もう少し真面目で章(ブリザラ編)6 黒いマント
ガイアスの世界
サイデリー王国の王妃フリージア
ブリザラの母親でもあるサイデリー王国王妃フリージアは、ブリザラを産んでから五年後の冬、病でこの世を去った。
サイデリー王国の王妃としては珍しくない一般人出身であるフリージアであったが、その経歴は王妃としては珍しいものであった。
フリージアは元々、女性では就くのが珍しい戦闘職、盾士でありその実力は高く最上級盾士に上り詰めるほどであった。ちなみにフリージアを最上級盾士に推薦したのは、フリージアが盾士の師として仰いでいた最上級盾士ガリデウスであった。
ブリザラの父である先代のサイデリー王との出会いは最上級盾士の任命式の時で、先代の一目ぼれだったという。
出会ってから数年後、先代の猛アタックに折れ婚約を承諾すると最上級盾士にして王妃に即位するというサイデリー史上異例の立場になった。こんなことが許されるのはサイデリーだからこそと言える。
それから一年後、フリージアが子供が身籠った事が分かると、先代は狂気乱舞して町の人々にその事を言いまわったという。
しかしその直後、フリージアに未来予知の特殊能力が発現することになる。これ以降、フリージアは未来予知を見るたびに衰弱していったが、そんなことを思わせない程に明るく周りの人々に立ち振る舞っていたようだ。
未来予知で見る未来は全て産まれて来る子供、ブリザラに関しての事でフリージアは一人で歩けなくなるまで、その未来予知に沿って時にはその未来に抗い行動したという。
ブリザラが誕生してからも未来予知が続いてようだが、周囲にも言えないような内容があったのか、それ以降はあまり未来予知の内容を口にすることは無かったようだ。
フリージアが持つ未来予知を知る者はサイデリーでも少なく、先代の王と最上級盾士の三人であった。
フリージアは自分の最上級盾士の後継としてその当時上級盾士であったティディを推薦した。
フリージアとティディは師弟関係にあったようだ。
もう少し真面目で章(ブリザラ編)6 黒いマント
剣と魔法の力渦巻く世界、ガイアス
王が討たれ新たな自由を手に入れたムハード国に訪れる夜は、人々にとって安らかな時間になりつつあった。だが夜が作りだす暗闇は人々の中に恐怖と不安を簡単に作りだす。
前ムハード王が討たれたことにより終息を迎えたはずの恐怖と不安が違う形となって静かにムハード国に広がり始めていた。
「……」
港で戦闘となったメンチカツ兄弟とその仲間一人を倒したブリザラは、後からやってきた盾士達にその者達の身柄を引き渡し負傷したイヴォークを託すとその足で、ムハード国内へと戻って来ていた。
「……やっぱり、凄く嫌な感じがする……」
ムハード国に入った瞬間、漂う空気に異様な緊張感が入り混じっていることを感じたブリザラはそれを嫌な感覚と口にし目的としている場所へと足を急がせた。
『……確かに何か重たい空気……悪意のような感覚が漂っているようにも感じる……しかしなぜた、悪意は感じるのに私の探知能力には何も反応が無い……』
人間とは全く異なった存在でありながらブリザラの人間的な感覚に理解を示す自我を持つ伝説の盾キングは重たい空気、悪意の正体が自分の探知能力に一切引っかからないことに困惑していた。
「やっぱり港で出会ったあの人達の仲間がこのムハードにまだいるってことなのかな……」
所有者であるブリザラを守ることが役目であるキングだがただ己の身で所有者を守ることだけが使命では無い。周囲を索敵することで所有者に降りかかる危険を未然に防ぐこともキングの役割である。キングの索敵、探知能力はガイアスで生きる全ての生物を凌駕するもので、所有者に向けられた敵意や周囲で良からぬことを考えている者が発する悪意まで拾い上げることができる。
しかし強力な索敵、探知能力、敵意や悪意までもを披露ことが出来る能力を持つキングであってもムハード国から感じる悪意の正体は依然掴めていない。
それはキングが全く気配を掴めなかった双子達と対峙したときに感じた悪意と酷似しておりブリザラはムハード国から発せられる悪意の正体がその双子達の仲間のものでは無いかと考えていた。
『……うむ、港で戦った輩が潜伏している可能性は高い』
ブリザラと同様にキングも港で感じた悪意と現在ムハード国に漂う悪意は同種のものであると感じているようでブリザラのその考えに頷いた。
「……ねぇ、キングの索敵や探知を欺いたあの人達の能力って……ピーランが使うような隠形なのかな?」
ムハード大陸にある国々を周った時や最上級盾士ティディからの情報で、自分を襲ってきた双子の正体が何者であるか大体の見当がついていたブリザラは、それよりもキングの索敵、探知能力を欺いた彼らの能力が、ピーランが使う隠形と同様の能力なのか気になっていた。
「……もし、そうだとしたら……」
ピーランが使う隠形はとある国の国専属職に指定されている戦闘職、忍びが持つ術。その技や術は門外不出で外に流失することはまずないとピーランから聞いていたブリザラは、もしかしたら自分が港で対峙した者達がピーランと同郷の者達なのではないかと考えていた。
『王よ、心配することは無い、あの輩達はピーラン殿の同郷の者達では無いことは確かだ』
不安を覗かせたブリザラに気付いたキングは、その考えをすぐさま否定した。
『……気配を消し、姿を消したあの輩達は確かにピーラン殿の隠形に酷似している……だが、ピーラン殿に申し訳ないが例え隠形を発動したとしても私を欺くことは出来ない、よってピーラン殿とあの輩達が浸かった術は別物、繋がりは無いと考えていい』
本人には申し訳ないがと前置きしつつ隠形は自分には効果が無いことをブリザラに伝えたキングは、ピーランと双子が同郷の仲間では無い事を説明する。
「はぁ……よかった……」
一つ息を吐き安堵するブリザラ。
「……ん? でもそれってピーランの隠形よりもあの人達の隠れる能力の方が高いってこと?」
キングの説明によって安堵する反面、ピーランの能力が双子よりも劣っていることに不満を覚えるブリザラ。
『確かに隠れるという点に置いてだけ言えば、あの輩の方が一枚上手だ……しかし王も見ただろうあの輩の動きを』
双子特有の息の合った攻撃は確かに見事であったが、その双子の攻撃をブリザラはキングの力を殆ど頼ることなく見事に全て防いでみせその上で双子を行動不能にしていた。
『……比較してみよう、もし、私の力を借りず王がピーラン殿と戦ったとしたらどうだ?』
「……」
キングの問に自分とピーランが戦う想像をしたブリザラは、ピーランの動きを捉えられず翻弄させられる自分の光景が頭を過った。
「……う、うん、ありがとうキング……納得できたよ」
不甲斐無く翻弄する自分を想像し苦い笑みを浮かべながら納得するブリザラ。
『そう、例え隠れることが優れていたとしても、その力をどれだけ引き出せるか……結果総合的にはピーラン殿の方があの双子の輩よりも実力は明らかに上だ』
「うん!」
あの双子よりもピーランの方が優れていると断言するキングの言葉に、力強く頷くブリザラ。
《王よ……自分がピーラン殿よりも劣っていると想像したようだな》
ブリザラがどういった想像をしたのかキングには分からない。だが微妙な表情の変化から、ブリザラがピーランに負ける想像をしたことは手に取るように分かったキング。
《が、もしあの深紅に染まる目の力を自由に引き出すことが出来れば、その想像とは違う結末になっていただろう》
ブリザラの内に秘められた未だ解明できていない深紅の目の力。その力を自由に発動することが出来れば、自分が居なくともピーランとの戦いには勝つことが出来ると確信しているキング。
《……しかし、その力の正体が分からない以上、無暗に使うのはやはり危険だ……》
今の所は状況を好転させる力として発揮されている深紅の目。だが大きな力には代償が伴うというのが理である。最初の頃よりも確実に力を増している深紅の目の力にキングは更なる警戒心を抱くのだった。
「ねぇキング、結局あの人達が使っていた隠形に似た力は何だったのかな?」
忍が使う隠形よりも効果が高い双子が使った能力の正体が何なのか気になるブリザラは、ムハード国の民家街を走り抜けながらキングに聞いた。
『……うぅぅうむ、あれは……あの輩達の能力では無い、姿を消す能力を発揮していたのは……輩達が纏っていた黒いマントだろう』
隠形に似た能力が双子のものでは無く身に纏っていた黒いマントによる効果であると見抜いていたキングは、どこか歯切れ悪くそう言った。
「……だとするとあの黒いマントは魔法道具の類なの?」
少し様子がおかしいキングに小首を傾げながら更に質問を重ねるブリザラ。
『……いや、今の技術者……魔法使いの技術で私を欺く程の魔法道具を作りだすことは不可能だ……』
「ッ! ……もしかしてそれって……」
更に歯切れ悪くなるキングの言葉を聞き何かに勘付いたブリザラは驚いた表情を浮かべた。
『ああ、あの輩が持っていた黒いマントは、伝説と名の付く物に近い代物と言える……』
現在の技術では到底作りだすことが出来ない武器や防具、ガイアスに置いてそれは失われた時代、ガイアスの歴史に残っていない時代に作られた物であることを示しており、それを現代の人々は畏怖や珍しいと言う意味を込めて名の頭に伝説と付け呼んでいる。
「……でもあの黒いマントが伝説と名の付く物ならそんなに数は無いんじゃ……」
失われた時代に作られた物はどれも現存しているものが少なく同じ物は二つも無いと言われている。しかしキングの言葉が確かならば、港で対峙したメンチカツ兄弟とその仲間の一人は少なくとも同じ能力を持つ物を三つの伝説と付く代物を所持していたことになる。同じ能力を持った伝説の武具が三つ存在しているというだけでも非常に珍しい状況であるというのに、それが他にも複数存在している可能性があるというのは、ブリザラにとって疑問であった。
『……ああ、失われた時代に作られた物はその歴史と共に殆どが失われているはず……だがムハード国に広がる悪意の正体を私が掴めない今、その経緯は分からないがあの黒いマントが複数存在しているという可能性は高い……』
そんなはずはないと思いつつも自分の探知能力が機能していない現状と照らし合わせるとこの答えに辿りついてしまうという矛盾に困惑するキング。
「……だとすれば……誰かがあの黒いマントを作った……」
『それはありえない!』
ブリザラの言葉を食い気味に否定するキング。
『そんなことはあってはならない……我々や我々を模して作られた物を今の人類が作りだせる訳が、作りだしてはいけないのだ……』
余裕なくそう口にしたキングはそれ以上は口を閉ざし沈黙した。
「……」
現状、黒いマントを纏った輩が複数存在する可能性を頭に入れながらブリザラは、口を閉ざし沈黙したままのキングと共に悪意が広がるムハード国の住民街を抜け自分が目的地としたテイチとレイドが居る小屋へと足を進めるのであった。
― ムハード国 ムハード城跡地から少し離れた場所にある小屋 ―
水浸しの小屋の中に立つ一人の美女は、テーブルの下に隠れる少女と少年を守るように扉の前に立つ黒いマントを纏った男達十数人に鋭い眼光を突きつけていた。
「お、おい……こいつまさか上位精霊じゃないのか?」
ゾロゾロと部屋に入り込んでくる黒いマントを纏った男達の一人が自分達の前に立つ美女の姿を見て驚きの声をあげる。
「おいおい、人の部屋に土足で入り込んでおいて何驚いた顔を浮かべているんだ?」
チンピラのように鋭い眼光で部屋に入りこんだ男達を睨みつける美女は、コキコキと腕を鳴らす。
「馬鹿かお前、上位精霊がこんな所に居る訳ないだろ! どうせただの魔法使いだやっちまえ!」
驚きの表情を浮かべる男達を律するようにそう叫んだ男達の中でリーダー格的な存在の男は、静かに腰に忍ばせていた得物を手にする。
「あ、ああ……そうだよな!」
「そうだそうだ、滅多に人前に現れることは無い上位精霊がこんな、しかも民家に居る訳がねぇ!」
リーダー各の男の言葉で驚きから立ち直った黒いマントを纏った男達はそれぞれ自分が得意とする武器を手にする。
「……上位精霊のどうでもいい説明をありがとう……それであんた達は一体何の目的でこの家に押し入ったんだ?」
その言葉の荒れ具合や鋭い眼光から冷静を失っているようにも思える美女。だが以外にも頭の中は冷静なのか、少女と少年が居る小屋に押し入った理由を黒いマントを纏った男達に尋ねた。
「へへ……今から俺達のおもちゃになるお前達がそれを知る必要はねぇーだろ」
最初は目の前の美女が上位精霊ではと驚きで混乱したものの、男達のリーダー格的存在である男の言葉により冷静を取り戻した黒いマントを纏った男達は、自分達の前で鋭い眼光を向ける美女の容姿に下衆な笑みを向けた。
「ほう、私と遊びたいのか……いいだろう遊んでやる、火遊びならぬ水遊びをしてしまったと後悔するなよこの人間風情がッ!」
そう言うと美女は両手を広げる。すると両手に突然水の球体が現れた。
「おらッ行くぞ!」 「おらおら!美女とにゃんごろするのは速いもん勝ちだ!」
水の球体を両手に持つ美女の動作などお構いなしに己の欲望に真っ先に反応した黒いマントを纏った男二人が飛び出していく。
「ハッ! 無詠唱ッ! 待てッ!」
飛び出して行った黒いマントを纏った男二人を止める男達のリーダー格的存在である男。しかしその言葉は間に合わず、一瞬にして美女に飛びかかった黒いマントを纏った男二人は水の球体によって弾き飛ばされていた。
「こいつ……」
男達のリーダー各的存在である男の左右の壁に打ち付けられズルズルと体を倒し気絶黒いマントを纏った男二人。
「お前ら、気を引き締めろ……あの女ただもんじゃねぇ」
倒れ気絶する黒いマントを纏った男二人の様子を見た男達のリーダー格的存在である男は、表情を引き締めると黒いマントについているフードを深く被る。
「「「お、おお!」」」
それに続くようにして他の男達も自分が纏っている黒いマントに付いているフードを被る。すると男達の姿が消えていく。
「……消えた……気配を感じ取れない……ならッ!」
目の前で消えた男達の気配を感じることが出来ない美女は一瞬戸惑う表情を見せたものの、直ぐに何かを思いついたのか美女にはあるまじき悪い笑みを浮かべる。
「見えないなら、全て流してしまえばいい!」
そう言うと美女は両手を合わせる。するとその両手からはまるで濁流のような勢いを持った水が放たれた。
「な、何!」 「うぅうおッ!」「お、俺、泳げゴボコボ!」
突然の状況、そして想像もしていなかった美女の攻撃に反応が遅れた男達はその濁流にのまれ水の勢いに耐えられず扉に面した壁諸共小屋の外へと押し流されていった。
「少しやりすぎたか」
そう言いながら風通しが良くなった小屋を見つめる美女。その言葉は男達に向けられたものでは無く小屋を破損させてしまったことに対して言葉であった。
「ウルディネッ!」
テーブルの下に隠れていた少女は、そこから飛び出すと美女の名を叫びながらウルディネへ抱き付いた。
「ごめんなテイチ、私が目を離した隙にこんなことになるとは思ってもいなかった」
男達の時に見せた鋭い眼光など偽りであると思える程に優しい表情で少女テイチの頭を撫でるウルディネ。
「おいそこの少年、男なら女の子は守ってやるもんだぞ覚えておけッ!」
テイチの後にテーブルの下から出てきた少年に対してそう言いながら指を突きつけたウルディネはテイチと少年を抱き抱えた。
「まだ倒れていない奴もいるはずだ、ここは戦いの場になる少し離れよう」
この場に留まるのは良くないと考えたウルディネは七、八歳の子供をその細腕で軽々抱えると、風通しの良くなった小屋から外へと出て行く。
「テイチと少年はここからすぐに離れて……そうだな港に向かうんだ、あそこならブリザラがいるはずだ」
テイチと少年をこの場から逃がそうとするウルディネは、現在一番安全な場所であろうブリザラがいる港へ向かうよう指示した。
「ううん、きっと今ムハード国全体にあの人達の仲間が潜んでいると思う、だから私とレイド君はウルディネの側にいた方が絶対安全」
しかしテイチはウルディネの言葉を却下する。
「え? ……ああ、そうか……」
以前までと何処か少し雰囲気の違うテイチに少し驚いたウルディネは、テイチに言われるがままその提案を飲み込んでしまった。
「それに……」
そう言いながらテイチはウルディネの最初の攻撃によって気絶した二人の男から黒いマントを剥ぎ取った。
「これを纏っていればきっと安全、ウルディネの邪魔にもならない」
そう言うと少年テイチに黒いマントの一つを被せ自分も被る。するとテイチとレイドの姿がウルディネには見えなくなった。
「お、おお……」
こんなに頭が回る子だったかと子供とは思えないテイチの頭の回転のよさやその言動に再び驚くウルディネ。
「えっああ! その……ウルディネ! わるい人たちをたおして!」
驚くウルディネに慌てたテイチは、これでもかというぐらいに子供ぽい声色で声援を飛ばす。
「あ、ああ……分かった」
どうにもテイチの様子がおかしいと思いつつも今は目の前にいるはずの消えた男達の相手をするのが先決だと体を水が流れていった方へ向けるウルディネ。
「はぁはぁ……やってくれたな女ッ!」
姿は見えないが怒り狂った男の声がその場に響く。その他にも何人かの呻き声が周囲から聞こえてきたウルディネは、次の攻撃に備え再び両手に水の球体を作りだした。
「へへへ……外に出てしまえばこちらが有利だ……その身ぐるみ剥がしてお前をヒィヒィ言わしてやるぞ女ッ!」
姿を消した男達は、ウルディネに対しそう告げると再び下衆な笑い声をあげる。
「ふふふ……やれるもんならやってみろ 私に触れられたら頭をなでなでしてやるッ!」
姿を消した男の言葉に笑みを零したウルディネはそう男達に告げると両手に作りだした水の球体を振りかぶるのだった。
この後、男達は自分達が最初にウルディネと対峙した時に感じた感覚が正しかったことを知る。そうウルディネは本来滅多に人前に姿を現さないと言われる、精霊の上位種、水を司る上位精霊であった。
その事をまだ理解していない男達は、纏う事で姿を隠すことが出来る黒いマント、闇外套の力を過信し無謀にも上位精霊ウルディネに刃を向けるのであった。
ガイアスの世界
ブリザラの現在の実力。
自我を持つ伝説の盾キングの所有者であるブリザラの現在の盾士としての実力は、現役の盾士は愚か上位盾士以上である。
当然、キングを所持した状態での話ではあるが、それが無くとも後天的に発現した特殊能力のお蔭で上位盾士に匹敵する実力を持っている。
しかしブリザラには深紅の目という隠された力があり、これが完全に発動すればランギューニュを除く最上級盾士三人の実力を凌駕する実力になるとキングは考えているようだ。




