一人の森
「おお~あれもしらないやつ。これもみたことない。」
夢中になって衝動うつや鳥を追いかけていた。
「なぁ、とうちゃん、あれしってる…?か?」
「とうちゃんいないな。なんでだ?」
「…しょうがねぇやつだな。とうちゃん。あっおまえうまいやつっ!まてぇっ!」
どどどどっどと音を立て見つけた小動物へと突進していく。
森は自分の庭。例え違う森であってもコトにとってはなんら恐怖に感じる対象ではないのだった。
「やっぱ、ゆみがないとつかまえらんない。」
着てる服はいろんなシミだらけ、頬にも泥をつけたまま木の根に座りコトは休憩していた。
「やぱおっもしれぇな。もり。とうちゃんもくればよかったのに。」
首に抱えてたポーチから水筒を取り出し、喉を潤す。
「なんだ。こーしーぎゅーにゅーじゃないのか。」
水筒に入っていたのが普通の水だったことを残念に思いつつ、コトは更にポーチの中を漁る。
「チーズだ!」一口サイズに小分けされたチーズが五つ。
コトはひとつを口にほおり込むと、おいしそうに口の中で転がしている。
「にくもあった。」ジャーキー状に割かれた鶏肉が紙に包まれていた。
コトは平らな石の上にチーズとジャーキーをひろげ森のランチを楽しんだ。
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