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ことしろ  作者: 無色瞳明
第一章
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見て見ぬふりは二度目まで

 「わぁ、モッフモフだ。」


 「モッフモフねぇ。」


 白い狐に顔を埋めるコトとアヤセ。


 それを見ながら「本当にいるんだ。」とか半分呆れ顔のサラサさん。


 「……。」


 昨夜、突然居間に現れた狂狐にびっくりしたものの。


 俺は手にしていた焼酎ストレートを立ったまま飲み干し、全てを見なかったことにして二階に上がり…寝た。


 熟睡した。


 目が覚め、昨日のことは全て夢であったと自分に言い聞かせ、一階に降りたらまだアイツは居た。


 ソファに端っこに丸まって居た。

 

 一瞬、目があったが特に気にすることもなく。そのまま自らのモフモフの中に鼻を突っ込んで素知らぬ顔で二度寝した。


 俺も再び見なかったことにして、いつものように朝ご飯を作る。


 目玉焼きとスモークチーズをパンで挟む。


 最近めんどくさい時はいつもこれだ。


 振り返ると奴が居る。


 匂いに釣られた奴がいる。


 はぁ、後二つ作るか…。



 その後はコトが起きてきて大騒ぎし、お見舞いに来たアヤセとサラサさんが合流しこんな感じだ。


 しかし、触られることを嫌がらないんだな。


 なんつーか…まぁ考えてもしょうがない。


 チラッと横目で玄関の方を見る狐につられて同じ方を見ると


 『コンコン』ノックする音がした。


 そこら辺は獣だな。気付いたわけか。


 少し感心しつつ再び訪れる混乱の扉を開ける。



 「なんで狂狐がここにいるんじゃぁあああ!?」


 ウワッと思わず、そこに居た全員が耳をふさぐほどのボリュームで叫ぶおやっさんの姿に大袈裟な。と思うのは俺が異世界人だからだろうか。


 まぁ別にどうでもいいけど。


 この数日後、国の偉い人や学者とやらが数名やってくるがその日になると決まって狂狐は家からいなくなる。


 そういう連中が居なくなるのを見はからった様に帰ってきて飯を食う。


 その結果、俺としては非常に面倒臭い事に巻き込まれる事になる。


 それにしても、コイツって此処にこのまま住むのかな??


 誰か教えてください。


 


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