表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精霊通信録  作者: 襾犲 邑
ドゥエスのひと仕事
5/108

5話

ドゥエス目線です。

ほんのすこしはっちゃけてます

オレの名はドゥエス。

年齢は秘密!高身長!

夕焼けのような長い紅髪に、紅玉のような赤眼から【紅炎】なんて呼ばれてる元・火炎系魔術師だ。

色々遊び歩いてたから、今は魔法が使える遊び人ってところかな。


火炎系の魔術より素手でのグーパンの方が加減しやすいから、魔法はあまり使ってないけどな。


ある事情があって、獲物を追っていたんだが、あと少しって所で、そいつの血をたっぷり浴びて取り逃してしまった。

体はめっちゃベタベタするし、お腹は空くし、気分はナーバスだった所をカーヤに救われた。

年齢不詳のカッコいいおにいさんとの刺激的な暮らしにカーヤも絶賛人生謳歌中!


……だといいな。





そんなオレが居候しはじめてしばらく過ぎた頃、カーヤの朝夕の日課である廃教会の散策に付き合った。


小鳥へのパンの配給(塊)はさすがにやらなくなったが、餌はあげたいと言うので、パンを1口サイズにちぎったものを用意した。


「なぁ、カーヤ、このへんの場所は何かあった場所なのか?」


協会の裏手、雑草だらけで放置された場所があった。

そこだけ木が生えず少し開けていた


「このへん?さぁ?何の変哲もない雑草の生えてる場所かなって思ってたよ。それがどうかしたの?」


「なんとなく、耕せないかと思ってな」

カーヤと一緒に住んでみてわかったが、パンとか野菜とか、ほとんどの食べ物を近所の人から頂いているらしかった。


これまではそれでもよかったが、居候としてオレが来たからには、自給自足させた方がいいんじゃないかと、何となく思って閃いただけだったんだ。


いや、オレがとっとと出ていきゃよかったんだが、カーヤに何もお返ししないってのも、良心が傷んだ。


……ホントだよ?

オレ、人には優しいからね?


オレをよく知る人物はこーゆー事言うと「信じられない」とか「天変地異の前触れ」とか失礼な事言われることあるけど。


子供と女の人には優しいよ?


男?

男は論外だ。


もれなくオレの女を取るから嫌いだ。


そんな『カッコよくて子供に優しいオレ』は、小さめの畑を開墾しよーかなと、カーヤに提案した。



「畑にするの?え、出来るの??」


普段ぼんやりしてるカーヤの青い眼がキラキラした瞳で見てくるじゃん。


コレよコレ……じゃなかった、



「まぁ、この辺の雑草刈って……なんか…こう、……………ぱぱぱーっと……やるんだよ!」

「兄さん?」


羨望の眼差しで見てくるカーヤにカッコよく、手順を教えようとしたけど、雑草刈ったら何すりゃいんだか、そーいや、やった事なかったわ。


開墾?

した事ねーもん。


ジト目出みてくるカーヤを目線を見ないようにして

「とりあえず刈ればなんとかなるさ!」

と自信満々に教えたのだった。


その後、草刈り道具もなかったので、道具を村長から借りることにした。


「ついでで悪いんじゃが、村の中央にある畑の雑草も刈り取ってくれんかの?最近腰が痛くて出来ず仕舞いなんじゃ」


「ああ、構わないぜ」

と言って村の畑まで案内してもらった。


「ここじゃ」


簡易な柵で囲ったその部分は、村長とパンのおじさんが共同で育ててる畑らしく、そこそこの広さがあった。

2人とも腰痛と恋仲になったらしい。


「面倒じゃろうが、頼んで良いかの?」

「問題ないさ。任せとけよ」


しゃーない。

それにしても体を壊してる大人が多いな。



「よし」

村長が立ち去ったのを確認したら、

自慢の腕で雑草狩りをはじめた。

ありがとうございます。

次回は10/7を予定しています

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ