54話※
※印つけて注意ってしましたけど、あんまり意味無い※回になっちゃいましたです、ハイ
俺が投げたまま放置していたナイフを拾ったドゥエスは、オークのような魔物の死骸を捌きだした。
そいつの頭部は黒ずんでおり、目がある所が歪んでいた。
ジェミンが治療を受けている小部屋よりも少し広い広場のようなつくりの周りには、小部屋にいたような小型の魔物の死骸と思われるパーツがいくつか散らばっていた。
その断片のほとんどが、爆発か何らかの熱で炙られたような焦げ方をしているところを見ると、魔法で灼いたのか?
「うひぇ……どうして解体してるの?」
小柄な少女、ラルカは、見た目に反してたくましいようで、魔法の灯りを灯しながら、魔物の死骸をさばいていくドゥエスの隣にいくと、その光景を見つめている。
「ちょっと、気になることがあってさ……それよりラルカちゃん、君はこんなドロドロの魔物の肉塊みても気分悪くならないの?」
「うん……ちょっと気持ち悪いけど大丈夫。……わたし、リーほど回復魔法使えるわけじゃないし、サポート用の付与魔法ぐらいしか取り柄がないけど、こないだまで、お肉屋さんでアルバイトしてたから、素材を剥ぐことは慣れてるの」
「へぇ、以外だね」
「よくいわれる……それより、ドゥエスさん、なにかいい素材、あった?」
魔法の灯りでドゥエスの手元をかざすラルカ。
光に照らされ、魔物の血と湯気にまみれた臓物が照らし出されている。
「うーん、どうだろ?内側から焼いちゃったからなぁ……」
「わ、私も手伝うね」
「え、いいけど、服が汚れちゃうよ?」
「……もう汚れまくってるもん」
ドゥエスの心配をよそに、彼女はポーチからナイフを取り出し、死骸のわき腹あたりに突き立てた。
ヤケになっているのだろうか?
しばらくモンスターの死骸を捌いていた二人だったが……
「あ!……あったぁ!」
魔物を漁っていたラルカが、中から何かを見つけたのか、両手を魔物の血に染めて、何かを引きずり出した。
『それ』は色白で細く、華奢な、大人のものというには小さい『腕』……だろうか?
人間のものに似たそれは、魔法の灯りのもと、てらてらと蛍光の光を纏っていた。
10代半ばくらいの小柄なラルカの腕よりも、さらに細く、痩せ気味で、骨が少し浮き出ている。
「それは?」
俺がドゥエスの背後から声をかけると、彼は一瞬びくりと肩を震わせた。
驚かせてしまったのだろうか
「……例の、精霊王の欠片……ってやつ、だよ」
ドゥエスにしては珍しく、緊張しているのか、歯切れ悪く、ややかすれた声で返答が帰ってきた。
「ほぅ……」
精霊王の体の一部という事だったから、ミイラ化したものを想像していたのだが、すこし違うようだな。
なんというか、何かで千切られたような断面から、血は出てこそいないが、ミイラ化しておらず、蝋で作られたのかと思うような、生々しい張りがあった。
「どうかしたんですか?」
ラルカの声に反応したのか、レ……女冒険者がこちらに近づいてきた。
「ラルカちゃん?手に持ってるのって、誰の腕?」
「コレだわコレ!魔法の灯りの元でもひときわ光り輝く……精霊王の腕!!聞いた話と同じ!」
テンション高く、見つけた腕を掲げている。
言われてみれば、確かに魔法の灯りのもと、蛍光しているようにも見える。
「どうやら精霊王の欠片らしい。モンスターの中から出てきた」
「!あのオークは、身体の中にあの腕を隠してたんですか!?道理で、変な魔法みたいな技を使ったのってそのせいだったんですね……」
レニアは驚きつつも納得しているようだ。
魔物が変な魔法?
いまいち言ってる意味がピンと来ないが、手こずっていたってことか?
「……コレが……精霊王の、かけら?」
「おい!そいつから離れろ!」
ドゥエスの制止する声も届かず、ラルカは見つけた『ソレ』をまじまじと見つめていた。
何を焦っているんだ?
「どぉして?コレがあれば、強い魔法使いになれるじゃない!……え?」
彼女が『ソレ』から目を逸らした瞬間だった。
腕はラルカの手から外れると自ら向きを変え、ラルカの胸に突き刺さった。
ずぶっー
「ぅ……?……ごふ…」
「ひっ!ラ、ラルカさん!!?」
「ラルカちゃん!」
息を呑むレニアの声と、ドゥエスの声が、同じ人間の名前を呼んだ。
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もしかしたらup出来ないかもです




