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12 闇の生首

 トンネルは長いものだった。

 うわさでは、馬車で一日もかかる。

「凄いトンネルクマ」

 追手がこないことを確認すると、翔一たちは松明に火を灯す。

 トンネルは天井も高く、一定間隔で、松明台が設けてある。

「昔は当たり前みたいに使ってたんだぜ。上古人の遺跡がなかったら、俺たちはいまだに原始人かもな」

 コンラッドが頑強な石組みを見ながらつぶやく。

 一行は馬を失っていた。馬車以外の馬は半オークとの乱闘中に逃げてしまい、辺りを走り回っていた。

 騎馬軍団から逃げるために、馬を回収せずにトンネルに入ったのだ。

 そのため、歩ける人間は馬車から降りて歩いている。

 翔一はかなり気を付けていたが、黒衣の騎馬軍団がやってくる気配はなかった。

「あの闇はどのくらいもつクマ?」

「多分、もう消えたと思うわ」

 ダナ、痩せた体を抱きしめながら答える。二度も強力な魔力を使ったのだ。

「ダナちゃんは今日は凄く頑張ったクマ。早いけど、もうお休みクマ」

「うん」

 翔一は寝床を用意して、ダナを寝かせる。

 すぐに、すやすやと寝始める少女。

「そろそろ、休憩するか。敵も来ないみたいだし」

 フロールの声。彼は馬車の上に乗って、見張っていたのだ。

 トンネルは長すぎるので、ところどころに広い休憩スペースがある。

 十年前までは使われていたので、まだ、休憩施設は朽ちていない。

「敵が来るかもしれないから、ベンチに座って休むだけだぞ」コンラッド。

 しかし、皆疲れ切っていたのか、うつらうつらしている。

「翔一、たぶん、騎馬の奴らは追ってくる。そして、半オークの残党はトンネルの奥にまだいる」

 フロールが小声で話しかけてくる。

「え、じゃあ、さっき長く考えていたのはそれを調べていたからクマ?」

「え? 違うよ、レダを渡したら楽かなって熟考してたんだよ」

「あなたは本当にどうしようもないダメロボクマ」

「それより、例の隠密フィールドを張れ。奴らが俺たちに気が付かずに素通りしたら、半オークと暗殺軍団が鉢合わせて、醜い殺し合いが起きる。俺たちは今度は漁夫の利を得るということだ」

「まあいいけど、ダーク君」

「ダーク君?」

 フロールが怪訝な声を出す。

「僕の宿精クマ。彼は僕の精霊界での分身であり、魔法を使うクマ」

「ああ、なんか、妄想の人格って奴だ。可哀想に」

 ダーク翔一は無言で隠密精霊を連れてくる。

 フロールは全員を起こすと、非戦闘員は奥で待機、戦える者はスタンバイして待つ。

 翔一はダナをそっとベンチに横たえると、長ナイフを出す。

 魔法の武器はメンテナンスは要らないが、汚れは取る必要があった。床に落ちていたボロ布で、脂を綺麗にふき取る。

 やがて、二十人程度の人間の集団が恐ろしいほど静かにやってくる。

 翔一の耳でも暫くわからないほどだった。

 彼らは、ゆっくりと進み続け、翔一たちの目の前を通り過ぎる。

 そして、更に、待つ。

 トンネルの奥から、人々の悲鳴。戦う音。血の匂い。

「戦ってるクマ」

「ああ、聞こえている。もう少し待って、戦える人間だけで背後から襲うぞ」

 フロールの声に無言でうなずく人々。

 やがて、音がしなくなったので、フロールと翔一を先頭にコンラッド、アレックス、キャシーが続く。涼子とディックとハリーは非戦闘員を守るために残ってもらう。涼子はフロールといつでも連絡が付くので残す意味があった。

 翔一は進むにつれて、ギョッとする。トンネル一杯に幽霊がいるのだ。

 恨みがましい目で見るだけで何もしないが、気持ちのいいものではない。

 ダーク翔一が幽霊達に話を聞く。

「こいつらは、恐怖の余りここに逃げ込んだ口だ。肉体は別の場所で死んでいる」

「じゃあ、これはごく一部クマ?」

「そうなるな」

 やがて、戦っていたと思われる場所に来た。しかし、血痕があるだけで、死骸はなかった。

「今戦ってたやつらの幽霊もいない」ダーク翔一が指摘する。

「おい、奥の方に熱源反応がある。人がいるようだ」

 フロールの赤いレンズが光っている。赤外線センサーを使っているようだ。

 ゆっくり進む、トンネルの奥に、大勢の人の背中が見えた。

 直立不動で立っている。

「ど、どういうこと」

 キャシーの声が怯え切っている。

 彼らは、先の戦いで全滅しなかった半オークと、黒衣の暗殺部隊だ。戦っていたが、何故か取りやめ、ここで直立不動で立ち、身じろぎもしないのだ。

 トンネルの更に奥。右手に階段が見える。

 何かが降りてくる。

 白い人影、人であるような、そうではないような。異常に長い手足、異常に長い首。

 それは、白いドレスのようなものを着た「女」だった。

 顔は非常に美しい女。しかし、体は、節くれだって、蜘蛛の足のような不気味な長い手足だった。

「あら、まだいたのね」

 にんまり笑う女。口が耳まで裂け、牙が見える。

「化け物!」コンラッドが剣を抜く。

 女の目が光る。

 コンラッド、アレックス、キャシーこの三人は動きが止まる。翔一は何か魔力を感じたが、払いのけた。フロールはLEDが点滅し、動かない。

「おかしな生き物がいるわ、生き物かしら?」

 翔一は必死にどうするか考えるが、友人たちを見するてるわけにはいかない。剣を構える。

「フロールさん!」

 フロールはLEDの点滅が終わった。弓を構える。

「心を支配できなかったのね。人間ではない怪物……お前たち、こいつらを殺すのよ」

 女が長い指を翔一たちに指すと、コンラッドが剣を抜いて身構える。

 コンラッドに隙は無い。翔一は彼が本気なのを感じた。

(完全に支配されているクマ!)

「裏切り者には、死!」

 フロールの矢がコンラッドに向けられる。

「判断早すぎクマァ!」

 思わず、弓を抑える翔一。

「何をする、あいつはやっぱり性根が腐ってる!」

「どう見ても精神支配されてるクマ!」

「気合が入ってないから支配されるんだよ!」

「そういう問題ではないクマ!」

「……ち、まずいな」

 フロールは直立不動の人間たちが一斉に振り向いて、二人を凝視したことに気が付いた。

「う、うわ!」

 一斉に降り注ぐ視線に恐怖する翔一。

「一旦、退却だ!」

 フロールは翔一の毛皮でふくっらした手を掴むと慌てて走り始める。

 全力で走った二人だが、追ってくる気配はなかった。

「追ってこないようだな」

「でも、今度は前から誰か来るクマ!」

 軽快な足取りで誰かが走ってくる。フロールがライトを向けると、ダナを背負った涼子だった。

「涼子、どうした?」

「ダナに襲い掛かろうとしたので、戦いになりました。二人殺しました。それ以上は緊急性がないと判断して離脱しました」

「誰が襲い掛かったクマ?」

「農民夫婦、ハスタ、レダ、双子姉妹、男二人です。殺したのは農民夫婦です」

「そ、そんな……」

 翔一は信じられない思いだった。あのおとなしくて優し気な二人が……。

 口を半開きにした人々が涼子の後ろからゆっくり歩いて来る。

 手にはナイフなどを持っているようだった。

「フロールさん、殺さないでほしいクマ」

「しかし、ほかに手段がないぞ」

「一旦、隠密精霊でやり過ごすクマ」

 トンネルの隅でうずくまり、精霊を張ると、彼らは気付かずに、大勢の人々が待つ場所に行ってしまう。

 精霊界から、ダーク翔一の声がする。

「翔一、農民夫婦の幽霊に話を聞けば何かわかるかもしれない」

「……わかった、やってほしいクマ」


 やり過ごせたので、いったん休憩場所に戻る。

 農民夫婦の幽霊が、呆然自失に立っていた。翔一は、辛くて、彼らを見ていられず、横を向いてしまう。

「彼らの話では、恐ろしい女が突然現れて、彼らを支配した」

「あの手足の長い女クマ?」

「違うらしい」

 翔一はまだ別の敵がいることをフロールに伝える。

「テレパシー系のバイオクリーチャーだな。精神支配で人を操る最悪の奴だ」

「どうやって対抗したらいいクマ」

「敵の眉間をマグナムで撃ち抜くだけだろ、漢なら迷うな」

 ニヒルな雰囲気をするフロール。

「ぐ、無駄にカッコいいけど、解決になってない気がするクマ」

「考えても無駄ってことだ、気配でやれ……待っていても仕方がない、敵の本拠に乗り込もう」

「滅茶苦茶クマ。でも、戻るわけにもいかないし……」

「ハスタを攫われたからな、彼がいないとダナが持たない」

 うなずく、翔一。

 三人は奥にそろそろと進んでいく。

「翔一」

 精霊界からダーク翔一が話しかけてくる。

「何クマ?」

「聖剣を抜け、そして、敵を撃殺しろ」

「聖剣出すと目立ちすぎクマ」

「敵を打ち破るにはそれ以外ない、それと、あの邪神像を使え」

「あのタコさんの像クマ?」

「そうだ、あれを……フロールに持たせろ。彼ならあの像の害を受けない」

 翔一は何か嫌な予感がしたが、例の像を取り出す。

「フロールさん、これを持っていてほしいクマ」

「なんだこれ、変な像だな、フィギア?」

「それは魔よけになるクマ」

「魔というものがあるなら、そのものって感じだがな。まあよかろう。お前の気が済むなら」

 フロールはそういうと、どうやってか、頭の上に固定する。

「固定できるクマ?」

「アウトフィットの固定位置なのだ。昔は無反動キャノンを載せたものだ」

 過去に思いをはせるフロール。

 フロールは気が付かないが、ダーク翔一は像と何やら話し合っている。

 像は首をキョロキョロと動かし始める。そして、一点を見つめる。

 翔一はぞっとした、その一点に何かがいるのだ。翔一の目でも全く気が付かなかった。蠢く闇のような……。

 翔一は聖剣を出すと、そこに全力で突立てる。

「チェストオオオオ!」

 ドスッ! 

 手ごたえがあった。

「ギャアアアアアアアアアア!!!」

 ドサッと何かが倒れる音、足元を見ると、白くて異様に大きな女の体がうねっている。

 剣は女の鳩尾を刺していた。

 首から上がない。

「頭がどこかにあるクマ!」

 慌てて探すが、二人は思わず更にぎょっとする。

 いつのまにか、闇の中に目をつぶった女の生首が浮いていた。

「獣の化け物と、からくりの人間。お前たち何者なの」

 目をつぶったまま女がしゃべる。涼子は度外視されている。

「貴様こそ何者だ」

 フロールが弓を構えながら問う。

「私はファオリナ、吸血鬼王の娘。偉大な闇の貴婦人」

「単なる化け物が、貴婦人とはね」フロール

「生意気な軽口を叩くとは……奴隷にしてやるわ、ガラクタ!」

 かッと目を開くファオリナ。

 先ほどの手足の長い女と似た攻撃だが、はるかに強力だった。

 翔一は動けなくなる。精霊界のダーク翔一すらも動かなくなった。

「熊、お前は……祈祷師なの? さすが、動物ね。『もう一人の自分』なんて古臭い術だわ」

 フォアリナは繁々と翔一を見る。

 眼球だけ動かし、フロールの様子を見る。視界の端でかすかに見える。

 先ほどと同じように、動きを止めLEDを点滅させている。涼子も動かない。

「どうしてやろうかしら。生きたまま生皮を剥いで、脳髄を吸い出のもいいわね。お前の青い剣……これは……」

 フワフワと浮く生首が、青い剣を凝視する。

「おい」

 突然、フロールの声。

 思わずふり向くファオリナの目に二本の矢が突き刺さる。

「グア!」

 呪縛が解けた! 

 翔一は剣を真っ向上段から降り下ろし、首を縦に真っ二つにする。

 女は顔が半分になり、喋ることもできず動かなくなる。

 そして、煙を上げて塵になった。

「アアアアアアアアアアア!!!」叫びとも悲嘆とも取れるような声が闇の奥から聞こえる。

 見ると、体の方もゆっくりと砂になっていくようだ。

「何か落ちてるクマ」

 翔一は顔の塵の中から、黒い宝石を拾う。

 霊視しなくても、魔力を持っている感じがした。精霊界に放り込む。

「恐ろしいテレパシストだったな。俺のプロテクトを突破されるとは思わなかった」

「多分、吸血鬼王の娘とかいっていたから吸血鬼だと思うクマ。それにしてもフロールさんにも心があったクマ?」

「当たり前だ、サイボーグだからな。それより、先に進もう」

 うなずく翔一、ちらっとダナを見ると、幸せそうに眠っている。

「涼子さんも動かなかったけど、心があるクマ?」

「涼子は機械だ。そんなものはない、誤作動か何かだ」

 フロールの方が心が無さそうだと思った翔一だったが、口には出さなかった。

 翔一はこっそり霊視を使った、いつも通り、黒くて濁ったフロールのオーラ。汚いなりに強い。涼子を見ると、弱いが、白いオーラが確かにあった。

「涼子さんは心があるクマ」

 翔一は涼子に嬉しそうに告げる。

 涼子は不思議そうな顔をしただけだった。


 奥に行く前に、少し作戦会議をする。

「作戦はこうだ、お前の例の隠密フィールドを張って、あの化け物テレパス女に接近する。そして、いきなり斬りつけて勝負は終わりだ」

「凄いシンプルクマ」

「こういうのがいいんだよ、俺は矢が完全になくなったから、スタンガンとショットガンしかない。お前が頑張るほかないぞ」

「涼子さんも戦えるクマ」

「涼子は一応武装してるけど、本来は秘書ロボだ。骨格分解関節フリーとかは俺が後からつけた機能だ、当てにするな」

 翔一は隠密精霊を呼ぶと、三人を包む。

 そして、非常にゆっくり進んでいく。

 暫く行くと、包丁やら、ナイフなどが床に落ちていた。

「これは、レダや双子娘が持っていた武器だな。どこに行ったんだ、奴らは。それに、立ち尽くしていた連中の姿もない」

 ところどころに、彼らが手に持っていた所有物が床に転がっている。しかし、持ち主たちは煙のように消えてしまっている。

「やはり、あの奥の階段に行ったと思うクマ」

 三人はさらに進む、階段はそのままどこかの建物に繋がっているらしく、塔の内部のような構造の場所に出た。

「監視塔だな、このトンネルの出口を守る城塞に繋がっているんだよ」

「じゃ、じゃあ、あの化け物女は城の領主クマ?」」

「だろうな、あれより強いのがいたら、万事休すだよ」

 塔の外は渡り廊下になっている。

 少し上って周りを見ると、眼下にトンネル入り口らしき構造物、その前に宿場町らしきものがあるが、廃墟と化している。

 北側に広大な平野が広がり、背後は白腕嶺の山地。右手に山にへばりつくように城が立っている。

「トンネルの入り口は交通の要所。城と街を作って、守っていたんだよ」

「南側にはなかったクマ」

「すぐ近くに小さな町があったから、あれが守りの代わりだったんじゃないか。両方に建てるのもコストだからな」

 今は日中だったが、空はどんよりと曇っている。

 平原は荒廃してるが晴れている。城の上空だけ曇っているのだ。

 渡り廊下には牙の生えた人間。背が高くてガリガリの男が二人見張っている。武器は鎗。

「人間ではないクマ」

 霊視すると、オーラが霞んでいる。

「下級の吸血鬼だ、気をつけろ」

 ダーク翔一の助言。

「フロールさん、あれは吸血鬼らしいクマ、たぶん、厄介クマ」

「さてどうするか、見つからずに接近はかなり難しいぞ」

 二人は物陰から、じっと様子をうかがう。

 やがて、見ていると、渡り廊下の壁にフックが掛けられ、壁の下から一人の人物が渡り廊下に降りる。

「あ、あの人!」

 赤い髪のハーフエルフ。

 エルザだった。

 エルザは敵の間合いに踏み込み、細剣一閃させて、右側の吸血鬼の腕を切断、もう一人が慌てて振りかぶった槍を軽くかわして、槍を叩く。槍の動きが止まったところに踏み込み、更にそいつの腕も切断する。

 もちろん、そんな怪我でひるむ奴らではなかったが、エルザは初めて見る細いサーベルを左手で抜き、回転するような動きで二人の首を刎ねた。

「凄いクマ!」

 翔一はうれしくなって、塔の窓から手を振る。

 すぐに気が付いて怪訝な顔をするエルザだったが、理解して近寄ってくる。

「エルザさん、奇遇クマ」

「あんたたち……ここは危険よ。すぐに脱出して」

 少し笑顔になるが、すぐに厳しい顔になるエルザ。

「それはできないクマ、仲間を化け物に連れ去られたクマ」

 エルザと塔の一階で合流する。

「吸血鬼王の姉妹が住んでいるのよ姉シャザルナと妹ファオリナよ。相手は怪物、無理はやめて」

 エルザが渋い顔。

「ファオリナというのはトンネルで倒したぞ」

 フロールが答える。

「え? 本当なら、やるわね、あんたたち。どうやって倒したの? 倒したように見えてもしぶといのよ、奴らは」

「両目を俺の矢で射抜いて、翔一があの青い剣で頭を真っ二つにした」

 フロールが魔法の弓を見せる。

「この剣は聖剣『フェルシラ』というらしいクマ」

 精霊界から取り出して青い剣を見せる。

「確かにすごい業物ね。上古人の剣だわ、たぶん」

 エルザは目を細めて剣を見る。

「コレットという女魔法使い、エルフの子供みたいなのが聖剣だっていってたクマ」

「そいつはガルディアの重鎮、『幼魔女』コレットね。あいつがいうなら確かでしょう」

 エルザはコレットの名を出す時吐き捨てるようにいう。あまり好きではないのだ。

「聖剣で斬ったから倒したクマ。しかも、こんな宝石を残していったクマ」

 黒いダイヤのようなものを見せる。

「それは、地獄の宝石よ。強力な魔物はそのような魔力の結晶を残すことがある。聞いたことがあるわ。倒したのねファオリナを……長年人々を苦しめた怪物を、ついに……」

「化け物女の位置をこの像で確認できる」

 フロールが頭の上に乗っている、魔神像を指す。

「それも、相当強力なものだわ、正体は不明だけど……あんたたち、色々なものを持っているのね」

「とにかく、敵は強力だ。大勢の人間を一瞬で精神支配するような奴だぞ。ここは協力し合った方がいい」

「あんたたちは支配されなかったの?」

「フッ、俺は鋼の精神持ってるから」

「ゴーレムさん、あなた意味不明の自信ありすぎじゃない? 説明になってないわ」

「真の強さに説明はいらない」

「はぁ、じゃあ、クマちゃんはどうなの?」

「僕はもう一人の自分……宿精君がいるから大丈夫クマ」

「宿精って精霊術の祈祷師の力よ。あなた、精霊術師だったのね。……ああ、だから物を精霊界から出し入れしてたんだわ」

 結局、三人で城に行くことになる。

 眼前の城は暗黒のオーラに包まれていた。

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