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ことしろ  作者: 無色瞳明
第一章
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一撃

 「一緒。」


 「いやいや、それは色々と問題がある。」


 そんなやりとりを経てティファは現在入浴中。


 俺は部屋の換気中、干物は匂いがね。


 風呂上がり用にカルアミルクもどきでも作っとこう。


 なんか主夫みたいだ。



 ……随分と長湯だな、ノボセて沈んでないといいけど。


 見に行くわけにも行かないし、声だけでも掛けておくか。


 「ティファ湯上がりにカフェラテ。テーブルに置いといたから。」


 「ん。ありがと。」


 ホッ。沈んではいなかったようだ。



 『コンッコンッ』


 来客?誰だろう。


 「こんばんわ。」


 「こんばんわ、一人はめずらしいね。」


 玄関を開けると普段着のアヤセがいた。


 コト付かサラサさん付だからな。


 「どうしたの?」


 「えっと、今日…。


 ………。」


 そう言いかけて、アヤセは固まった。


 アヤセの視線の方向へと、何の気なしに振り返る。


 ティファ上がったのか?


 コトの短パンに首からタオルを下げただけの上半身裸でカフェラテに手を伸ばしていたティファと目が合う。


 「ん?シロ…スゴイ…気持よかった。」


 あれ?


 すぐさまアヤセに見返す。


 「ふ け つ で っ す っ っ !!」


 『バシィィィイーーン!』


 振り返り様のカウンター平手炸裂。


 俺はそのまま壁へとふっとばされ重心をゆぅくりと落としていく。


 腰に手を当てカフェラテという名のコーヒー牛乳を飲む美少女という構図で俺の今日は終演を迎えた。


 ―――――― 



 「ん…うっん。」


 朝?いつのまに。


 一階へと階段を降りて行くと『ガサゴソ』とキッチンの方から物音がする。


 キッチンを覗いてみると、素早くコトが何かを抱え玄関の方へと駆けて行った。


 「アイツまだ怒ってるのか。」


 俺はため息をつくと、あの執念はすごいなと感心する。


 目玉焼きを作りながら、コーヒーを入れる。


 「おはよ。」


 「ああ、おはよう。」


 ……。


 ん?


 「ティファ!?」


 「ん。」


 なんでティファがいるの??


 

 なんとなく状況は思い出した…。


  

 アヤセにカウンターをくらい気絶した俺を二階に運び、心配なのでそのまま泊まったらしい。


 そうかぁ、この後俺はコトの他にアヤセ攻略もあるわけか。


 彼女でもない女性に言い訳するのもなにか違う気もするが、お隣さんと気まずい関係のままっていうのもなぁ。


 「ティファは泊まって平気だったの?」


 「ん。問題ない。」


 心配してくれたわけだしお礼だけは言わなきゃな


 「ありがとうな。ティファ。」


 「これで…二人は…大人の関係。」


 なんか言ってるが無視しよう。


 朝食後、お隣に行くとアヤセはおらず、事の顛末を話すとサラサさんには腹を抱えて爆笑され。


 帰宅するとティファはもうおらず、なぜか虚しく一日寝て過ごすことになった。


読んで頂いてありがとうございます。

ブクマ、評価して頂けると今後の励みになります。

宜しくお願い致します。


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