした男の名を叫ぶレーニ。
「たく、あの頃から死にたがりは直ってねえようだな……」
怒りにまかせ叫ぶレーニに呆れるような表情を向けるインセント。
「お前はこの国の王なんだ、あいつの意思を受け継ぎその意思を守りつづけなきゃいけない責任がお前にはある! いつまでも破滅願望を抱く甘ちゃんやってんじゃねえよ!」
広場で出会った冒険者や戦闘職、そして唯一の弟子でもあるスプリングにすら常に笑顔であったインセントが怒りを露わにしてレーニを怒鳴りつけた。
「……ッ!」
インセントの怒りに言葉を失うレーニ。そこにいたのはヒトクイの王でもなければ、スビアの挑発的な言葉に一切顔色を変えなかった美女でも無い。戸惑い悲しみを抱く一人の少女のような顔をしたレーニであった。
「……まさかと思って来てみれば、あいつと心中しようとしているとは思いもよらなかったぜ」
一仕事終えたというように深いため息をつきながらその場に座り込むインセント。
「俺はお前と違って歳をとるんだ……老人を労わりやがれよ」
到底老人とは思えない屈強な体を持ったインセントの言葉は信用できない。しかしその表情からは疲労が見て取れる。
「……何で今更戻ってきた……この国を捨てたお前がなぜ今になって私の前に現れるッ!」
ヒラキの右腕を務めていたインセント。しかしヒトクイ統一後、殆ど理由を告げず自分の前から、ヒトクイから去ったインセントがこの場にいることが納得できず怒りが込み上げるレーニ。
「ふふ、何故か……そりゃお前が、俺の一番の戦友が唯一愛した女だからだよ……」
そう言うとインセントは、レーニの頭をポンポンと軽く叩きニコリと満面の笑みを浮かべるのであった。
― 場所不明 ―
夜明けが近いが未だ真っ暗なその場所に佇む人影。その人影の周囲は砂漠なのか見渡す限り砂の山しかない。加えて嵐のように強い風が舞い砂を巻き上げ視界が悪い。凍えてしまうほどに下がった気温の中で、その人影は平然と砂しか見当たらない砂漠を歩く。
「……あらあら、どうやらヒラキ王に軍配が上がったようですね……まあそれもいいでしょう……十分な実験結果も取れましたし、何より新たな怪物も育ちつつある……うーんこれはヒトクイに帰るのが楽しみですねぇ」
砂嵐の中へ平然と砂漠を歩く人影は、ひとしきり楽しそうにつう呟くと今まで砂嵐によって視界に映らなかった大きな町をその目に捉えた。
「……さて、仕事時間です」
人影はそう言うと迷うこと無くその砂漠に佇む巨大な町へと足を向けるのであった。
ガイアスの世界
夕歩者レーニ
太陽の光が輝く日中でも無く暗闇に包まれる夜でも無く丁度その間、夕方を支配すると言われる存在、それが夕歩者である。だがその実は、夕方を支配できる訳でも無くどちらに属することが出来ない半端者である。
夕歩者は闇歩者と同様にガイアスの世界に一人しか存在しない。それがレーニと呼ばれる背の高い美女である。
夕歩者は、スビアが失敗作と語っている事から闇歩者を生み出す過程で生まれた存在であることははっきりとしているがスビアと本当の姉弟関係にあるのかは不明。
そんな夕歩者レーニがその姿を偽りヒトクイの王をしているのかも不明であるが、この事が世に公表されれば間違いなくヒトクイが混乱に陥ることは間違いないだろう。




