77 魔王編 怒らせてはならない! 女神の長女!!
魔王の力は想像より絶大だった。魔王の闇魔法(特大)により、鋼鉄たちは窮地に追い込まれてしまう。鋼鉄が最後の力を振り絞って手にしたのは、転移の紋珠だった~それにより転生の間に転移した鋼鉄たちは、意識を失う。相まみえる二人。ウィディアと魔王との闘いが、今始まる~!!
「な…おぬしは?!」
「ふは…ふはは! これはいい! ニンゲン自らがアルマの娘のところまでわざわざ送ってくれるとは! 手間が省けたよ!」
「やはり聖剣一本だけでは無謀じゃったか……おまけに鋼鉄はオーバードライブはうかつに撃てぬしな」
紅茶が入ったティーカップをそっとテーブルに置く。
「セイグラムがあればいけると思っとったんじゃがのう……」
「久しいのうと言いたいところじゃが……」
「よくも我が子らをここまで痛めつけてくれたな……!」
「と、時と空間の女神ウィディア! お前は防御の魔法しか持たない神…他の攻撃系の神と組む事で真価を発揮するタイプ…つまり! 一人では俺は倒せない!」
「コンビネーションドライブの話かえ? だがそれは、ワシがアバターヴィジョンをしない場合の話じゃ……」
数を数えながら指を3、2、1と減らしていく。
「1クロック 空気が凍る 2クロック 空間から音が無くなる 3クロック 時が歩みを止める」
『アバターヴィジョン ウィディア・ザ・アースデライア』
パキりパキりと顔の一部が剥がれ落ち、中から覗くは暗黒の空間。その中から眼が赤色に怪しく光る。女神とはかけ離れた漆黒のオーラが、彼女の体を包んでいく。正真正銘の隠し技、最後の奥の手。
「あ…ありえない!そんな力、至高神アルマでさえ持たない! おまえは、いやおまえら女神は一体…!」
「ワシがこの力に目覚めたのは1000年前、イールミを失った深い悲しみと怒りにより覚醒した…」
「そのポテンシャルは地球人…いや、そんなはずは…」
「間違っておらぬよ、わしは元は地球人じゃ。地球で死に、女神に転生した」
「じゃが、転生を担当したのはアルマ様ではない……」
「うそだ……ま、まさかあの伝説の……」
「そうじゃ、『宇宙神ティエン』アルマ様に啓示を与える身であり、宇宙を統べる神じゃ まあ、もらえるチカラをくじ引きで決めるタバコを吹かした白ティージーパンのただのねーちんじゃったがの……」
「ちと喋り過ぎたのう……」
両手をパン!と合わせると、紋様が空中に浮かび上がる!
「ナハティール……ラハトヴェーラ……」
召喚術により現れる巨躯な白き二人の魔人が、魔王を殺意を込めた渾身の一打で連打していく!ズドドド!!魔王の体力は大きく削られた!
「ぐうっ! 馬鹿なっ!」
膝をつく魔王。すかさずトロンたちにトドメをさすように促すウィディア。
「聞こえるかトロンよ! ワシはアバターヴィジョンで魔力が残り少ない! これから全員を魔王城に転移させる! とどめはおぬしが聖剣で刺すのじゃっ! よいか?!」
トロンが黙ってうなづくが、トロンはもはや一人では聖剣が握れなくなっていた。
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