56話
すいませんまだまだテンポ遅めでスン
「え……ラルカ……死ん…?!」
「……それは本当なのか?」
俺たちが言い合うのを聞いたのか、はたまた回復魔法が効いたのか、先ほどまで怪我をしていたジェミンと彼に肩を貸しながら歩いてきたレーザックだ。
ふたりの前を進むリーブラにはどことなく、疲れが見える。
「そ、そんな……ラルカ……?…なんで胸から血が……し、しけつ……」
リーブラは動揺のあまり、落とした杖を拾いもせず、俺たちの前で彫像のように身じろぎしなくなったラルカに触れようと近づいてきた。
「おい!魔法使いの少年!いま近づいたらあんたもその子と同じ目に合うぞ!!」
そう云ってリーブラを止めたのはドゥエスの声だった。
「なに言って……」
「その娘のナカに、精霊王の欠片が入り込んじまったんだよ……生きてるもんは、精霊王にマナを抜き取られ続けちまう……だから……」
「何を言っている、遊び人魔術師?
精霊王の欠片は、無限のマナを与えてくれる神聖なものじゃないか!?」
レーザックがドゥエスに疑問を投げかけている。
確かにラルカたちも当初、そんなことを云っていたような気がする
「そんなのあんたら精霊教会が都合よく付け足したデマだろ?精霊王の本質はそんなに優しいもんじゃないぜ」
「――な?!」
【お説教はそのくらいにしておいて下さいな、契約者さん】
「――っち!」
地の精霊がドゥエスの近くに姿を現すと、ドゥエスは舌打ちをしてなにか言おうとしたのをやめてしまった。
俺としては、精霊王の情報を知っているのなら教えて貰いたいものだったんだが、止めに入った地の精霊に口止めされているのか、どうやら一筋縄では行かないらしい。
地の精霊は血を撒き散らしながら佇むラルカに近づくと、
【今は彼女の中に潜った精霊王の欠片ですが、まだ休息期のようです。動く気配はありませんよ】
「…………」
ドゥエスは虚空を睨み付け、何かを考えたまま動こうとしない。
二人に警戒しながら近づいてきたリーブラとジェミン。
「せ、精霊さん、ラルカを助けられるの?」
「助けられるなら、オレからもお願いだ……あ、いや、お願い、します!」
敬語に言い直すジェミン。あまり意味はないと思うが
【ええと……いまの状態だと、心臓にくっつき始めているのみたいで、抜き取るのは難しいですけど、皮膚の変色を抑えて、傀儡みたいに私が動かすことなら出来そうです】
傀儡って……
「え、それじゃ、ラルカは……生き…てるの?」
さすがに困惑したリーブラの声に、地の精霊は続ける。
【大丈夫、まだ生きてはいますよ。】
生きて『は』……か。
すこし引っ掛かる言い方だな。
閲覧ありがとうございます。
次の投稿は 9/5 の予定です。
国語の『文章問題全捨て』ていたツケが回ってきたというのか?!って感じに行き詰りつつあるまままm




