表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精霊通信録  作者: 襾犲 邑
ドゥエスのターン
51/108

51話



「待ってたよ★エリー(仮)ちゃん」



先程レニアちゃん達が向かっていた先、神殿があるとされる奥の間から出てきたのは、腰までの金髪をなびかせて、金眼の切れ目をこちらに向けているその子は、一見、少女とも間違えそうな綺麗な顔立ちと小柄な体格の持ち主、エリー(仮)ちゃんだ。



「……何を待ってたんだか……アンタにしては時間かけて様子見してたみたいだったが、出し惜しみせずに倒せば良かったのに……」


「あ、バレた?」


オークの使った術が気になったなんて、言えないなぁ……


「……ひょっとしてお愉しみだったのか?」


「ぇ?!いやいやいや!」

勘違いされそうな言い方しないでよ!!びっくりしたじゃん


「戦闘を愉しんでたんなら茶々入れたようだな……すまん」


そう言うとエリー(仮)ちゃんはぺこりと頭を下げた。


「そこは謝るところなのかい?愉しんでたとかじゃないよ!!?勘違いだからね!」


「そうだったのか」


肩透かしを食らったかのようなポーズをしても、オレは全くもって無実だ。

無実ったら無実だ!

大事なことだよ!!



***********


「エリー(仮)ちゃんは奥の部屋から来たみたいだけど、先についてたの?」


「いいや、ここに来たのはついさっきだ。どう進んだのか、あの部屋の奥につながる道を進んでいたらしい、一緒に流された二人も一緒だぜ」


「ふぅん……男は別にほっときゃいいのに」

エリー(仮)ちゃんかオレかは分からないけど、精霊ちゃんに一杯喰わされたかもしんないね。

いまのところは問題ないけど……


「ところで、あいつらが向こうに走って行ったようだが、何かあったのか?」


向こうとはエリー(仮)ちゃんが来た方ーオレ達が向かおうとしていた小部屋のある方だ。

ほかにもあの神官職の男ともしゃもしゃ少年の声も聞こえる。

どうやら仲良く合流したらしい。



「ああ、黒髪の少年が怪我したんだけど、どうも怪我の様子がおかしいんだよね。」


オレはさっき起きたことをかいつまんで話してやる。


「怪我?」


「かすり傷さ」


「かすり傷程度であそこまで取り乱したりするもんか、ふつー?」


「うーんと……なんて名前かは忘れちゃったけど、肌の内側、骨が黒くなると手遅れ……になる『呪い』――だったかな。ちなみに回復魔法の使えないオレには治せないぜ。」


「…………それってずいぶん危ない状態じゃあないのか?」


「普通ならね。でもこっちには精霊ちゃんもいるし、向こうの部屋に精霊の祭壇があるでしょ?」


地の精霊ちゃんのチカラの本質は『守護』と『癒し』。

ほかにも由縁とか使い方のルールがあったと思うけど、たぶんどうでもいいはず。

その祭壇があるのなら、それを使って、簡単な回復魔法の底上げをするくらいたやすいいだろうね。


説明をしながらオークの死骸を避けてオレもエリー(仮)ちゃんと奥の部屋へ向かう。

……さすがに血肉に塗れた腕はあとで回収しよう…処分する所をエリー(仮)ちゃんに見られるわけにはいかないし。

「精霊の力を最大に使える根幹、祭壇が整っていれば、レニアちゃんの使っていた回復魔法でも直せるはずだよ。」


「魔法の効力を上げられるのか?そりゃまた便利な場所があるんだな……それより、祭壇――だっけ?それらしいものは壊されていたぞ?」


「えっ?!」


エリー(仮)ちゃんのその一言で血の気が失せた。


閲覧ありがとうございます。

次の投稿は 8/1 の予定です。


次回、「そろそろ帰ってこいエリー(仮)視点』(願望)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ