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僕は社会のネジになりたい
ネジ山が死んだネジは、もはや役目を終え、再び金属として炉へと還るのだという。長い間、激しい引張荷重を受け続け、震動に耐えて、確かに何かを繋ぎ止めてきたこの身体も、限界が来たのだ。錆と疲労が少しずつ忍び寄り、最後には微かなきしみとなって、僕はもう君を繋ぎ止めておく力を失った。
解体され、外され、鉄粉が多く混じった冷たいルブリカントの槽に沈められる。その液体に浸かりながら、かつての回転の記憶や、締め付けられた緊張感さえも、かき混ぜられて、かき消されていく。ゆらゆらと乱れる思考の奥で、ふと思う。生まれ変わったら、今度は空を翔ける戦闘機の翼の部品になりたいな、と。
そして、置き換わる新しいネジ―まだ山も鋭く、光さえ帯びているその存在に、静かに別れを告げた。きっと君は、僕が守りきれなかったものをも、しっかりと繋ぎ留めてくれるだろう。




