表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ことしろ  作者: 無色瞳明
第一章
57/166

ティファ

 「えっもう時間!?まってぇあぅぅぅぅぅ。」


 何か黒装束の集団に個室から引きずられていく少女に声もかけられず。


 飲食代の請求にドキドキしながら席を立つ、会計所前で「お支払いは結構でございます。」の声に安堵し。


 「結局、何だったんだ。」


 店の前でしばし呆然と立ち尽くす。


 『クイックイ』


 「ん?」


 引っ張られるような肘の感触に


 「ティファ?」


 「ん。」




 「そうか、ハサミ買えたんだ。」


 「ん。」


 「ところでティファ。俺の家どっちかわかる?」


 「…ん。」


 「じゃぁ、悪いけど教えて。」


 「干物。」


 気に入ったのか…。


 「わかった。家についたら包むよ。」


 完全に帰り道がわからなくなっていた俺だった。



  

 「コトはふて寝か。」


 帰宅するとすでにコトは二階で寝ていた。


 夕方に寝たらまた夜眠れなくなるのに。


 コトの寝姿を確認し、一階へと降りていく。 


 「ああ、ティファはその辺適当に座ってて。今お茶でも入れるよ。」


 試食会の時に美味しそうに飲んでいたホットカフェラテを入れる。


 居間のソファにちょこんと座っているティファにカップを手渡す。


 ティファはカップに口をつけると満足そうに頷いた。 


 「干物は後で包んどくよ。」


 「ん。」



読んで頂いてありがとうございます。

評価、ブクマして頂くとより多くの方に読んで頂けるきっかけになり、筆者のモチベーション維持に役立ちます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ