episode:29 新たなる予言
この作品は天道暁によるオリジナルのスーパー戦隊作品です。現在放送されているスーパー戦隊シリーズを制作・放送している各団体とは一切関係ありません。
オープニングテーマ「your kind!」
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妖怪の里・さわやか草原。
勝が木の幹に顔を向けて数を数える。
「いーち、にーい、さーん、しーい、ごーお、ろーく、しーち、はーち、きゅーう、じゅーう! もういいかーい!」
返事がない。
もういいようだ。
「よーし、見つけるぞー!!!」
ブルクダン、オボログルマ、イッタンモメンと妖怪の里全体を使ってのかくれんぼ。
まず、河童ヶ沼で体に緑の木の葉等をくっつけてメガガッパーに変装していたイッタンモメンを発見。
次に、紅葉が美しい春夏秋冬山・西エリアの林にオレンジ色の体を活かして隠れていたオボログルマを発見。
最後に残ったブルクダンがなかなか見つからず歩いていると、妖怪電気街のビルの間から激しい光が漏れ出ているのを発見。
「あ…あの光は!!」
光に導かれ走っていくと、特設ステージに変装して背中でネコマタンのゲリラライブを開催させているブルクダンを発見。
2本の角が眩しい光を放っている。
「ブルクダン! その光!」
〔モォ~~~~~!!!!〕
〔ニャニャニャ…?〕
その光は、ブルクダンの予言能力が発動した証。
勝はブルクダンが発した予言の言葉をムゲンライザーの録音アプリで録音し、ヨーカイジャー秘密基地で智和に聞かせる。
「この予言が本当なら…」
《みーつけた!!》
「何だ今の?」
「あ、この時かくれんぼしてたから」
「そうか…」
「夢幻戦隊ヨーカイジャー」
episode:29 新たなる予言
都内某所、寂れた雑居ビルの地下室。
老若男女様々な十数人の人間達が、目を閉じ床にひざまづいて祈りを捧げる。
奥の扉からすっきりした顔の中年女性が出てきて、後方の扉を出てエレベーターに乗り日常の待つ地上へと上っていった。
「11番の方ー!」
奥の扉の向こうから聞こえた澄んだ女性の声。
20代後半とおぼしき伸びたTシャツを着た男性が、ポケットから出した「11」の番号札を確認して奥の扉を開ける。
薄暗い通路を進むと、地下洞窟のような場所に底が透けて見えるほど澄みきった湖が広っているのが目に入る。
湖の前に、白地にピンクと水色のラインが入ったマーメイドを思わせるシルエットの巫女衣装を着た裸足の女性が佇んでいる。
「ようこそ。あなたの苦しみを、命の水に打ち明けてください」
巫女衣装の女性に促され、男性は水面を見下ろして語りだす。
「病気になって働けなくなって、ずっと部屋に篭ってたら、周りから甘えてるだけだとか努力しろとか言われて、余計酷くなって、貯金もなくなっていって、なんとか少しでも働かなきゃと思って、近所のコンビニに履歴書持って行ったら、『働いてない間なにしてたの?』とか言われて、働かせてもらえなくて……」
男性の震える声が湖に染み込んでいくように、水面が揺れ、どこかの景色を映し始める。
襟の整ったスーツを着た中年男性が、寿司屋のカウンター席で大量に飲み食いし、大口を開けて笑いながら同席した不自然に整った形の顔をした女性の分まで食事代を払い、寿司屋を出て重そうなネイルアートだらけの手を引きながらタクシーに乗る。
タクシーが走りだし、人気のない道に入ったところで、ロック調のエレキギターの音が聞こえ始めて中年男性は窓の外を確かめ、片方の付け睫毛を落とした女性が座席の下を覗き込む。
運転手を含む車内の3人が混乱する中、窓の外の景色が流れるのをやめ、床から水が浸み込んでくる。
慌てて踏まれたアクセルも空しく、タクシーは路上に現れた大きな水溜まりのような物に沈んでいき、中からの悲鳴はエレキギターの音にかき消され誰にも届かない。
湖に映った惨劇を見つめる男性に、巫女衣装の女性が優しく語り掛ける。
「世の中、不公平ですよね?」
「はい」
「これで少しは、平等になりましたね」
「はい」
女性は巫女衣装の袖から赤いコンニャクのような物を取り出し天井へ掲げる。
すると男性の頭上からどす黒い煙のようなデビルギーが立ち上り、赤いコンニャクのような物に吸収されていった。
その後、男性は憑き物が取れたような表情で扉をくぐり、エレベーターに乗り日常の待つ地上へ上っていった。
「12番の方ー!」
再び妖怪の里・さわやか草原。
ヨーカイジャー6人と全てのパートナー、サポーター妖怪が集合。
ユキオンナはずっと妖獣形態でいると疲れるので通常形態。
ダイダラスは初めて来た妖怪の里で自然豊かな風の香りを感じる。
「そうだ、千影さんこれどうぞ!」
ユキオンナは千影に能力カードを差し出す。
「昨日作ったんです」
「あ、ありがと可愛いの。でも……」
千影はカードのイラストを見て眼球を一周させる。
「これ私には可愛いすぎるから、結月にあげてもいいかな?」
「私はかまいませんが、可愛いの嫌いでしたっけ?」
「可愛いの嫌いだったら結月と一緒に遊びに行かないよ~」
千影と結月が顔を見合わせて「へっへっへっへっへ」と笑う。
「そういえば相方さんピンクでしたね…」
「可愛いのは好きだけど、絶対結月のほうが似合うから」
「そうかな? 千影ちゃんも可愛いの似合うと思うけど」
「いや、これは結月だと思う」
結月が能力カードを受け取ったところで、キュービルンが妖力でヒト語訳済みの予言の言葉を青空に文字生成する。
普段は面倒だからという理由で使わない漢字も使っての文字生成。
〔 六の心 一つとなる時
十六の獣 一つとなり
究極の力目覚め 全ての魔を薙ぎ払う
ごめん、今回ボケは無しで 〕
これを読んだ拓実にはどうしても気になる部分があった。
「……最後の一行も予言の一部?」
「うん、ブルクダンが角光らせながらそう言ってた」
「まあいいや。今回のボケ無し予言の、六の心ってのは多分ヨーカイジャーの心だろ。で、出席確認。1、カラステング!」
〔おう!〕
「2、メガガッパー!」
〔うむ!〕
「3、ネコマタン!」
〔ニャニャン!〕
「4、カマイタチ!」
〔ビビーッ!〕
「5、キュービルン」
キュービルンは文字生成で返事。
〔これ じかんかかるけど たぶん やったほうがいい〕
「6、カシャ!」
〔バウバウ!〕
「7、ヌリカベ!」
声を持たないヌリカベは触角を振ってアピールする。
「8、ユキオトコ!」
〔ウホウホー!〕
「9、ライジュウ!」
〔ブンブブン!〕
「10、ゲキリンダー!」
〔悪くないだろう〕
「11、ブルクダン!」
〔モォ~!〕
「12、オボログルマ!」
〔ブヒブヒ!〕
「13、イッタンモメン!」
〔ブオ~~~~~ン!〕
「14、ユキオンナ!」
「はーい!」
「15、アミキリ!」
〔ピポポピポポピピピピピ!〕
「16、ダイダラス!」
〔ガオオオオオオン!〕
「これで16体!」
「あたし達こんなにいっぱい友達になってたんだねー」
〔ニャニャニャニャン!〕
「で、この16体が一つになるってのはやっぱり…」
「16体合体、と考えるのが自然だろう」
「ほう、この仲間達が全て合体……さぞかし壮観でござろう」
〔ビビーッ!〕
「そしたらまた、結月が名前考えてあげるんでしょ?」
「うん! もう今から名前考え始めてる!」
「でも、不思議な感じがしちゃいます。プロテクターやバニーフットになるだけでも不思議なのに、16体合体だと……私どうなっちゃうんでしょう?」
ゲキリンダーが長い首を下げてユキオンナを見る。
〔今度こそ足になるか?〕
「う~~~ん、足はやっぱり厳しいかも…?」
「でも妖怪って大きさも形も色々だから、どう合体するのか考えてるだけでオラワクワクしてきたぞ!」
〔想像が膨らめば夢も膨らむ。が、ワクワクしっぱなしだと無限の時間が必要になるだろう〕
「だな! やってみようぜ合体!」
拓実のワクワクにつられてヨーカイジャー達が同じ動きで頷く。
〔お、お前らもう、『六の心 一つとなる時』ができてるじゃねえか!〕
「おう! ヨーカイジャーの心はいつだって一つだぜ!」
拓実とカラステングが親指を立てて見せ合う。
〔君達ヨーカイジャーは準備万端か。俺達妖怪は……少なくとも俺とキュービルンの心はいつも一つだろう〕
〔ゲキリンダー わたしの いま かんがえてること わかる?〕
〔このキンキラ、隙があれば口説きにくる。そういうとこだぞこのキンキラ……かな?〕
〔ようかいも ばっちり こころは ひとつ!〕
〔合ってたのか。なら悪くないだろう〕
「ポジティブとネガティブの合体形態が既にできてるけど、やってみようぜ全員合体!」
「ならとにかく変身だ」
「私もですね!」
「妖怪変化!」
「巨大変化の術!」
ヨーカイジャー全員で変身。
ユキオンナも妖獣形態に変身。
パートナー妖怪達が目からビームを発射しヨーカイジャーをコクピットに転送。
ピンクが手を「ポン!」と叩く。
「じゃ、掛け声は捻らず『究極夢幻合体』で」
「よし…。いくぜ、究極夢幻合体!」
レッドが叫ぶ。
巨大妖怪全員で身構えるが何も起こらない。
「あれ?」
「いつもは拓実と勝だけで言ってるが、全員合体だから全員で言う必要がある……?」
「じゃあやってみよう! せーの、」
「究極夢幻合体!」
6人で叫ぶ。
巨大妖怪全員で身構えるがやはり何も起こらない。
「まさか、スワヒリ語とかで言わなきゃいけないとか?」
「どっからスワヒリ語が出てきた?」
「掛け声の問題ではないのではござらんか?」
「心が一つになってないのかなー?」
「うーん、お!」
イエローがピンクのマネをして手を「ポン!」と叩く。
「心を一つにする練習からやってみよっか? さっきのキュービルンとゲキリンダーみたいに」
「じゃあ、あたし何考えてるでしょう?」
「千影ちゃん大好き!」
「正解!」
〔なかのひとたちの かわりに だきあっとく〕
〔ニャニャニャ〕
キュービルンとネコマタンが抱き合う。
それを脇目にグリーンが頭を捻る。
「心を一つにする練習か。なら、今食べたい物とかでやってみるか?」
「今食べたい物か。せーの、キュウリ丼!」
「チーズ牛丼!」
「親子丼!」
「鉄火丼!」
「麻婆丼!」
「ロコモコ丼!」
〔みんな拓実に合わせに行ったな〕
〔その拓実は何じゃキュウリ丼とは? そんな旨そうな物、本当にあるのか?〕
「いや、若干智和に合わせに行ったらこうなった」
「キュウリの丼か。塩漬けとかなら食えそうなのができるか…」
「それ美味しくできたら私も食べたい」
「千影ちゃんにはあたしが作ってあげる!」
「ありがとー! 結月最近料理上達してきてるよねー!」
〔あの……皆さん究極合体は……〕
「ごめんユキオンナちゃん! 関係ない話になっちゃって…」
〔いえいえ、ヒルコ様で慣れてますから!〕
その後も「心を一つにする練習」は続いた。
「ポメラニアン!」
「シベリアンハスキー!」
「トイプードル!」
「柴犬!」
「マルチーズ!」
「ダックスフンド!」
「玉入れ!」
「綱引き!」
「ダンス!」
「騎馬戦!」
「リレー!」
「借り物競走!」
「桃太郎!」
「浦島太郎!」
「かぐや姫!」
「牛若丸と弁慶!」
「おむすびころりん!」
「こぶとりじいさん!」
「バケガニ!」
「スネコスリ!」
「ニンギョちゃん!」
「コナキジジイ!」
「ロクロクビ!」
「ナマハゲ!」
「こら智和くん!」
「ん?」
「パートナーとサポーター以外の好きな妖怪って言ったでしょ?」
「ああ」
「なんでネネコちゃん言わないの!?」
「ん?」
「もういい、次!」
「リンゴ!」
「ゴリラ!」
「ラッパ!」
「パンダ!」
「ダチョウ!」
「ウシ!」
〔いやそれただのしりとり!!〕
〔どうじに いって これできたの ぎゃくに すごいけど〕
「ってか、心を一つにできたとして、どうやって合体するんだ? 新しい合体カードが生まれるとか?」
「これまでのパターンから考えればその可能性が高い。が、今日は…」
究極合体の気配が感じられないまま、妖怪の里の空はオレンジ色に染まりつつあった。
「このままじゃ、かくれんぼの時みたいにオボログルマが目立たなくなっちゃうんじゃね?」
〔ブヒブヒブヒ〕
「よし、今日はこの辺にしとこう」
「じゃあじゃあ、最後に『今日一番空気読めてなかった人』だけやっとかない?」
「いいね。せーの!」
「武士!」
「武士!」
「武士くん!」
「拙者!」
「武士!」
「武士!」
「うむ、和風に寄り過ぎていた自覚はござった」
「でも揃ったよね?」
「カードは出ない…」
「うん……今日はこれで解散!」
ヨーカイジャーと妖怪達はそれぞれ帰路に着く。
翌日。
デリバリーのアルバイトを早めに終わらせた千影は、バイクサイズのライジュウに乗り、キュービルンが変化したヘルメットを被り、妖怪の里の海岸線を走っていた。
免許を取りたての頃から、考えることがあるときはバイクで思い切り走って頭をスッキリさせるのを習慣にしていた。
そこは千影が一番気持ち良く走れる道。
結月を誘って後ろに乗せられればもっと良かったのだが、結月は今学校に行っている時間。
2体の妖怪と共に風を感じながら、昨日成功しなかった究極合体について考察する気力をチャージしていく。
やがて辿り着いた「すくすく公園」。
そこは人間の公園と似たブランコや滑り台といった遊具、ちょっとしたグラウンド、人間には恐らく使用することが不可能な形容しがたい姿をした運動器具等が設置されている。
また、そこには毎日日替わりで多様な屋台やキッチンカーが、例に違わず色々な食べ物や飲み物を無料で配りにやってくる。
千影はキッチンカーで、特製ツナマヨおにぎりと烏龍茶を受け取りベンチに座る。
烏龍茶を一口含んで喉を潤し、滑り台を楽しむ子供妖怪達を遠目に見ながら、瞳の奥に甦る幼い頃の記憶に思いを馳せ、ツナマヨおにぎりの最初の一口を口元に運ぼうとしたところで真横に現れたエージェント66βの顔にひっくり返る。
「グレモリーから伝言…」
「びゃぎゃああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
立体回転して背中から地面に行ったが咄嗟に腕を挙げて烏龍茶とおにぎりは無傷で死守した。
起き上がりながら見ると、公園の外の道を挟んだ向こう側に黒スーツにネクタイを締めたグラマラスな体が佇んでおり、そこからベンチの側まで首が伸びてきていた。
「こっち来て言えばいいのに!!」
「このほうが早いかと思って」
「あっそ。……待って、誰からの伝言って?」
「グレモリーから」
「グレモリーから……?」
エージェント66βは傍らに停まっているライジュウと、その上に座っているマスコットサイズのキュービルンに目を遣る。
「あ、大丈夫。この子達は口堅いから」
〔ブンブン!〕
〔コン!〕
「なら、伝えるわね。『素直になりなさい』って」
「そう……」
千影はベンチに座り、おにぎりを一口齧る。
広い公園に子供妖怪達の遊ぶ声だけが聞こえる。
エージェント66βは先日の尋問の際の会話を思い出す。
「それを千影ちゃんに?」
「ええ。彼女は仲間達に何かを隠してる。それが何かはわからないけど、ワタクシにはそう見えますわ」
「千影ちゃんが…」
「いつかそれが、ヨーカイジャーの弱点になるかもしれない」
「だとしたら、どうしてそれを教えてくれるの?」
グレモリーは鎖の外された自分の手首を見ながら口角を上げる。
「さあ、どうしてかしらね…」
千影はまた、おにぎりを一口。
「心当たりが?」
「あるような無いような」
「そう。じゃ、伝えたからぶぴてこにゃひびゃぶどどどびょおおおおお!!!!!」
公園の外の道を自転車で全力疾走していた激走妖怪イダテンがベンチ側まで伸びていた首に追突しすっ転んだ勢いにグラマラスな体ごと巻き込まれ地面に突っ伏し地獄絵図の様相を見せていた。
「……痛さが想像しにくい!!」
一方その頃、結月の学校。
野球部員3年生・枝野少年。
夏の甲子園初戦敗退の原因となったエラーをして以来、一部の同級生達から「エラ野」と呼ばれからかわれる日々を送っている。
この日も結月は教室移動中にそのような場面を目撃した。
「よおエラ野!」
「エラ野! 今日はどんなエラーするんだよ?」
「ちょっとそれやめなよ! 枝野くん本気で落ち込んでるんだから!」
しかし当の枝野は、落ち込むどころかヘラヘラ笑っている。
「いいよいいよ。エラ野のエラは『偉い』のエラ! もっと言えエラ野って! ホラもっと!」
からかっていた生徒達は、昨日までとは真逆の反応を見せる枝野を気味悪がり去っていった。
「枝野くんどうしたの? 吹っ切れたとか通り越してなんか…」
「これこれ! これ行ったらどうでもよくなった!」
枝野が結月に見せたスマートフォンの画面。
表示されているのは「命の泉」という施設のサイト。
雑居ビルの外観と、地下洞窟のような場所に広がる湖の写真が載っている。
「広告で流れてきて行ってきたんだけど、すげースッキリした! 二ノ宮も行ってみたら?」
「うーん……」
結月は自分のスマートフォンで「命の泉」を検索し、見つけたサイトのURLを智和に送った。
約2時間後、都内某所の雑居ビル。
地下洞窟のような部屋に入ってきたのは、サングラスを掛け髪をポニーテールに結んだ青年。
よく分からない英文のロゴが入ったトレーナーにオーバー気味サイズのジーパン。
湖の前で巫女衣装の女性が微笑む。
「ようこそ。あなたの苦しみを、命の水に打ち明けてください」
「ここ、ロックミュージックに乗せて他人の不幸の映像が流れるって聞いたんですけど」
「そう。それであなたは心の安らぎを得ることができます」
「そっかあ」
青年はポケットからムゲンライザーを取り出して変身カードを入れ、トレーナーで隠していたムゲンドライバーにセット。
「妖怪変化!」
変装していた勝がヨーカイシルバーに変身。
「正体見せろ!!」
生き物の気配がしない巫女衣装の女性にモメンカッターで斬り掛かると、巫女衣装の女性は透明の液状になって湖に飛び込み見えなくなった。
シルバーが湖を覗き込んでみるが、湖の水は高速で地面に浸み込むように減っていき、数秒で湖が空っぽの窪みになった。
見渡しても、湖底をつついても何も無い。
シルバーは薄暗い通路を戻り、変身したままドアを開きかけて踏みとどまり、変身解除してドアを開け、金髪のカツラを被って待機していた智和に合図して雑居ビルを出る。
「水でできてる女が湖に入って、湖ごと消えた!」
「姿を消して逃げたのかもしれない。俺はここを見張ってる。みんなとここら一帯を探してくれ」
勝と連絡を受けたヨーカイジャー達は捜索を開始。
智和が地下の例の部屋に戻ると、集まっていた人々がぶつぶつ文句を言いながら解散し始めていた。
壁に先程までは無かった貼り紙。
諸事情によりこの場所での「癒し」ができなくなったので今後はネットで予約すれば指定の場所に出張して「癒す」という趣旨の文と予約用のURLが書いてある。
湖の部屋に繋がるドアには鍵が掛かっている。
智和は自分以外の人間が全員退室したところで変身、ネネコガッパの能力カードで液状化してドアの隙間から侵入。
やはり湖も巫女衣装の女の姿も見えない。
レッドはカラステングの能力カードを発動し、カラステングから受け継いだ視力で空から探索。
シルバーもイッタンモメンの能力カードを発動して空から気配を探る。
智和と武士は変身せずに一般人が歩く町を走り回り、千影も変身せず一般人には普通のバイクとヘルメットにしか見えないライジュウとキュービルンと共に探索。
手掛かりすら掴めないまま帰宅中の学生達で賑わう時間となり、武士は鍛え上げられた足腰と反射神経を駆使して小学生が蹴りながら歩いていた小石をかわし、「危ないでござるぞ」と優しく注意する。
ここで結月が探索に合流。
人目に付かない所で変身、ネコのような身のこなしでビルの壁を登り屋上へ。
ユキオンナの能力カードを発動すると、ユキオンナの頭に生えているのと同じウサギのような耳が生えた。
「自分で見たい! 鏡とか持ってくれば良かった! まあいいや」
都会の喧騒に耳を澄ませると、車の音や学生達の話し声、選挙演説や迷惑クレーマーの罵声に混じって、音がする方向に見える住宅街には似合わないロックミュージックが聞こえてきた。
「あっち!!」
ピンクはムゲンブレスで仲間達に連絡し、ビルからビルへ飛び移り住宅街へ向かう。
マンションの立体駐車場。
倒れている警備員を蹴り飛ばし、ロックなギターをかき鳴らす悪魔。
焼き物の狸のような顔、ロックミュージシャン風の革ジャン、湖に佇む鳥居の写真がプリントされたシャツ、左腰に赤コンニャクのような物体が、右腰に鮎のような物体が付いており、手にしている白い徳利のようなデザインのギターをかき鳴らす。
ギターの先から水が噴き出して意思を持っているかのように隣のマンションに侵入。
マンションから響く悲鳴、駐車場を震わせるロックミュージックと悪魔の雄叫び。
「イエエエエエエエエエエエエエ!!!!!」
しかしそれらは死角からの爪の一撃により強制停止。
「イエエエエエエエぎゃああああああ!?」
ピンクが音も無く接近し、死角からスキャットクロウによる切り裂き攻撃を食らわしたのだった。
ロックな悪魔は革ジャンから火花を散らされ後ずさり。
仲間達が駆け付け、ワンテンポ遅れて来たレッドがマンションで悪魔の水に溺れていた人を救出したことを報告。
「ケーキくれようとしたけど断った 誰が呼んだか旅烏 鼻高々にてんつくてん 天に代わって只今参上! 空の勇者、ヨーカイレッド!」
「もらうとややこしいからな 誰が言ったか川流れ 流れるどころか掻き分けて 登って飛び出せナイアガラ! 水の戦士、ヨーカイグリーン!」
「えー!? ケーキ食べたかった! 誰が言ったか猫かぶり 花も恥じらうJK3 嘘はいらない夢見る乙女! 獣のアイドル、ヨーカイピンク!」
「自分ももらえる前提でござるか? 誰に言われどカマわない イタチごっこにピリオド刻み 腹を切らずに悪を斬る! 風の剣士、ヨーカイブルー!」
「ケーキならまた一緒にオープンカフェ行こう 誰を染めるか狐色 こんこん今夜も手鞠歌 お目にかけましょ万華鏡 幻の賢者、ヨーカイイエロー!」
「オイラはケーキよりたこ焼きの気分! 誰もオイラを止められねえ! 当たるも八卦の大予言! 爆走疾風ギンギラギン! 閃光の覇者、ヨーカイシルバー!」
「夢も現も守るが仏 夢幻戦隊!」
「ヨーカイジャー!!!!」
「イエエエエエエエエエエ!!!! 雑談入れながら名乗るお前ら、ロックだぜ!! 俺はアリオク! ロックな技でお前らブッつぶすぜイエエエエエエエエエエエ!!!!」
アリオクがギターをかき鳴らすと、噴き出した水が激流となって襲い掛かる。
ヨーカイジャーは散り散りになってかわすが、高速でUターンしてきた水がピンクを捕らえて持ち上げる。
「いやあ!」
「結月!」
「任せろ!」
ブルーがムゲンソードによる居合切りで水を切り裂く。
ピンクは脱出できたがコンクリートに落下。
強打した背中をイエローに摩ってもらう。
「その水! オイラ見たことある! 人間の女みたいなのがそんな風に水になって逃げた!」
「イエエエエエエエ!!! これのことか!?」
かき鳴らされるギターに応え、激流となっていた水が人型を形成。
地下の湖にいた巫女衣装の女の姿になった。
「俺製、生足魅惑のマーメイド!」
「あなたの苦しみを、命の水に打ち明けてください」
「マーメイド!? その人もかわいいけど、本物のニンギョちゃんのほうがかわいいもん!」
ピンクがムゲンシューターを連射。
数発が巫女衣装の女を貫通するが、水でできている体はすぐに元に戻る。
「イエエエエ!!! こいつらも出しちゃうか!?」
アリオクは右腰の鮎のような物体を取り外し、
「行きや、ジャミリアー!」
と叫びながら放り投げる。
すると鮎のような物体は空中で弾け、中から6体のジャミリアーが姿を現した。
「ジャミジャミ!」
ジャミリアー達は軽快なリズムで剣を振り上げ足を踏み鳴らす。
「いくぞ!」
「オウ!」
グリーンの合図でヨーカイジャー達が走り出す。
「イエエエエエエエエ!!!!!!」
アリオクがギターをかき鳴らす。
水流が6体のジャミリアーを巻き込みながらヨーカイジャーに迫る。
「あいつ、味方を!?」
「いや…」
「ジャミ~~~~~!!!」
ジャミリアー達は水流から頭と腕を出した状態で流され、すれ違いざまに切りかかる。
ヨーカイジャー達は後退しながら武器で弾くが、またすぐに同じ攻撃が来る。
グリーンがユキオトコの能力カードを発動して冷気を水流を凍らせる。
「これでどうだ!」
「凍っても水なら操れるイエエエエエエエエエエエエ!!!!!!」
ギターから止めどなく放出される水流により、その先端に位置する氷塊と、寒さに耐えながら剣を振り回すジャミリアーが襲い掛かる。
「おい強くすんな!」
「すまん、これは予想外!」
「しからば!」
ブルーがカシャの能力カードを発動。
炎を纏ったブライブレードの残撃で氷塊をジャミリアーごと斬り捨てる。
「ジャミ~~~!?」
ジャミリアー達は纏めて爆散。
氷塊は水流に戻り、また襲ってくる。
ピンクは巫女衣装の女にスキャットクロウでの攻撃を繰り返すが、何度切り裂いてもすぐに無傷にまで再生しキックやビンタで反撃してくる。
「あーもう! いくらやっても終わらない! 数学の宿題みたい!」
「じゃあ理科の実験にしてあげる!」
イエローは水流を避けながらライジュウの能力カードを発動。
コンコンボーを振り、巫女衣装の女に電撃を放つ。
が、水でできているはずの体は電撃を弾いて効果が無い。
「なんで!? 水には電気がよく通るでしょ!?」
グリーンにはこの理科の問題がすぐに解けた。
「そうか! 電気をよく通す水には不純物が含まれている。あいつが操る水は…」
「そう! 混じりっけ無しの純粋無垢なお水ちゃんだぜイエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!」
「無垢は余計だが、純粋は水は電気を通さない!!」
ロックミュージックに乗って襲い来る水流はついにグリーン、ブルー、イエローを巻き込み、立体駐車場の天井近くまで持ち上げ振り回す。
「ややっ、これはまさに北斎の浮世絵!!」
「ザッパーンって、わかんなくはないけどさ!!」
「俺は水をかき分け浮世絵脱出!!」
グリーンは水流を脱出し着地。
ピンクが巫女衣装の女に首を絞められながら叫ぶ。
「ち…千影ちゃん! 北斎くん!」
「拙者の名前が変わっておる!」
ブルーとイエローを捕らえたまま水流がうねる。
その攻撃をレッドが飛行能力でギリギリかわし続け、隙を見て倒れた警備員を安全な場所に運んでいたシルバーが戻ってくる。
「水には電気が効くぞ! ゲームではそうだった!」
「それは私がさっきやった!!」
グリーンは水流の攻略法を導き出すため頭を捻る。
「電気が効かない……純粋だから……」
「純粋だから強い! あたしと同じ!」
「そうだ純粋な結月! スナカケババアのカードだ!」
「スナカケちゃん? とにかくやってみる!」
ピンクが巫女衣装の女に連続引っ掻き。
首絞めから脱出し、再生中の隙を付いてスナカケババアの能力カードを発動。
砂を放出して巫女衣装の女に浴びせると、巫女衣装の女の体に砂が混じって濁った色になり動きが鈍る。
「すごーい! じゃあこっちも!」
水流に向けて砂を放出。
濁った水流は動きが鈍り、シルバーのブルブラスターによる砲撃でちぎれた前方部分からブルーとイエローが脱出。
アリオクは力んだ音をかき鳴らし水流を増やすがピンクも止めどなく砂を放出し水を濁らせる。
イエローが再び電撃を放つと、砂が混じった水流は電撃を通し、ギターを持つアリオクに届き痺れさせる。
「ぎゃああああああああ!!!!!!」
水流も巫女衣装の女も形を保てず、ただの泥水になり立体駐車場の床にぶち撒けられる。
「じゃあ、ここで爆発させたら大変なことになりそうだから……」
レッドが低空飛行でアリオクを搔っ攫い、立体駐車場から都会の空へ飛び出す。
「離せ離せ離せ!」
「あいよー」
真上に投げて離してやった。
「離し方!!!」
アリオクが空中でギターをかき鳴らす体勢に入ったところでレッドが必殺カードを発動。
「必殺妖技・天狗百烈拳!」
赤く光る両拳で繰り出す連続パンチを真上に繰り出しギターを砕きアリオクのボディを抉る。
「長袖をください!」
爆散。
「うよっしゃああああああああああ!!!!!」
立体駐車場から見ていた仲間達はハイタッチ等で勝利の余韻を分かち合う。
「でも智和くん、砂で水を濁らせるなんてよく思い付いたね」
「ネネコガッパから、液状化して拘束したグレモリーに砂を混ぜられて逃げられた話を聞いたのを思い出してな」
「そっか! じゃあこれからは絶対、好きな妖怪はネネコちゃんって言わなきゃだめだからね!」
「絶対なのか。覚えとく」
地上に落ちているアリオクの残骸の近くにベルゼブルが飛来。
魔力で髑髏型マイクを生成し呪文を唱える。
「ロックなお前をリスペクト。デビル デビレバ デビルトキ カモンデーモン デビデビレ 最後のバイブス、上げてこうZE!!」
ベルゼブルが目から放ったビームにより、アリオクの残骸が巨大なアリオクの姿となり空中のレッドを威嚇する。
「やればできる!!」
レッドは立体駐車場から出てきた仲間達に合流。
「なあ、やってみねえか? 究極合体!」
「実戦でやってみれば何かが見えるかもしれない…か。よし!」
「サモン、パートナーズ!」
16体の巨大妖怪達が巨大アリオクを取り囲むように降り立ち、パートナー妖怪達は目からビームを発してヨーカイジャーをコクピットに転送する。
「みんな、今の気持ちは? せーの、」
「悪魔をやっつける!」
「悪魔をやっつける!」
「悪魔をやっつける!」
「悪魔をやっつける!」
「悪魔をやっつける!」
「悪魔をやっつける!」
「いくぜ、究極夢幻合体!」
ヨーカイジャーも巨大妖怪達も身構えるが、何も起こらない。
「だめか…」
「いっぱい出てきて何もしないのかァ? ロックじゃねえな! イエエエエエエエエエエエエ!!!」
巨大アリオクがギターをかき鳴らすと、ギターから水流が噴出し、16人の巫女衣装の女が生成された。
「こいつらが相手だイエエエエエエエエエエエエ!!!!!」
16人の巫女衣装の女が宙に浮きあがる。
ゲキリンダーがアスファルトの地面を蹴って飛び上がり、巫女衣装の女達に突っ込んでいく。
〔任せろ! 俺は100体の雌妖怪に告白した雄だ!〕
体当たりや振り回す首、キックや空中からの踏みつけにより巫女衣装の女達は砕かれ水に戻るが、すぐに再生してまた巫女衣装の女達になる。
16人からの一局集中キックをギリギリかわし、ゲキリンダーは距離を取って着地。
それを見ていたキュービルンが、人間達にもわかるように文字生成で意思表明。
〔おまえは 100たいの メスようかいに ふられたオスだ〕
〔だが、そのうち1体はこうして解説してくれるので、実質ふられたのは99体!〕
〔ちょっとなにいってるかわかんないんですけど〕
巫女衣装の女達は周囲のビルを破壊しながら飛び回る。
「やべえな、何とかしなきゃ」
〔私とユキオトコさんで凍らせましょうか?〕
〔ウホウホ!〕
「駄目だ、さっき俺がやった時は、奴は氷も操ってきた」
「イエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!」
〔ならば、奴のギターを破壊するのじゃ!〕
「それで水を操る技を封じるんですね。拓実! 勝! できる分だけ合体しよう!」
「究極合体はできなくても、ムゲンオーとムゲンショーグンにはなれるもんな。じゃ、夢幻合体!!」
合体に関わらない巨大妖怪達が攻撃を牽制している隙に合体カードを発動。
合体巨人ムゲンオーとムゲンショーグンが並び立つ。
〔ガオオオオオオオン!!〕
「クマちゃんも変形したいのかな?」
「そうらしい」
「じゃあ結月行く?」
「行きたい!」
ピンクはレッドから必要なカードを受け取り、ムゲンオーとダイダラスの目からビームを経由してコクピットを移動。
「いっくよー! 夢幻変形!」
ピンクがムゲンブレスに変形カードを入れると、ダイダラスの体が宙に浮き変形を始める。
ダイダラスの体が頭、胴体前部、胴体後部、左前足、左後ろ足、右前足、右後ろ脚の7つのパーツに分離し、胴体後部が断面を下にして直立し下4分の3の部分がスライドして二股に別れ足の形状になって「下半身」となり、胴体前部が断面を上にして「下半身」に合体して「上半身」となり、左前足と左後ろ足が合体した物が「左腕」として合体、右前足と右後ろ足が合体した物が「右腕」として合体、頭が上半身の上から合体し口が大きく開き下顎が奥へ収納されると同時に人型の「顔」が現れる。
「完成っ! 創生巨人・ムゲンタイタン!!」
ムゲンタイタンは両腕を広げ天地を揺るがす凄まじい咆哮を上げる。
合体していない巨大妖怪達が何度破壊しても、巫女衣装の女達はすぐに再生して攻撃してくる。
グリーンは敵に聞こえないようにムゲンブレスでピンクとシルバーに作戦を伝える。
「おっけー!」
「やるぞぉー!」
「みんなはこれ以上街を壊されないように、何回再生されても飛び回ってる奴らを破壊し続けてくれ!」
〔悪くないだろう〕
〔ピポポポピガガガガガ!〕
「よし、いくぞ!!」
3体の巨人が巨大アリオクに向かって歩き出す。
行く手を阻む巫女衣装の女達を、ユキオトコを乗せたライジュウが蹴散らす。
〔ウホウホホ!〕
〔ブンブブン!〕
「何したってムダだぜイエエエエエエエエエ!!!」
巨大アリオクがギターをかき鳴らすと、巫女衣装の女達が空中から3巨人に襲い掛かる。
それをカシャとゲキリンダーとユキオンナが空中体当たりで蹴散らす。
〔バウバウ!〕
〔ゲキリンダーチョーーーップ!〕
〔私が知ってるチョップと違う!!〕
「お前らロックだな! イエエエエエエエエエエ!!!」
ギターから新たな水が放出され特大の激流となり3巨人を苦しめる。
〔ピポポピピピピピ!〕
空中のアミキリが付属肢からのマシンガンを発射。
それにより巨大アリオクの手元が狂い激流の威力が若干弱まる。
「ヌリカベちゃん!!」
ピンクが換装カードを発動すると、ヌリカベが宙に浮き変形を始める。
触角が引っ込み、殻が左に来る向きに体を動かし、本体下の部分から拳のような物が出る。
ムゲンタイタンの左手の手首から先が変形してジョイントが現れ、そこに盾の付いた腕の形になったヌリカベが合体する。
「完成っ、ムゲンタイタンシールド!!」
ピンクが叫ぶ声と共に、盾を掲げてポーズを決める。
ムゲンタイタンシールドは左腕に付いた盾とそこから発生させたバリアで激流を防ぎながら巨大アリオクに接近、リーチが長くなった左手が届く位置まで来て防御を解き、ギターをめちゃくちゃにかき鳴らす。
「いええええええ!」
「うわ何をする!?」
激流は動きを止め、重力に逆らえず地面に落ちて都市を濡らす。
飛び回っていた巫女衣装の女達は殴り合いを始め、その衝撃により水に戻った。
ムゲンショーグンがガトリングを連射。
怯んだ隙にムゲンオーが夢幻斬空剣でギターを両断。
「あああああ俺のギターが!!」
「今だっ!」
ピンクが必殺カードを発動。
ムゲンタイタンシールドの全身の妖力が左腕の盾に集中し、盾はアワビの貝殻の裏側の光沢を思わせる妖艶な光を放ち始める。
ムゲンタイタンシールドは光り輝く盾を体の前に向けて走り出す。
「必殺大妖技・鉄壁封魔陣!!!!!」
盾からバリアを発生させながら体当たり、と同時にバリアが巨大アリオクの体を包み込んで浮き上がらせ、急速に小さな立方体型に圧縮していく。
「宇宙~~~~~~~~~!!!!!」
爆散。
「やったあああああああ!!!!!」
3巨人は腕をクロスさせて勝利の余韻を分かち合い、巨大妖怪達もそれぞれポーズを決める。
「ロックなお前と、またセッションしたかったZE。しかし多いな妖怪ども…」
ベルゼブルは水浸しの街を背にどこかへ飛び去っていった。
グリーンのムゲンブレスの着信音が鳴る。
妖怪情報統括部部長・ヒトツメコゾウからの通信。
≪あの、巨大妖怪が沢山出てきてしまうと、その分情報操作が難しくなってしまうので…≫
「すまない。だが、今後こういうのが必要なときもあるかもしれない。大変だが何とか頼む」
≪わかりました…≫
通信を終えて、グリーンはコクピットから立ち並ぶ巨大妖怪達の姿を見渡す。
「究極夢幻合体、一体何が足りないんだ…」
【to be continue…】
本編を読んだ後は「ヨーカイジャー悪魔データベース」で、登場した悪魔の情報をチェックしよう!
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