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幻想奇譚

百日紅

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

解読の必要がありそうな幻想奇譚です。

ソファに体を沈め、うつらうつらと微睡んでおりますと、釈迦様の香りがずっと鼻腔をくすぐって参ります。故、本日はお寺様に訪れとう御座います。

釈迦様の香りを感じるのは、初めてでは御座いません。どろどろに蕩けた斜陽が辺りを照らす帰り道、暑さを耐えた植物達が息をする度に、時折沙羅双樹の香りが道端に立ち込めるのです。そうなされると、周りがどれ程暑くてもなんだか満たされた気持ちで家路に着くのです。

本日は特別。帰路に着く時刻ではなく、早朝から沢山のものを戴いた様に思えます。そんな事を考えながら、お寺様を訪れました。

鈍色の石畳と、花壇に植えられた青々とした木々。時折強く吹く風は、夏とは思えないほどに爽やかで、思わず目を瞑ってしまいます。そう、歩みを進めて行くと、白かった蓮の花が全て剥がれ落ち、代わりの植物が雄弁に花を咲かせておりました。

濃淡混じりあった斑模様のつるりとした幹。それは思わず掌で胴体を撫でてしまいたくなる程。視線を上てゆくと紅紫色に愛らしい小さな花々が、ふっさりと垂れ落ちております。

百日紅(サルスベリ)。数少ない私が名前を当てられる植物で御座います。小説で知り、画像を見て存じてはおりましたが、こんなにも愛らしい花をぽつぽつと付けるのですね。思い人になった方が困ってしまうのも頷けます。

ただ淡々とじっと花の動向を見ていると、急に強い風が吹いて、垂れ下がった花々がぺちっと私の頬を叩くのです。何か言う事はないのかと、私を褒めよ、と。しかし寡黙を貫いて笑顔を浮かべていると、木の葉を落として不服そうにお返事が帰って参りました。

――綺麗でしょう? とっても、とっても綺麗でしょう? 庭に植えて、毎日眺めたくなる程に綺麗でしょう?

――えぇ、とても。実物はこんなにも美しい。

それで、満足して戴いたのでしょう。もう強風が吹くことは御座いませんでした。


帰り道に見た、掲示板に記載なされた標語。にこにこの二人の和尚様が、言葉を挟んで会話をしています。


――賢い者は聞き、愚か者はよく喋る。

――雄弁は銀、沈黙は金。


えぇ。存じておりますよ。でも此方の言葉を失わせてしまうのは、相手様の技量もあると思うのですよ。

プリンにホイップを付け忘れて、内心( ´゜Д゜`)顔してプリンを食べました。硬いプリンが好きです。



んな私のうっかりは置いといて、読解始めます。


百日紅はどうやら沙羅双樹と似ているようで、お寺に植えられている事が多いそうですね。

ちなみに花言葉は『雄弁』とか『貴方を信じる』です。


今回は仏教的な意味の『貴方を信じる』よりも、『雄弁』に重きを置いて話を進めてます。

自分の話を聞いて欲しくて渡を呼んだ気がするので、渡よりもずっとお喋りです。


そこで最後の掲示板。

無関係そうに見えて、百日紅に対しての苦言に思えてきますね。君はお喋りだから、少し黙りなさいって。


でも渡的な見解としては、

賢くさせるのも、黙らせるのも、相手の技量では無いか。

という話。

綺麗なものを見て思わず言葉が出なくなるように、言葉一つで相手を賢くする事も、黙らせる事も出来る。

確かにこの百日紅はお喋りでしたが、渡を黙らせる程には綺麗なんです。

それこそが本当の賢者じゃないですか?

実力で相手を賢者にさせるのが、本当の賢者ではありませんか?

という話。

でもこれ、ある意味『沈黙は金』の格言……。

必要な時だけ喋りゃいいんすわ。がこの意味だった気が。


※この言葉を渡ばりにマイルドにすると、最後の文になります。

※言い方の勉強をし直して来ます。



愚か者なので作者はよく喋ります。

しょっちゅう周りに甘やかされてます。

でも偶に黙ろうと思えるのは、周り方々の技量のお陰ですね。

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