狭間の世界のレティア姫3 激闘
ドラゴニック・セイグラムを解放したレティアのチカラは想像を超えていた。
闘いを楽しむ二人は、次第にゾーンへと入っていく。
「私の拳打を耐えてるの…………さすがはレーンベッツ鋼……ねっっ!!!」
「このディフュージョンスーツはっ! 私専用にチューンナップもしているっ」
互いに拳をぶつけ合いながら、他愛ない話をするまでに闘いに没頭する二人。戦いに熱中するあまりに、二人はゾーンへと入ろうとしていた。
「ぬぅっ! ダブルブースト(二重加速)では出力が足りない! 幻のトリプルブーストを出すしかないのかっ…………」
鋼鉄の腰に付いているヒーローベルトのスイッチが赤と青、両方点灯しており、パネルにはダブルブーストの文字が表示されている。
「このままじゃ……決着つかない……? 私もパワー……上げるね」
「はあああああああああ!!」
レティアの翠と蒼のオーラがみるみるうちに巨大化し、ドラゴニック・セイグラムのパワーが上がっていく。あまりのチカラに突風が吹き荒れ、鋼鉄はそれに圧倒されていた。
「なにっ?! まだパワーが上がるというのか……あれだけのエネルギーを解放しても瓦解しない体……さすがは神といった……むっ!!!」
「油断…………大敵っ!!」
「これは……速っ?!」
レティアの渾身の右拳が鋼鉄の左目の兜部分にクリーンヒットする!完全に油断していた鋼鉄は後ろに大きく吹き飛ばされてしまう。
「ぬううっ! 姿勢制御! 背面バーニア!」
鋼鉄のスーツの背面から小型のバーニアのようなものが飛び出し勢いよく炎を噴射し、姿勢を立て直す。ズザザザと音がしながら後ろに座るようにしてパンチの威力を殺していく。左目の兜部分は大きく崩れ落ちている。
「馬鹿な! ……レーンベッツ鋼を砕いただと?!」
「これが…………神のチカラ」
自信満々の顔をしながら、いぇーいとダブルピースするレティア。かわいい。カメラを意識している。(どこのだよ)
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