プロローグ
新作です。新人の癖に生意気だと思われるかもしれませんが頑張りますので是非暖かい目で見てくださるようお願いします。
僕は19歳の浪人生。
僕は平凡の家庭に生まれ、平凡な高校に入り、平凡な日常を送っていた。
高校1年生の夏、僕はある女の子に恋をした。
その人は可憐で、優しくて、頭が良い、才色兼備な女の子だった。
僕がその子と出会ったのは初めてのバイト先だった。
バイト先は大手コンビニチェーン店であり、決して時給は高くなく、仕事もなかなか厳しいものばかりだったけど。
僕はあの子に会えるだけでバイトが始まるのが待ち遠しく、その子と一緒に働けるのが嬉しかった。
月日が流れ。
高校3年生の夏。
僕とあの子は進路を選ばなくてはいけなかった。
「ねぇねぇ〜君はどこに行くつもりなの就職?進学?」
あの子は僕に進路先を聞いたのである。
僕は手に持っていた商品を落とすほど慌てていた。
なぜなら僕はこの子が進学しようとしている某国立大学を受験しようと思っていたからだ。
「僕は進学にするつもりだよ……まだ詳しくは決めてないけどね」
「ふーん〜くんも私と同じ大学に来ればいいのに……そしたらきっと楽しいのにね!」
あの子はニコニコしながら僕に言ったのだった。
その言葉に深い意味は無いのだろう。
それは分かっている。
分かっているが僕の心は心底踊っていたのだ。
「んじゃそうしようかなぁ……」
僕がつぶやくとその子は「本当に?本当に?」といいはしゃいでいた。
本当の小悪魔系女子とはこういう子をいうんじゃないかと僕は思ったが僕の顔はニヤニヤが止まらなかった。
家に帰ると「よし!きっと入ってみせるぞ!」と決意を言葉にそれから僕は死ぬ気で試験当日まで勉強をしたのだ。
試験は滞りなく行われ、結果発表の時が来た。
僕は自分の受験票の番号を何回も確認した。
444番が僕の番号だ。
とても不吉な番号で凄く嫌な予感がした。
想い人のあの子の番号は322番。
僕はまず自分のよりも彼女の番号を探した。
(316……319……320……325……)
「えっ………」
口から言葉が漏れると僕は愕然としていた……
(まさかあの子が落ちるなんて……)
少年は一瞬放心状態になっていた……
「〜くーん!」
振り向くとそこにはニコニコ満点の笑みでこっちに走ってくるあの子がいた。
(なぜこの子は落ちたのにこんなにも喜んでいるんだろう……)
僕は心の中でそう思っていた。
しかしあの子は「〜くん!私受かったよ!しかも上位30人のS合格!!」
S合格とは大学が未来ある若者への支援として様々な者を無償で提供してもらえる特待生合格のことだ。
僕はポカーンと口を開けていたが、数秒後やっと理解ができ、あの子の手を掴み、「おめでとう!」っと自分のことのように喜んだ。
「これから同じ大学だね!〜くん!!」
あの子は僕の手をぶんぶん振るとそう言った。
(ん?待てよ……まだ自分の数字を見てなかった)
僕は急いで自分の番号を確認した。
438……441……447。
438……441……447。
何回見ても結果は変わらない僕は落ちたのだった。
あの子はなんとも言えない顔をして、一言呟いた。
「来年待ってるからね……」
そう行ってあの子は行ってしまった。
度々バイト先で会うことがあったが二人共気まずいのか業務以外の話はしなかった。
それから一ヶ月が過ぎていき、あの子は進学に向けての準備のためバイトをやめてしまった。
僕は彼女が言ってた「来年待ってるからね」という言葉を信じて、バイトを続けながら浪人することに決めた。
打ち込めることがバイトと勉強だけになった僕は日中コンビニの移動販売を任されるまでになった。
平日週4で移動販売をし、休日は店で働くと言った感じだ。
そんなある日僕は移動販売の途中で対向車の飲酒運転をしていたトラックと正面衝突をして死んでしまったのだった。
目を覚ますとそこは薄暗い部屋だった。
その先で一人の少女がしくしくと泣いていたのであった……。
頭に浮かんたアイディアを形にしたくて書いてしまいました。女神に拉致され祝福と呪いを貰った件との世界軸は同じです。もしかしたカミト達と出会うかも……更新頻度は一応毎日投稿を目指しますが優先はカミラチ(仮)になるかと思います。これまでに無い異世界ものを意識しようと思いコンビニなんでどうかなと思ったのですが調べたらあったのでコンビニの移動販売なら新しいかと思い書いてしまいました。これからもカミラチ(仮)と共々宜しくお願いします。