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第225話 最後の決戦

いつも応援ありがとうございます。


応援、感想、いつもいつも元気をいただいています。

どうぞ最後までご声援頂けましたら嬉しいです!


その後の黒木終夜。


 最後に、俺とその周囲について語ろう。

 俺、こと黒木終夜は、日ノ本軍海外支援隊に所属し、各地を転戦することになった。


「終夜くん! 右は任せて!」

「よろしく頼むぜ!」

「はい。務めを果たします」


 元天2の実働部隊として、俺と帆乃花・姫様ペアで組んだ小隊と、真白君・めばえちゃんペアで組んだ小隊の2部隊を遊撃部隊として再編成し、派遣された先で暴れている。



『僕たちは! 絶対に負けない!』

『あなたに朝は、もう来ない……!』


 日ノ本最終決戦からしばらくして、真白君とめばえちゃんは複座型の新型高機動精霊殻“疾風(はやて)”を駆り戦場を渡っているのだが。


 なんとこの二人。


『はぁぁぁぁ!』

『やぁぁぁぁ!』


 俺より強くなった。

 いや、何を言っているかわからないと思うが、俺にもよくわからない。


 二人ともステータス的には俺より低いんだが、精霊殻にタンデムすると俺より強くなる。


 ……なんで?



「やっぱり愛、なのかな?」

「ヒーローとは、想像を超えた存在なのですね」


 原因は依然として不明。

 けれど、事実として俺より強いから二人は俺たちと分けて運用されている。


 各地ではじわじわと彼らを英雄視する向きも出ていて、これまで評価される機会がなかった真白君たちが高く買われて俺満足! である。


「終夜様、贄と久しぶりに豪風に乗りませんか?」

「あっ! ずるい! だったら私も! 私も! 一緒しようよ、終夜くん!」


 その代わり二人のアピールが強まっているのが、目下の懸案事項だが……。


『残念ながら、呼朝をフルスペックで扱えるのが私と終夜である以上、その選択はありません』

『んっ。こっちで、じゅうぶん!』

『出た出た。姑精霊ズ! 帆乃花ちゃんと命ちゃんにチャンスをください!』

『『却下』です』


 そこは今のところ、俺の契約精霊のヨシノとユメがなんか過剰に守ってくれているから事なきを得ている。


「厄介な。人でないからこその暴挙……崩しづらいですね」

「ぐぬぬ……選択肢はたくさんあってもいいと思う!」

『命のやり取りをするのです。常に最善手を打ってこそ確かな未来を担保できるでしょう』

『幸せな安眠のために、一番強いのでどーんどーん』


 こんな言い合いをもう何度も繰り返しながら、今日も地域を開放する。



(これが存外、楽しい)


 忙しなくて、騒々しくて。

 毎日毎日新しい何かを感じ取る日々。


(ただ、推しを推すことだけしか考えてなかった、前世の記憶を取り戻してすぐの頃とはもう全然違う……刺激的だが、どこか余裕すらある日常)


 けど。

 そんな日常ももうそろそろ終わりが近づいているのに、俺は気づいていた。



「終夜!」

「パイセン!」

「だーかーらー!」

「へぶしっ」


 パイセンが前線に加わり、さらに数週間が経ち……。


「……やっぱり、最後はあいつとの決着になるか」


 1体の亜神級が、残りすべてのハーベストたちを結集させ大平原に布陣している。

 そんな報を聞いたのは、それから程なくしてのことだった。



      ※      ※      ※



「本当に、義理堅いっていうか強者思考っていうかなんというか……だ」


 大平原。

 そう呼ばれる場所を埋め尽くすほどのハーベストと共に、奴はいた。


「これで本当に決着になるように、散ってたハーベストを集めてくれるんだもんな」


 向かい合う先にいる、侵略者たちの司令官。


「……だから思う存分決着をつけようってことだろ?」


 唯一残った亜神級にして、上位世界の頂点捕食者。


「アオオオオオーーーーーーーーン!!」

「“海渡るオオカミ”フェンリル!」


 誇り高き、異界の戦士。



(……ぶっちゃけ、難易度としては消化試合もいいところだ)


 今となっては亜神級一人、片手で捻れるくらいには強くなった自覚がある。


(あれからも俺は訓練を続け、人類の限界を超えたステータスを維持してきている。その上で呼朝には改修が重ねられ、ヨシノもユメも今や、神精霊(アニマ)だ)


 スペックの上ではまったく負ける要素がない。

 なんならタイムアタックにチャレンジしようかってくらいには力の差は歴然……の、はず。



「……なんでだろうな。勝てる戦いのはずなんだが、妙に緊張感があるぜ」


 モニターの向こうにいるあいつが、以前までのあいつではないという予感がある。

 あの戦士もまた研鑽を積んで、精神を鍛え、堂々とここに立っている……そんな確信がある。


「最後の最後まで、気は抜けないってことか」

『その通りです。終夜』

『ん。油断大敵』


 俺の緊張を、直感を、ヨシノとユメも感じ取っているようだった。


 俺とあいつ。

 ぶつかったら、結果はどうなるか――。



「――大丈夫ですよ、終夜様」


 通信が来た。


「私たちがついてるよ! 終夜君!」


 頼もしい声がする。


「支援ならいくらでも届けるわ。だから遠慮なく行きなさい」


 俺にはもったいないくらいの仲間たちが、俺を支えてくれている。



「黒木君。勝って、一緒に帰ろう!」


 俺の心のヒーローも、ここにはいて。


「だいじょう、ぶ。私たちは……負けない、わ」


 俺の……俺の生きる意味だった、最推しのヒロインが今、確かにヒーローの隣にいる。



「黒木ぃ! 多少機体を壊しても、無事に戻ってこい! このボクが! しっかり直してやるからな!」

「戦場の掌握はおまかせにゃーん。ついでにドローンもばら撒き済み!」

「Go fight win! 武器には錬金補正も入ってるよ! 大丈夫!」

「私たちも歌で、全力でサポートいたしますわぁ!」

「お任せください」


 頼れる仲間たちがまた、集まってくれていた。



「御覧の通り、この戦いには天2の小隊員が多数参加している。僕たちに負けは、ない!」


 司令が檄を飛ばす。

 戦場に立つすべての戦士が奮起して、声を張り上げる。



「……あ」


 何故か、この瞬間。

 ストンッと、覚悟が決まった。



「姫様」

「はい?」

「帆乃花」

「ん? なになに?」

「巡」

「!? な、なに?」


「……この戦いが終わったら、俺の答えを聞いてくれ」

「「「!!!」」」


『それ、死亡フラ……』

『私たちがそうはさせない、でしょう?』

『……ん!』



 覚悟が決まって、口にも出した。

 あとは、いつも通りにやるべきことをやる。


「……よし!」


 気合は十分。

 そして今の俺は、勝てる気しかしない!



「……全軍抜刀(オールハンドゥ)! 解放軍! 全軍突撃(オールガンパレード)!!」

「応っ!!」


 そうして最後の決戦に、挑む。


「うおおおおおおお! めぇばぁえぇーーーーーーーー!!!」


 緑の風を伴って。

 誰よりも早く、俺は敵陣深くに突っ込んでいくのだった。

次回、完結!


ここまでの読了、応援、本当にありがとうございます。

ぜひぜひ最後まで、よろしくお願いします!!

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― 新着の感想 ―
>「御覧の通り、この戦いには天2の小隊員が多数参加している。僕たちに負けは、ない!」 >司令が檄を飛ばす。  霊師! 書類の激務から逃げてきたのか!!?  これは事務方が早く仕事に戻って欲しくて、追…
いつもありがとうございます。 ホントのホントの最終決戦。バシッと決めてくれ終夜。 次回皆の子供達が出てきても良いのよ?
決戦の流れとかあとがきの最後の次回、完結!のあおりで次回の冒頭で――十年後――なんて風に一気に年代ジャンプしてシュウヤが自分の子供に囲まれながら戦後復興しているようなジャンプの打ち切りラスト展開が思い…
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