狭間の世界のレティア姫1 邂逅
訪れた男はチカラを願う。その少女はチカラを試す。
試練を乗り越えた先にあるものとは。
ここは狭間の世界、地球のある宇宙とも隔絶されたこの空間に、悲しげな雰囲気を出しながら、女の子座りをする少女が一人、眼前に大きく映し出されている地球を見つめていた。年は15、6くらいで、光まで反射しそうな翠のショートヘアに極めて生地の薄い水着のような衣装を身にまとっているのが、この狭間の世界の主であるレティア姫だ。
「地球はいつ見ても…………きれいね」
彼女が日々日課にしている事と言えば、映し出されている地球を眺める事くらいだ。彼女はそんな毎日に飽きて来ていた。そんな時だった。突如として空間が歪み出てくる人影がある。背中に紫色の剣を背負い全身に黒い鎧を纏った奇妙な男がその空間から出て来た。
「あら? めずらしい…………お客さんかしら」
「ここが狭間の世界か……何もないなしかし」
「何も無いとは失礼、ちゃんとある。そこに…………」
ゆっくりと地球を指さすレティア。ちょっとムスッとしている。
「それよりあなたは誰? 名前を聞いてもいいかしら」
「私は鋼鉄。鋼鉄のレインの、鋼鉄」
「あなたがウィディア姉さまが弟子に取ったっていう……」
「姉さまの弟子が私のところに来たってことは、目的はただ一つね」
「そうだ。あなたの竜紋のチカラを分けていただきたい」
「私の竜紋は認めた人にしか渡さない。その覚悟はできてる?」
「…………無論だ」
鎧のシステム音)ハイブースト、ロウブースト、ダブルブースト、幻のトリプルブースト、使用可能デス
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