episode:3 侍とクールビューティー
この作品は天道暁によるオリジナルのスーパー戦隊作品です。現在放送されているスーパー戦隊シリーズを制作・放送している各団体とは一切関係ありません。
オープニングテーマ「your kind!」
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その日、拓実は智和の一族が経営しているグループ企業傘下の100円ショップにやってきた。
ここが拓実の新しいバイト先となる予定であり、今日は店長と「諸々のことについて」話し、その際いつから稼働するか等も決めていくという流れ。
智和には「話は通ってるから」と言われたものの、それで不安も緊張も無くなるわけではない。
バックヤードに案内され、ノックしてドアを開けると黒縁の眼鏡を掛けた穏やかそうな顔の店長がいた。
「あ、おはようございます。智和さんからお聞きしています。あなたがその、赤い……?」
「そこまでお話が……! はい、僕がその、赤い、天狗になっちゃってる人です~」
「あー、天狗に! はいはいはいはいはい、わかりました天狗に! はい」
ちゃんと把握してくれているし、冗談も通じそうな人だ。
「私がここの店長の、河村正典です。よろしくお願いいたします~」
「河村、ということは智和君の……」
「はい、私は智和さんのお父さんのお姉さんの息子さんの通っていた書道教室の先生の元カノの親友の従兄弟です」
「……え? すいません、もう一度お願いできますか?」
「はい、私は智和さんの……」
「はい」
「お父さんのお姉さんの息子さんの……」
「はい」
「通っていた書道教室の……」
「そこからです!」
「はい?」
「その書道教室からなんですよ」
「書道教室は……神田駅はわかりますか?」
「はい」
「神田駅を出てコンビニの角を左に曲がって……」
「場所聞いてないんですよ。書道教室の先生から智和君とは赤の他人ですよね? 僕のあの例の姿くらい真っ赤っかの他人ですよね?」
「いえ、私も智和さんの一族の一員である、という気持ちで毎日……」
「という気持ちで!? という気持ちで!? という気持ちでということはやっぱり僕のあの例の姿くらい真っ赤っかな他人ですよね? 他人レッドですよね?」
「眼鏡の店長、他人レッド!」
「やらなくていいです。じゃ、えっと、河村さんという名字は?」
「たまたま同じ名字……」
「たまたま同じ名字の人いちゃったよ! 河村さん一族が経営するグループ企業でたまたま同じ河村さんという方がお勤めになってたよ!」
「まあでも、働いてる人全員が一族の方というわけではないですし……」
「それはまあ、そうですよね。このお店に智和君の一族の方は?」
「たまに視察に来られるんですけど、それ以外のここで働いている人間はみんな智和さんの一族とは他人レッドで……」
「なんか他人レッドが使いやすい便利な言葉みたいになりつつありますけど」
「それでもそんな他人レッドの私でも、ちゃんと事情は把握していますので、例の活動のために急にお休みになるとか、お仕事急に抜けることになったりとか、そういう場合のフォローはいたしますので、安心してお仕事も、例の活動もしていただいたら大丈夫ですので」
「わかりました、それでしたら……」
その時、ドアをノックする音と、
「失礼しまーす、店長今……」
という、耳の中を爽やかに吹き抜けるような声が聞こえた。
他人レッド/河村正典店長は、拓実に目で確認してから「どうぞー」と返事する。
「失礼します」
吹き抜けるような声の女性は、100円ショップのロゴが入ったエプロンの上からでもわかる豊かで滑らかな曲線を傾けながらバックヤードに入り、淡く茶色がかったショートヘアーを小さく揺らし、背もたれの無い低い椅子に座っていた拓実に会釈する。
拓実も、その女性のある一部分に視線を引っ張られながらも、なんとか女性の整った形の目元に目線を合わせ、会釈を返した。
「店長今、1円玉補充いいですか?」
「はい、どうぞ」
返事を聞いたその女性は金庫を開け、1円玉が棒状に固められた物を3本手にし、ショートヘアーを流れるように揺らしながら頭を下げ、
「失礼しましたー!」
と、バックヤードを出ていった。
拓実はいつの間にか立ち上がり、彼女が通っていったドアを見つめたまま固まっていた。
「素敵ですよね、九条さん」
店長が拓実の背中に微笑みながら話し掛ける。
「えっ? ……九条さんっていうんですか、あの方。……ちなみにどういう……方なんですか?」
「よく働いてくれますよ。器用だし気が利くし。それにあの、ご覧になった通りのような方なんで、九条さん目当てでお越しくださるお客様もいらっしゃるようで……」
「そう、ですか……」
「なんか、常に動いていたい人みたいで、こことあと二つ、ここと同じグループ企業の職場で掛け持ちしてらっしゃるんです」
「じゃあ、3つも?」
「ええ、ここと、カラオケ屋と、あとフードデリバリーか。彼女最近はそのフードデリバリーが一番楽しいらしんですよ」
「そう、ですか。え、店長は見えないほうの……方ですか?」
「見えないほう……? よく子持ちには見えないとは言われますけどね」
「あ、お子さんいらっしゃるんですか。それは確かに見えませんね……」
その後、店長とシフトの相談等を進めていった拓実だったが、その間もあの九条さんという女性の肩に乗っていた黄色い9本の尾が生えたマスコットサイズの妖怪の姿が頭から離れなかった。
(ステルスモードか……)
「夢幻戦隊ヨーカイジャー」
episode:3 「侍とクールビューティー」
一方その頃、土曜日である今日、智和と結月は某所で行われる野外ステージイベントを見に来ていた。
智和はペットボトルのアイス緑茶、結月はピーチソーダと苺味のポップコーンを手に最前席を確保する。
「ねえねえ、あたし達って、親子に見えてるのかな?」
「さすがに親子はねぇだろ、ってかそれピンクすぎないか?」
「智和君こそ緑すぎない?」
「すぎない。俺はコレ1本だけだし」
観客が集まり、司会のお姉さんが場を盛り上げたところでこのイベントの主役が登場する。
「あの人?」
「ああ」
青い裃、腰には刀が収まった鞘。
肌が見える部分には、逞しく引き締まった筋肉。
その男の周りに立てられる、5本の巻藁。
男が刀に手を掛ける。そこから流れる空気に、静まる会場。
「………!」
刀を強く握り、抜刀と共に気合いを入れ、
「イーーーーヤァッ!」
踏み込むと同時に振り抜くと、巻藁5本全て一瞬のうちに真っ二つになる。
刀を鞘に収め、男が笑みを見せると、会場は割れんばかりの拍手に包まれる。
ステージ上の男が司会のお姉さんからマイクを渡され、
「あー、あー、マイクテスト、マイクテスト」
と、その出で立ちに似合わない横文字を並べて一笑い取る。
「えーお集まりの皆々様方、只今お目に掛けましたのは、拙者、現代を生きる侍こと、霧崎武士23歳…………皆様方、拙者の年齢になどご興味がござらぬと……?」
また一笑い取る。
「失礼つかまつった。拙者、現代を生きる侍こと、霧崎武士23歳。只今お目に掛けましたのは戦国の世より伝わります霧崎一刀流の妙技にございます。皆々様方を日々悩ませる、不況の波にパワハラ上司に理不尽クレーマー、その他諸々により積み重なりしストレスどもを、先の一太刀にて一刀両断のもとに退治できておりましたならこれ幸い。本日は皆々様方、お忙しい中お集まりくださり、感謝感激雨霰、真に、あ、真に、ありがとうございました~~~~で、ござる!」
割れんばかりの拍手。
智和と結月は拍手をしながら、ステルスモードになって空からイベントを見ている斬空妖怪カマイタチを見る。
カマイタチは何やら確信を持った表情で、ステージ上で深々と頭を下げる武士を見つめていた。
イベント終了後、ステージ横で数人の観客と談笑する武士。
「霧埼さんって普段からそのしゃべり方なんですね」
「侍文化を広めるにはやはり侍らしいしゃべり方にせねばと意識して『ござる』などと言っておるうちに、いつの間にやら意識せずとも『ござる』や『拙者』などの言葉が自然に出てくるようになったのでござる!」
そこへ伏し目がちに走ってきた、水色のカーディガンにネコのマスコットが付いたピンクのストールを巻いた小柄な少女。
「あの、これ、一人でいるときに読んでください!」
「やや、お嬢さん。お気持ちは嬉しいのでござるが、拙者まだまだ修行中の身でござる故、おなごからの文は有難く受け取るでござる!!」
「受け取るんかいっ! いや、ありがとうございます!」
結月は智和の元へ戻り、乱れていたピンクのストールを巻き直した。
「渡してきた」
「上出来だ、よくやった。あとは彼が手紙の内容を信じて来てくれれば……」
その時、智和のムゲンブレスの着信音が鳴る。
通話ボタンを押すと拓実の声。
《智和!》
「おお拓実、100プニどうだった?」
100プニとは、拓実の新しいバイト先となった100円ショップ「100円プニプニ」の略である。
《店長さんけっこう話しやすい人で……ってそれより、その100プニで働いてる九条さんってわかる?》
「あー悪いが俺、店の経営に関わってるわけじゃないから従業員一人一人の名前とかまで把握してるわけじゃないんだ。その人がどうかしたか?」
《その人の肩に、なんか黄色くてしっぽがいっぱいある妖怪が乗ってたんだ。俺以外の人には見えてないみたいだから、多分ステルスモード》
「黄色くてしっぽがいっぱい…………!!!!? 拓実、その人を今から言う場所に連れてきてくれ」
《なんで?》
「その人は、俺達の仲間だ」
所変わって100プニ前。
拓実は通信を切って頭を掻く。
「連れてきてくれって言われてもな……」
その時、黄色地に黒の英文がデザインされたライダースーツを着た九条が100プニから出てきた。
「あ、九条さん!」
「え? あー、さっきの面接の人」
「はい、烏丸拓実です」
「ここ、決まった感じですか?」
「はい、お陰様で!」
「私何もしてないですけど、九条千影です。これからよろしくお願いします!」
「よろしくお願いします~で、九条さん今日はもう終わりですか?」
「店長が、急に来週いつもより長く入ってもらいたい日ができたから、その分今日はもう帰っていいって」
透明な自動ドア越しに、店長が拓実に向かって親指を立てる姿が見える。
(智和から連絡が入ったか……)
「じゃあ私、買い物して帰るんで」
「待ってください!」
「ん?」
「一緒に来てほしい所があるんです」
「え、それって……二人でとかじゃ……」
「もちろん二人でじゃないです! 肩に乗ってる奴も一緒です!」
「肩? え……もしかして烏丸さんって、幽霊とか見えちゃう人ですか?」
「幽霊じゃなくて妖怪です!」
「妖怪!? え、幽霊じゃなくて妖怪が見えちゃう人……ってことですか?」
「はい。でっかい天狗とか、でっかい河童とか、でっかい猫とか見たことあります!」
「でっかい猫? そんなかわいいのもいるんですか?」
「はい、九条さんの肩に乗ってる奴もかわいいです」
「あー、かわいいなら、除霊とかしなくていいんで……」
「いや除霊じゃなくて、仲間になるんです九条さんが、その肩に乗ってる奴と!」
「仲間?」
「はい、俺はでっかい天狗と仲間で、でっかい河童と仲間なのが……そうだ、河村智和って知ってます?」
「店長のことですか? ……いや、店長は正典さんか」
拓実は100プニに入る。
「店長、ややこしいから名字変えてください!」
「無茶言わないでください……」
拓実が戻ってきた。
「河村智和っていうのは、この100プニとかを経営してる一族の人で……」
「あー、そういえば噂で、ここ経営してる一族って、そういうの見える人が多いとかって……」
「そうなんです! 智和は俺より先に見えてました! 俺が天狗見えるようになったの、智和と出会ってからでした!」
「じゃあ天狗の話とかはその智和さんとしてくだい私もう行くんで」
「いやこれ別にナンパとかじゃないんで……」
「逆にナンパじゃなかったら何なんですか!?」
「何なんでしょうねえ!?」
「何なんでしょうねえ!?」
「何だ君はってか?」
「何だ君はってか?」
「そうです、私が……いや待てよ、お前が九条さんにも見える状態になったらいいんじゃねえの?」
肩の妖怪は細い目を丸くする。
「そしたら九条さん一発で妖怪の存在信じてくれるじゃん。気付かなかった?」
肩の妖怪は目を逸らす。
「お前もしかして、ドジっ子なの?」
肩の妖怪はオーロラのような妖力を放出し、その妖力を操作して文字列を作った。
「わたしは ドジっこじゃない ドジっこじゃないのに まわりのようかいは わたしを ドジっこと ゆう」
「いや、自覚が無いのが真のドジっ子だろ」
肩のドジっ子はステルスモードを解除。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!! かわいい……」
所変わって関東某所の廃倉庫。
そこに隠されていたのは、人間が入れそうな大きさの、昆虫の繭にも桃にも見える物体。
それを見つめる智和と結月。
そこへ武士が、結月に渡された手紙に書いてあった地図を頼りにやってきた。
「お、ここだここだ。拙者の剣の腕が必要とのことで来てみれば、これは何と面妖な……」
「よかった、来てくれて」
智和は不安に少しの安堵が混じった笑みで武士を迎えた。
「やや、そちらは先のお嬢さん。この手紙の文字……お嬢さんはなかなか力強く、それでいて繊細でバランスの良い文字を書かれるのぉ」
「いえ、それ書いたのこっちのお兄さんです」
「なんと! そなたのこの筆捌き!」
「ボールペンだけど」
「わかっておる物の例えだ。しかしそなた、書道の相当の心得があるとお見受けした」
「いや、特には」
「ならば一度本格的に習ってみると良い。神田駅の近くにとても良い書道教室を知っておる」
「ま、諸々解決した後で時間があればな……」
そこへバイクの二人乗りでやってきた、九条と拓実。そして九条の肩の幻惑妖怪キュービルン。
「何か変な物があって、すごくかわいい女の子が私を見てる」
「あの……お姉さんってデリバリーのお仕事やってますよね?」
「うん、なんでわかったの?」
「やっぱり! この前見たんです! お姉さんがビルから出てきてバイクに乗って、すごく綺麗で……」
「そんなキラキラした目で褒められたら照れちゃうけど……何なのこのマシュマロ?」
「マシュマロか。見えなくもないが、これは悪魔の繭だ」
「悪魔の繭!?」
拓実が体にほんのり残っていた九条のぬくもりを振り飛ばしながら繭に駆け寄った。
「妖怪の次は悪魔? 世の中まだまだ知らないことがいっぱいね」
「やや! おぬしの肩におるのは成りは小さいが九尾の狐! さてはおぬし、もののけの類か!?」
「じゃなくて、もののけはこの狐ちゃんと、」
「コーン!」
「このマシュマロみたいな繭」
「なるほど、そうであったか」
「物わかりのいいお侍さん……」
5人揃ったところで、智和が説明を始める。
「妖怪諜報部の調査によると、3日前にここへ悪魔が侵入し、自分の体をこの繭に包んで活動を停止した。一昨日俺が破壊を試みたんだが、見ての通り傷ひとつ付いていない。しかも妖怪科学分析班による分析結果によると、これを放っておけば、あと24時間でこの繭から、中の悪魔が更に強くなった姿で羽化してしまう」
「それ、ヤバくねえか!?」
「ああ。だからその前にこれを破壊するために……」
「待って待って!」
結月が智和の前に出る。
「この繭の悪魔って、ただ繭の中で寝てるだけなんだよね? もしかしたらいい子かもしれないし、まだなんにも悪いことしてないのに、やっつけちゃうのはかわいそうじゃない?」
「それが妖怪市街地監視事務局からの報告によれば……」
「どんだけ妖怪いるんだよ!」
「この繭の悪魔は、人間の負の感情から生まれるエネルギー・デビルギーを回収するために、人間達を直接的な暴力によって痛めつけ、その過程で少なくとも2人を死に至らしめている」
「いい子じゃないし、もう悪いことしちゃってる悪魔なのか……」
俯く結月の頭を九条が撫でる。
結月は顔を両手で押さえながら足をばたつかせる。
「だから俺と拓実と結月、それとカマイタチが選んだ現代を生きる侍で力を合わせれば繭を破壊できないかと考えたんだが、このタイミングで5人目にも会えるとはな」
智和は武士と九条にムゲンブレス、更に武士にはカマイタチの、九条にはキュービルンの変身カードを手渡した。
「あなたキュービルンっていうんだ。かわいい名前ね」
「コンコン!」
「ほぉ、こやつがカマイタチ。本物にも会ってみたいのう」
「そのうち会えるさ。じゃあ、俺達がやるみたいにやってくれ」
「妖怪変化!」
拓実、智和、結月はそれぞれの戦闘服とマスクを装備しヨーカイレッド、ヨーカイグリーン、ヨーカイピンクに変身。
「おおおおお! これは見事な早着替え!」
「かわいい子が別のかわいさになった」
ピンクはまた顔を両手で押さえながら足をばたつかせる。
「じゃあ私達も変身?するから、キュービルンは私のバイクが駐禁取られないように見張りに行ってて」
「この辺駐禁の心配は無いと思うが、キュービルンを待機させとくのはいいだろう」
キュービルンは九条のバイクの所へ向かった。
「しからばゆくぞ!」
武士はムゲンブレスにカードを入れる。
「妖怪変化!」
そう叫びムゲンブレスを天に掲げた武士は、一瞬にして色鮮やかな青い戦闘服を身に纏い、右腰にはカードケース、左腰のホルダーにはムゲンソード、そして頭にはイタチの狩猟センスと鎌鼬の切れ味鋭さを彷彿とさせる青いフルフェイスマスクを装備した。
「おおおお!なんか強そう」
レッドは興奮気味に叫ぶ。
「ヨーカイブルーの誕生だ!」
「これはこれは……やや、新しい刀!」
ブルーはムゲンソードを抜いて眺める。
「あ、やっぱそれ気になるんだ。ちなみに銃に変形するんだぜ」
「それはなんと面妖な……」
「じゃあ私も」
九条もムゲンブレスにカードを入れる。
「妖怪変化!」
そう叫びムゲンブレスを天に掲げた九条は、一瞬にして色鮮やかな黄色い戦闘服を身に纏い、右腰にはカードケース、左腰のホルダーにはムゲンソード、そして頭にはキツネの器用さと九尾の狐の幻惑能力を彷彿とさせる黄色いフルフェイスマスクを装備した。
「はわわわわわわわヨーカイイエローってこと!? 綺麗……」
「ありがとピンクちゃん! ……今ウインクしたけど見えないよね?」
「見えました!!」
「なんで!?」
「よし、変身できたらみんな、右腰のホルダーから装備カードを取り出して、それをムゲンブレスに入れて武器を装備してくれ」
「はーいグリーンせんせー!」
「今のよく全員揃ったなお前らの行く末に明るい未来しか見えない」
装備カードを使ってレッドはフェザーガントレット、グリーンはガチコンハンマー、そして……
「これ超かっこかわいい!!」
ピンクは右手に装備する鋭い爪が付いた籠手、「スキャットクロウ」。
「おお! これはまたもや見事な業物!」
ブルーは彼に最も相応しい武器・日本刀型の剣、「ブライブレード」。
「ふーん、これは……」
イエローは新体操のバトンを思わせる棒・コンコンボーを回転を付けながら真上へ投げ、降ってきたコンコンボーを自身も一回転してからキャッチする。
「うん、色々使えそう」
「イエローさん全部が綺麗……」
ピンクがマスクの中の瞳を輝かせたその時、どこかからビワのような物がヨーカイジャー達の目線の先に放り込まれ、それが弾けて今までで一番多い数のジャミリアーが現れた。
「ジャミジャミ!」
ジャミリアー達は剣を振り上げリズミカルに足を踏み鳴らす。
「曲者!」
「見るからに敵っぽいの出てきたけど、敵?」
「ああ、敵だ。……いるな?」
「いるね」
「いる」
レッド、ピンク、グリーンは何やら目配せする。
「に、しても多いな、30人くらい?」
「25人」
「九条さんもう数えたの!?」
「こういうの数えるのにはコツがあるの。それと私だけ名字で呼ばれてるのなんか変だから、私のことも『千影』って呼んで」
「拙者のことも『武士』で良いでござる」
「『さん』はいる?」
「その辺は任せる」
「左に同じ」
「25人……ノルマ1人辺り5人か」
「さすが智和君計算早い!」
「いやこんなの小学生レベ……とにかくいくぞ!」
「オー!」
「誰が呼んだか旅烏 鼻高々にてんつくてん 天に代わって只今参上! 空の勇者、他人レッ……違っ、ヨーカイレッド!」
「誰が言ったか川流れ 流れるどころか掻き分けて 登って飛び出せナイアガラ! 水の戦士、ヨーカイグリーン! ……拓実どうした?」
「誰が言ったか猫かぶり 花も恥じらうJK2 嘘はいらない夢見る乙女! 獣のアイドル、ヨーカイピンク!」
3人が名乗りを上げている間に、ブルーとイエローもそれぞれ自分の名乗り口上を考えていた。
「誰に言われどカマわない イタチごっこにピリオド刻み 腹を切らずに悪を斬る! 風の剣士、ヨーカイブルー!」
「誰を染めるか狐色 こんこん今夜も手鞠歌 お目にかけましょ万華鏡 幻の賢者、ヨーカイイエロー!」
「夢も現も守るが仏 夢幻戦隊!」
「ヨーカイジャー!!!!」
5人それぞれ走り出す。
レッドは迫りくるジャミリアー達をフェザーガントレットでいなし、その中の5体を一ヵ所に集めてムゲンブレスにカラステングの必殺カードを差し込む。
「必殺妖技・天狗百烈拳!」
5体のジャミリアー達は赤く輝く拳で放たれた連続パンチを重く深く何より速く叩き込まれ、爆散。
残り20体。
グリーンはガチコンハンマーを振り回し、自分を取り囲むジャミリアー達の頭をリズミカルに殴りつける。
そして周囲の5体の視線が定まらなくなったところでムゲンブレスにメガガッパーの必殺カードを差し込む。
「必殺妖技・激流上手投!」
5体のジャミリアー達は妖力を含んだ激流により宙に巻き上げられて3回転、そのまま落下して床に叩きつけられて爆散。
残り15体。
「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃー!!!!!」
ピンクはスキャットクロウによる連続引っかきで1体のジャミリアーを徹底的に追い詰める。
そこへ周囲4方向から別のジャミリアー達が助走をつけて剣を振り下ろす、が、小柄な体型を活かしてわずかな隙間をスライディングですり抜け、ムゲンブレスにネコマタンの必殺カードを差し込む。
「必殺妖技・肉球謝肉祭!」
5体のジャミリアー達は降り注ぐ肉球型のエネルギーを浴びに浴びに浴びに浴びて爆散。
「にゃにゃん!」
残り10体。
ブルーは彼にとっては「ぬるい」斬撃をブライブレードで弾き飛ばし、イエローに声を掛ける。
「千影ー! 残りの敵を全員一列一直線に並ばせることはできるかー?」
「一列一直線ー?」
イエローは飛びかかってきたジャミリアー1体をコンコンボーによる下顎への一撃でよろけさせてからカードホルダーを開く。
「えっと……うん、これならいけるかも」
イエローはカードに書かれている技の名前から効果を予想したキュービルンの必殺カードをムゲンブレスに差し込む。
「必殺妖技・九尾幻燈演舞!」
イエローからあふれ出たオーラが人間大の灯篭の形になり、ジャミリアー達の体をすり抜けながら走り回る。
「ジャミジャミ!! …………ジャミ?」
何の痛みもダメージも無い。
ジャミリアー達が首を傾げていると、どこかから美味しそうな匂いが漂ってきた。
「ジャミ!」
見ると、先程ビワのような物を投げてジャミリアー達を召喚した存在が、割烹着を着て大きな寸胴鍋をおたまでかき回していた。
「今日は全員ちゃんぽんを食ってもいいぞ! しっかり食え、おかわりもいいぞ!」
その存在が勧める寸胴鍋の中のちゃんぽん。
立ち昇る湯気に混じる、濃厚な海鮮出汁の匂い。
「ジャミジャミ!」
ジャミリアー達は寸胴鍋の前に、喜んで一列一直線の列を作る。
しかし、ちゃんぽんも割烹着を着た存在も、全ては九尾幻燈演舞が見せた幻だった。
この幻は映像だけではなく音や匂いもリアルに感じられる。
幻のちゃんぽんを食べれば味までするだろう。
「できたー」
「お見事!」
ブルーは一列一直線に並んだ10体のジャミリアー達を確認し、ムゲンブレスにカマイタチの必殺カードを差し込む。
「必殺妖技・斬空一閃!」
ブルーは居合いの構えからブライブレードを振りぬくと共に走り抜け、一列一直線に並んだ10体のジャミリアー達を一閃の元に斬り裂いた。
ジャミリアー達は幻から叩き起こされると同時に倒れ、爆散。
残り0体、殲滅完了。
戦果を喜び合う5人だったが、目の前の最後の、最大の問題が残っていた。
「智和、この繭、ガチコンハンマーでも壊せなかったのか?」
「ああ、一人でできる攻撃方法は一通り試したんだが」
「拙者に任せよ!」
ブルーが居合いの構えから振り抜き、ブライブレードの一撃を繭に打ち付ける。
……打ち付ける。
刀を、打ち付ける。
繭はやはりびくともせず、打ち付けられた衝撃がそのまま振動となり、ブルーの全身を電動マッサージ機のように震わせる。
「ほい!」
イエローが両肩を掴むとようやく振動は止まった。
「かたじけない、ブルーがブルブルとは洒落にもならぬ」
「しかしどうすっかなぁ。みんなの力を一つに合わせて攻撃する方法でもあれば……」
レッドがぼやいたその時、5人が持っているそれぞれの専用武器から光が放たれ、一つに集束して1枚のカードになった。
「新しいカード!!」
それを掴んだレッドは、
「ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「どうした!?」
「どんなカード!?」
「これこれこれこれこれ!」
レッドはカードの絵柄を皆に見せる。
「俺が『みんなの力を一つに合わせて』とか言ったから?」
「ああ、妖力はそういう『思い』とかに反応して形になることがあるからな」
「そっか……じゃあ!」
「やるっきゃないない!」
レッドはそのカードをムゲンブレスに差し込む。
すると5人の専用武器が一つに合体、さらにレッドの左腰のホルダーからムゲンソードが抜け出てムゲンシューターに変形、5つの武器が合体した物の底の部分に合体、この合体武器を発動するためのトリガーとなった。
「よーし、いくぜ、ムゲンバズーカ!!」
レッドが完成したバズーカを構え、反動に備えてグリーンがレッドの右肩、イエローが左肩を支える。
更にブルーがグリーンの背中、ピンクがイエローの背中を支える。
「うおおりゃああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
気合いと共にトリガーを引くと、5色の光が表面を駆け回る球形のエネルギー弾が発生、轟音と共に撃ち出され繭を直撃し爆散させた。
「うよっしゃああああああああああああああああ!!!!!!」
ムゲンバズーカは分離しそれぞれの持ち主の元へ戻る。
進化を狙っていた悪魔は繭ごと爆散。
残骸からデビルギーの煙が立ち昇り、気化することで無力・無害化、消滅。
5人がハイタッチや組体操等で喜びを分かち合っている頃、物陰に隠れた何者かが、黒と灰色に別れた手の平サイズの薬のカプセルのような物を手に、何やら呟いていた。
「デビル デビレバ デビルトキ カモンデーモン デビデビレ 最後のチャンスだ、全てを尽くせ……」
何者かが物陰からそのカプセルのような物を繭の悪魔の残骸に向けて放り投げたその時!
「今だ!」
グリーンの合図でレッドが走り出し、カラステングの特性により強化された動体視力でカプセルを視覚に捉え思いっきり蹴り飛ばした。
「うううううわったああああああああああ!!!!!!」
カプセルはすりガラスの窓を突き破り、空の彼方まですっ飛んでいった。
「ゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑ!?!?!?!?!?」
「今あっちから『ゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑ!?!?!?!?!?』って聞こえた! 『ええええええええええ!?!?!?!?!?』じゃなくて『ゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑ!?!?!?!?!?』って聞こえた!」
グリーンはムゲンソードを変形させピンクが指差す方向を銃撃。
「ムゲンシューター!!」
その何者かは物陰から飛び上がって銃撃をかわし、ゆっくりと下降しながらヨーカイジャー達にその全貌を見せつける。
「貴様ら、やってくれたな……」
クジラのような頭、オランダの宮殿を彷彿とさせる堅牢で優雅な外観の胴体。
右腰には先程ジャミリアー達が召喚されたときのそれと同じビワのような物、左腰には手の平に収まる程度の物が入りそうな大きさのバッグのような物が付いている。
「お初にお目に掛かる。私はデモンダイム幹部が一人、レヴィアタン!」
「幹部だと……」
「レヴィアたん?」
「レヴィアタンだ! 妙なイントネーションで私を呼ぶなちっこいの!」
「誰の胸がちっこいって!?」
「言ってない!!」
「あたしだってねえ、こっちの黄色いお姉さんに比べたら全然だけど、首とお腹の間に全くなんにも無いわけじゃないんだからね!」
「巻き込まないで!」
「貴様ら、動かない繭を破壊したくらいでバカみたいにはしゃいでいるように見せ掛けて……」
「そうだ! 智和が、倒した悪魔の残骸が巨大化するのはどこかから誰かが何かやってるからじゃないかって予想して、今日入った2人以外の3人で、今度悪魔を倒した時は、喜ぶフリしながら残骸のほうをチラチラ見てようって話してたんだ」
「ごめんね、そのどこかから何かやってる誰かが本当にいたら、そいつがどこで聞いてるかわかんないから千影ちゃん達には話せなかったの」
「いいのいいの。喜ぶフリしてるピンクちゃんもかわいかったし!」
「実に見事な作戦、実に天晴なゴールキックでござった」
(きゃっ! 千影「ちゃん」って呼んじゃった! きゃっきゃっきゃっ!)
「なるほど……貴様らの悪知恵と猿芝居に敬意を表し、幹部であるこの私が直々に相手をしてやろう…………と言いたいところだが、あのカプセルは別に1つしか持っていないわけではない」
レヴィアタンはまた新たにあの黒と灰色のカプセルを取り出した。
「デビルデビレバデビルトキカモンデーモンデビレビレサイゴノチャンスダスベテヲツクセ」
「めっちゃ早口!」
レヴィアタンが繭の悪魔の残骸にカプセルを投げ入れると、残骸は一つになり、イナゴのような顔、手足、翅、漆器のような模様が入った胴体、右腰に干し柿のような物が、左腰に赤い牛の玩具のような物が付いた巨大な悪魔の姿になってヨーカイジャー達を見下ろす。
「俺なんで死んだんだっけー?」
「アバドン、奴らを踏み潰せ!」
レヴィアタンが指を差して指示する。
「よくわからないけど、ご命令に従います」
ヨーカイジャー達は片足を振り下ろして踏み潰しにくるようなことを警戒したが、巨大アバドンはイナゴのような足を曲げ、勢いをつけて大ジャンプ。
「え?」
「え?」
「ええええええええええええ!?」
ヨーカイジャー達は急降下してきた巨大アバドンをギリギリかわしたがその衝撃に吹っ飛び転倒。
グリーンが辺りを見渡した時にはもう、レヴィアタンの姿は無かった。
「おのれもののけ、佃煮にして食ってやる!」
「いやアレ何人前あるんだよ」
「ねえ! 巨大化とか言ってたのってこんなにヤバいの?」
「うん……。でもでも! あたし達にはこんなとき頼りになる強ーい味方がいるんだよ!」
「よしみんな、召喚カードでパートナー妖怪を呼ぶんだ! 尤も、キュービルンは近くにいるから必要ないけどな」
「コンコン!」
「あ、来た。でも私も練習のためにポーズだけやっとく」
「はいはいはーい、てーあんでーす! パートナー妖怪を呼ぶとき、みんなで声を合わせて『サモン、パートナーズ!』って叫ぶのってどうかな?」
「いいんじゃね?」
「だな、そういうの大事だ」
「拙者も賛成でござる」
「ナイスなてーあんだね、ピンクちゃん!」
「あのあのあの、あたしの名前、結月っていうんだけど……」
「ナイスなてーあんだね、結月!」
(きゃーっ! 呼び捨てにしてもらっちゃったきゃーきゃーきゃーっ!!)
「それじゃあいくぜ……」
ヨーカイジャー達はそれぞれのパートナー妖怪の召喚カードをムゲンブレスに差し込む。
「サモン、パートナーズ!!!!」
「初回なのに一発で揃った!」
「やはり俺達の行く末に明るい未来しか見えない」
妖怪の里。
「修行の森」から武闘妖怪カラステングが腕組みをしながら飛び立ち、赤い光になって高速移動を開始。
「河童ヶ沼」の底から長老妖怪メガガッパーが水飛沫を上げながら浮かび上がり、緑の光になって高速移動を開始。
「妖怪電気街」のステージのモニターに「きんきゅーしゅつどー」の文字が表示され、ステージ上の偶像妖怪ネコマタンがそれを見て敬礼、客席の妖怪達が振るサイリウムに見送られながらピンクの光になって高速移動を開始。
「試し斬りの竹林」で瞑想していた青い体に鋭い鎌が付いた2本の腕、端正な肉食動物の眼力を放つ斬空妖怪カマイタチが空を見上げ、青い光になって高速移動を開始。
ヨーカイジャー達の視線の先に4つの光が降り立つと同時に巨大な妖怪の姿を表し、キュービルンも本来の大きさに戻ったことにより今、5体のパートナー妖怪達が並び立った。
ちなみに一番大きいのがメガガッパー、次に大きいのがカラステング、次に大きいのがほぼ同じサイズの2体・ネコマタンとカマイタチ、一番小さいのがキュービルンである。
妖怪達はそれぞれの体色と同じ色のビームを目から放出し、それぞれのパートナー人間達を自身の頭の中のコクピットに転送。
「やっぱ広ーい!」
「長老、よろしくお願いします」
「わーい、ネコマタンの中だー!」
「おぬしがカマイタチか。これからはまさに一心同体でござる!」
「なんか不思議……でもいい感じ!」
ここからは混乱を避けるため、妖怪達の声は「」表記ではなく〔〕表記とさせていただこう。
〔いくぜ!!〕
カラステングが先陣を切って巨大アバドンにパンチを繰り出すが、巨大アバドンはこれをジャンプして回避。
〔ビビーッ!〕
しかし空を飛べるカマイタチが斜め上から斬撃を食らわしたため落下。
〔ワシも若いモンには負けておられんわい!〕
巨大アバドンが起き上がろうとしたところにメガガッパーが口から水流を放出、それに吹っ飛ばされた巨大アバドンはネコマタンの引っ掻き、キュービルンの顔面9本しっぽビンタを連続で食らって足元を崩し転倒。
〔ニャニャン!〕
〔コーン!〕
「みんな強い強ぉーい!」
「このまま一気にいくぜ!」
「油断するな!」
「なんかカラフルな奴らが攻撃してきたけど、多分反撃したほうがいいよな?」
巨大アバドンは再び足を曲げて勢いを付け大ジャンプ。
しかも今度は翅も動かしている。
「さっきより高い……」
「あんな高さから降ってこられたら……まずいな」
冷静な二人の操縦桿を握る手に力が入る。
〔よーし、追うぞカマイタチ!〕
〔ビビーッ!〕
飛ぶことが得意なカラステングとカマイタチが空へ。
巨大アバドンの翅を使った大ジャンプより2体の妖怪の飛行速度が勝り、カマイタチが巨大アバドンの両足を腕でホールド。
「はなせ!」
〔俺、カラステング! 立派な妖怪になるために、いつも妖怪の里で修行してるんだ。今日は仲間の妖怪達と一緒に……〕
「話せじゃなくて離せ!!!」
〔ビビーッ!!〕
飛び回るカマイタチが巨大アバドンのボディにすれ違いざま3連斬撃。
火花が散り巨大アバドンは悶絶。
「うわああああああ!!!!」
「たまには鎌も、良いものでござるな!」
「そろそろ決めるぜ!」
〔うおおおおりゃあああああ!!〕
カラステングはジャイアントスイングで巨大アバドンをさらに空高く投げ飛ばす。
猛烈な勢いで飛ばされる巨大アバドンは姿勢を維持できない。
「最後はやっぱコレだろ!」
レッドはムゲンブレスに必殺カードを入れる。
「必殺妖技・飛翔回転拳!!!!!!!!!!」
パンチどころか高速回転するカラステングの全身が巨大アバドンを貫いた。
「結局お前達……………………誰?」
巨大アバドン、空中で爆散。
カラステングとカマイタチは仲間達が見える高度まで降り、5体の妖怪でどこを見ているのかよくわからないがそこはかとなくかっこいい気もするポーズを決める。
戦闘後、変身解除し、ステルスモードのパートナー妖怪達の肩や頭に座って街を眺めるヨーカイジャー達。
「これで全員揃った……」
「おー、5人で全員集合なのか!」
「賑やかになったね。あたしは素敵な出会いもあった……」
「私もー!」
「きゃーきゃーきゃーッ!!!」
「我ら5人、そしてパートナー妖怪達で、力を合わせ掴んだ勝利。だが、『勝って兜の緒を締めよ』と言うでござるからな」
「どういう意味?」
「勝ったときは兜の緒を締めろってことじゃねえか?」
「その通りでござる!」
「そっかー!」
「おいおい。しかしレヴィアタン……」
「幹部がいるんだ。けっこうちゃんとした組織なのかもね」
「大丈夫! 俺達ヨーカイジャーがいる。パートナー妖怪達もいる。裏で支えてくれる妖怪や人間達もいる。だから俺達絶対、兜の緒を締めまくれるぜ!!」
「言葉の意味はよくわからんが……」
「とにかくすごい自信でござる!」
「千影ちゃん、そっち行ってもいい?」
「あ、私がそっち行こうか?」
「きゃーーーーーーーーっっっ!!!!!」
【to be continue……】
本編を読んだ後は「ヨーカイジャー悪魔データベース」で、登場した悪魔の情報をチェックしよう!
今回は2体公開!!
https://ncode.syosetu.com/n9246jz/3/
https://ncode.syosetu.com/n9246jz/4/
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この作品に使われているイラストはxAIのGrokによって生成されました