⑥月炎の舞踏会
【月炎の舞踏会】
首 領:「リンタロー・アイザワ」
種 別:「冒険者」
階級位:D級
構成員:4名
登 録:神迷塔ギルド協会
称 号:神迷塔のルーキー
月炎の舞踏会のクランメンバー。
まず前衛に3人の女の子がいる。
とある寒い雪の日。
珍しい食材の買い出しの時、
ノスティアの貧民街で出会った猫の獣人のマルタ。
虎のように明るい髪色で力が強い。
根っこはドジだが、
ロリッ娘ならではの素早しっこい身のこなしで敵を攪乱しつつ、
部分獣化をした時は鋭い爪で優秀なアタッカーになってくれる。
そしてダークエルフでありながら、
ノスティアのとある領主の家でメイドをしていたスミーナ。
スミーナはいつも褐色肌を包むメイド服を着ていて、
大人びた振る舞いで俺とマルタに魔法を教えてくれる先生のような存在だ。
胸が大きいからかよくマルタには嫉妬されてる。
俺としてはもっと仲良くしてほしいものだな。
スミーナは魔法知識もさることながら、
月光剣と呼ばれる最強格の剣技を操る黒魔術師。
いつも冷静で頼りになるが表情は読みづらい。
クーデレというやつだろうか?
そして最後は、
俺と同じヒューマンで、
最強の炎使いであるアンデルシアたん。
アンデルシアたんは俺の天使......いやいやじゃなくて、
ノスティアのとある領主の娘だった。
そう、スミーナが仕えていた貴族の屋敷はアンデルシアたんの家だ。
俺はアンデルシアたんの家へ料理番として赴き、
そこで2人と出会った。
アンデルシアたんは寒い冬を暖めてくれた炎魔法にぞっこんで、
日夜問わず7歳の頃から鍛錬を繰り返していたらしい。
それにも関わらず彼女の能力は中々実らなかった。
しかし、アンデルシアたんが16歳を迎えた時。
俺は彼女とスミーナを
アイギス領の代表的なダンジョン神迷塔に誘った。
そこで前衛を張った炎剣士アンデルシアたんの能力は開花。
俺なんて足元にも及ばない程の無双っぷりを見せてくれたのだ。
そう。アンデルシアたんの炎魔法が弱く見えたのは、
寒冷なノスティアで炎魔法を繰り出していたからだった。
さて。俺はと言えば、、、
そんな優秀な仲間に引っ張られるだけのお荷物凡夫だ。
だがマルタは俺にはみんなを引っ張れるリーダーシップがあると言ってくれた。
これもあの冥王に召喚された影響だろうか?
まあ実戦では向こうの世界に居た時何らと変わらず冴えないままで、
みんなを後衛からちょっとバフするばかり。
でもみんなにはそれがいいらしく、
俺はめげずに今日も彼女たちとダンジョンに潜ろうとしている。
「ほ......本当に良いんですか?確かにリンタローさまのクランは目覚ましい成長を遂げていらっしゃるとは思いますが、ここはまだ。いえ、かなり、時期尚早かと思いますが。特にリンタロー様が。」
可憐な受付番ルーゼンさんの注意喚起を聞いて
マルタが俺の脇腹を肘で小突いた。
「だってよリンタロー、言われてるニャ!!ニャハハハ!!」
獣化をし肉体の大きさを変化させるマルタの服装は露出が多い。
そんな天真爛漫なマルタの笑顔が今日も痛いのであった。