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ジャスミン

作者: あやと

コンビニエンスストアでジャスミン茶を買った。

口当たりがよく、鼻に花の香りが抜けていく。

目の前にお花畑が広がるみたいだ。



あくる日 ふとコンビニ前でジャスミン茶を飲んでいる人を見つけた。

「トイレの芳香剤の香りに似てるな。」

私は、この人が言った何気ない一言からジャスミン茶を飲むとトイレの芳香剤を想像してしまうようになってしまった。


繁華街に金曜日の夜に職場の同僚と飲みに出かけることがあった。

一軒目は居酒屋に入った。

1、2時間飲み、すっかり出来上がった。

男3人であったので、大人の店に行こうとノリノリでディープな店が集まる通りを歩いていた。

メンズエステサロンのお店が並んでいた。

紫に光る店頭の看板に、お店の名前が書かれてあった。

「ジャスミン。」

私は、好きだったお茶のジャスミン茶を思い出した、それと同時にトイレの芳香剤の香りをフラッシュバックしてしまい、酒のせいもあったのだろうか、強烈な吐き気を催した。

コンビニのトイレに立ち寄り、嘔吐した。

さらに、そのコンビニが置いていた芳香剤の香りは、ジャスミンであった。

さらに嘔吐した。

ジャスミンの香りにとらわれ、香りによって感情を左右されることに苛立ち、コンビニから出た私は、夜の繁華街の空に向かって大きくこう叫んだ。

「ジャスミーーーーーーーーン。」

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― 新着の感想 ―
[一言] 香りの記憶は強烈ですからねえ… とんだ災難でした
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