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化け神

作者:すんすん
街は静かに狂っていた。

ある日を境に、人々は“神のような姿”に変わった。

身長二メートルを超える異形。裸のようでありながら、性別すら感じさせない、禍々しくも神秘的な存在。

彼らは感染してなお、日常を繰り返している。

学校へ向かい、買い物をし、スマホを耳に当てたまま、何も喋らずに立ち尽くす。


その中で、私はまだ人間だった。


音を立てれば、奴らは気づく。視力を失った代わりに、聴覚は異常に鋭い。

化け物に追われた私は、逃げ込んだ一軒家で、奇妙なドールハウスと出会う。
そしてその中にいたのは、神に近づきながらも、まだ人の心を残した“少女”だった——。



音を立てた瞬間、神に裁かれる。


静寂の中で息を潜め、私はこの狂った世界からの脱出を目指す。
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