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精霊通信録  作者: 襾犲 邑
ドゥエスのひと仕事
10/108

10話

ドゥエスの話は一旦休憩。本編はまだまだ続きます。



オレは村に戻ると、外に出ていた村長に、ヤツこそが魔物を召喚していた黒幕だったことを明かした。


「まさかあの商人がのぅ……。最近怪しいとは思ってきていたが、そんな目論見があったとは……」


そのままとんずらしても良かったんだけど、何故か村に戻ってきてしまった。


案外素直に納得してくれた村長。




「ヤツの言葉では、世話になっていたようなことを言っていたが?」

「そりゃとんでもない。ヤツのせいで何人もの村の若い衆が村から出て言っちまって、参ってたんじゃ。わしの息子夫婦やカーヤの両親だって、王都街に出稼ぎに出たっきりでの………諦めておったわ」


そんなことがあったの?



「今回は助かったよ。カーヤも家で待ってるから、顔を見せると安心するじゃろう」

「あ、あぁ……」


血塗れなんだけど……


とぼとぼカーヤの家に戻ると、外ではカーヤが待っていた。


「兄さん、また血まみれだね……」

「……ちょっと、色々あってね。久しぶりにヘトヘトだ」



**************************


「お、おい!アンタ、戻ってきたって聞いたぜ?」

お風呂頂いて、なかなか乾かない髪と格闘し疲れた頃パンのオッサンが来た。


パン、忘れてたわ。

戦闘の途中でどっかに落としてきた。

思い出したらお腹すいてきたな。

「すまねぇ、アンタの大事なパン、使わずに済んだぜ」


「は?使う?なんだかよく分からんが、……俺はてっきり、そのまま村を去るんじゃないかなって思ってたから、餞別がわりに持ってけって意味で渡したんだが…………?」



……


…………


武器じゃなくて食糧だったんかい!?


…どうやら、すこし冷静さが欠けていたようだ。



「あと、これは家内から」

と言って、バスケットごと渡してきた。


まさか……

考えちゃいけないような気がしてたが、恐る恐る覗いたら、香ばしい香りに包まれた。

硬さはオリガミ付きの。


「おぅ……ありがとよ」

「あいつの硬いパンを普通に食べてくれる人が居たなんて教えたら、張り切っちまってよ。貰ってくれ!」


やはり武器じゃないのか?


「ま……まぁ、アンタは武器持ってないみたいだったし、なんかの役に立てたらな〜って思ったのも嘘じゃねぇけどよ」


「オレは、武器が苦手なだけさ」






***********************************




ひと休みして次の日の早朝、天気がいいので延びをしていると、


「ねぇ、もう行っちゃうの?」



「ん?」

カーヤが、俺の服を摘んできた。


「もうちよっと、居てもらいたいなーって……思って」

最後の方は声が小さかった。

俯きながら服を掴んだ手を握りしめている。


しゃーねーな……

カーヤの頭を優しくなでてやる。


「少し王都に用事が出来たんでね、ちょっとそっち行ってくるわ。」

「王都……?」


「ああ、捜し物してくる。カーヤ、コレやるよ」

言って、耳にしていたイヤリングの片方をくれてやる。


「ちょっとしたお守りだ。また……その、ここにきたら、よろしくな?」


「うん!いってらっしゃい」


オレは王都に向けて歩き出した。


ありがとうございます。

次回11/1の予定です。

別の子視点です

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