全力
そういえばこの娘と二人っきりも初めてだな。
神出鬼没でいつも何考えてるかわからん娘だけど、この年で魔法も使えるなんてスゴイことなんだろうな。
「…背中。」
「ん?」
「傷。」
「ああ、この前の?もう大丈夫。後にもなってないし。」
「そ。」
『フンフンフ-ン ンン-♪』
鼻歌?よくわからない娘だけど、ごきげんらしい。
「お酒。」
「…。」
いや、君とお酒のコンビはいい思い出がない。
「大丈夫。普段。酔わない。」
「…まぁ、一杯くらいで暴れるとは思わないけどね。」
ご所望の焼酎と干物を一匹焼いてあげる。
なんか中年サラリーマンの一杯飲み屋みたいなメニューだな。
ティファと干物をつつきながら、無言で芋焼酎を飲む。
なんだろうこれ。ん?
ティファが立ち上がりどこかへ…ああトイレか。
しばらくして、ティファが目を輝かせて帰ってきた。
「こ…今度は何?」
「フロ。」
「風呂?」
「リオ言ってた。フロサイコー。」
成程、あの人もハマったのか。
この目を見るに、入りたいんだろうな…。
あまり女の子が他人の家でお風呂を入るとか薦められないけど。
「入りたい?」
「いれられる!」
興味があること、好きなことには全速前進な娘なんだな。
よし、と俺は立ち上がりお風呂のお湯を用意することにした。
体調不良でお昼にUPが出来ませんでした。
みなさんもお体にはお気をつけて。
次は0~1時頃になるかと思います。




