55 過去編 能力否定の執行者14 ロウブースト ダブルブースト
「よいか? これは練習試合じゃ……お互い武器はなし、ある程度でワシが止めるまで、まあ、イールミの鎧の性能実験じゃな」
「わかったわ」
「それではいざじんじょうに……始めぃ!」
レティアとイールミは距離を取る。
「よし……行くぞ!」
そして、イールミは勢いよくレティアに向かって走り出した!! “ブォオオン!!”
「?!」
“シュンッ!”
「はあっ!!」
“ガシィ!!” イールミの拳がレティアの顔面を襲う! しかし、寸前で竜紋を発動させたレティアは、それを手で受け止めた。
「……!?」
「?!?!」
“ドゴォオオン!!”“バキッ!!”“ズシャァアアッ……” “シュウウ……”
「なんと?! 初手でレティアに竜紋を使わせるか!!」
レティアは素手でイールミの拳を受け止めた後、目にも止まらぬ速さで拳を繰り出す! “シュッシュッ” その拳は、まるで風を切るかの如く。
“バシッ!!”“ドゴォオオン!!”“ズシャァアアッ……。”
「ぐはっ!!」
「……」
“シュウウ……”
「イールミ……この程度?」
「まだまだ…時空間制御、ハイブースト!!」
イールミの体が赤く光り急加速する!
“ズゴォオオン!!”
「?!」
“ブォオン!!” “シュウウ……” レティアはイールミの拳をかわした! “シュッ!” そしてそのまま、イールミの腹に拳を打ち込む! “ドゴォオオンッ!!”
「ぐはぁあっ!!」
「硬いっ!」
“シュウウ……”
「……すごいわね……」
「な……なんと……あの鎧を着た状態で、時空間制御のハイブーストと身体強化を同時使用しておる……。あの鎧は、時空間魔法と空間鈍化魔法を編み込んでおる、さらに身体強化魔法も編み込んだ状態になっておるのじゃ……」
「でも、まだ未完成なんでしょ? お姉サマ」
「うむ……まだまだじゃの……」
レティアはイールミに追撃する。
“シュッ!!” “ズゴォオオオ!!”
「ぐはぁあっ!!」
「くっ…! 空間鈍化 ロウブースト!!」
イールミの体が青く光り、周りの空間が鈍化し時間の流れが遅くなる!!
“ズゴォオオ!!”
「?!」
“シュウウ……”
「はあっ!!」
“ダダダッ!!” イールミは時空間魔法と身体強化魔法を同時使用し、レティアに一気に距離を詰める! “シュッ!” そして、至近距離で拳を放つ! “ドゴォオオオン!!” しかし、レティアはその拳を片手で受け止める。
そしてそのまま……。
“ブォン!” “ドゴォオオン!!”
「ぐはぁああっ!!」
“シュウウ……” イールミはレティアの拳に吹き飛ばされ、壁に激突した! “ドゴォオオオン……!”
「あ……」
「……これは……勝負あったか……?」
「……」
“シュウウ……” しかし、イールミは何事もなかったかのように立ち上がった。
そして、レティアに向かって走り出す! “ダダッ!!” そして、レティアに向かって飛び上がる!! “ドゴォオオンッ!”
「うぉおおおおおおおおお!!!」
「……」
“シュウウ……” イールミは、レティアの顔面に拳を放つ! “バシィッ!!”“ドゴォオオン!!”“ズシャァアアッ……。” しかし、その拳を片手で受け止めた。そして……。
“ブォン!” “ドゴォオオン!!”“ズシャァアアッ……。”
「ぐはぁっ!!」
“シュウウ……” イールミはレティアの拳に吹き飛ばされ、壁に激突した! “ドゴォオオン!!”“ズシャァアアッ……。”
「……やっぱりレティア姉さまの方が強いわね」
「……」
「やはり強いな……レティアは……ならこれはどうかなっ?! 二重加速、ダブルブースト!!」
イールミのディフュージョンスーツが緑色に光り、一瞬にして消えた!!
鎧の時間を加速させつつも、周りの時間を鈍化し速度低下させていた。
そのおかげで、レティアの目の前から一瞬にして消え去ったイールミ。
しかし、レティアはイールミの気配を察知した。
“シュンッ!!”“ズゴォオオオッ……” “バシィッ!!”“ドゴォオオンッ……。” “シュウウ……”
「……あ……」
「な……なんじゃと……」
「……消えた」
イールミの拳が空を切る! “ズゴォオオン!!”“バキッ! ズシャァアアッ……” そして、レティアの拳がイールミに直撃する!「せいっ!!」 “ドゴォオオンッ……。”“ズシャァアアッ……。”
「ぐはぁっ!!」
“シュウウ……”
「あ……」
“シュウウ……”
「……これで終わりかしら?」
イールミは、壁に激突した衝撃で鎧が解除され、その場に倒れてしまった。
「そこまでじゃっ!!」
「イールミ!」
“シュンッ!” メイティアは、イールミに駆け寄る。
「……大丈夫……?」
“スゥ……” 倒れているイールミに、慣れないが回復魔法をかけるレティア。
すると、みるみるうちに傷が癒えていく。
そして、数分後には傷は完全に治ったのだった。
「よかった……」
「ふむ……鎧を着た状態では、まだレティアの方が上じゃな」
「……そうみたい……」
「……あの鎧は、まだまだ改良の余地があるわ……それに、使い手も慣れていないみたい……」
「ま、それもそうじゃな」
「でも…最後のダブルブースト? ってやつ…あれが一番すごかった。一瞬消えたもの…」
「本当ね……」
「うむ。あれはな、時空間制御と身体強化魔法を同時に使い、さらに身体を加速させ、空間を鈍化させたのじゃ」
「……なるほど……」
「しかし……イールミはまだ使いこなせていないようじゃの……。あの鎧はまだまだ改良の余地があるのぅ……」
“フワ~……” その時、レティアが突然倒れた! “ドサッ……”
「レティア姉さま?!」
「レティア?!」
「……zzz」
「……寝てるだけみたい……」
“スゥ~……”
「ホッ……よかったわい……しかし、二人とも見事じゃったな!」
「……そうね」
「いやぁ~これは久しぶりに面白いものが見られたのぅ! やはり闘いは飽きんわい!」
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