終の剣閃 ヴェロニカ編6 私の奥義を受けてみろ
ついに鎧の再起動が完了し、戦えるようになった鋼鉄。
四聖剣を出し切ったヴェロニカは奥義をだそうとしてくる。
「……いい」
「?」
「もう……いい」
「下がっていろ。レイン」
「ここまで私をコケにしてくれた代償は! 貴様らの命で償ってもらう!! 我が奥義でもって! その命、いただくとしよう!!!」
天高く舞い上がり、刀を掲げスキルの光が刀身に集中していく。
「マスター、制限下ではスキルの奥義を受けきれない可能性があります」
「レイン。私に考えがある」
「ブースト起動…………来い」
腰を深く落とし両拳を握り込みカウンターの体勢を取る鋼鉄。
「カウンターだとぉ?! 笑わせるなよ!! 奥義にカウンターを合わせる奴なぞ聞いたこともないわ!!! いいだろう! 合わせて見ろよカウンター!! この速さについてこられたらなぁ!!!」
「剣の四神が集まりし時、我が剣の頂に剣皇が舞い降りる!!」
「四神合一!」
先に動くヴェロニカ。だがほとんど両者同時に動く。鋼鉄もカウンタースキルを読み上げる。
「穿花の一撃……」
それは、一瞬の出来事。刹那の攻防。
「剣皇の頂!!」
「電磁崩拳!!!」
相対の衝撃で止まっていた時間が再び動き出す!鋼鉄のスキルがヴェロニカの腹部にクリーンヒットし、ドガガガガと木々をなぎ倒しながら吹き飛んでいく!叫び声は聞こえない。どうやら気を失っているようだ。鎧には刀が左腹に刺さりかけてはいるが内部までは達していない。
鎧のシステム音)ディフュージョンスーツ負荷限界突破。機能停止。機能停止。
鎧から煙が噴き出し、そのままその場にへたりと座り込んでしまう鋼鉄。
「きびしい闘いだった……!!」
「おつかれさまでした。マスター」
「どうやら終わったようじゃな! 鋼鉄とレインよ!!」
そこには嬉しそうな顔でふんぞり返って扇を仰いでいるウィディア神の姿があった。
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