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ことしろ  作者: 無色瞳明
第一章
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二階


 目覚めた時、暗闇の中俺の上に何かがいた。


 「重い…。」


 上のものをどかそうと掴んだ感触は手、小さい手。


 「コト…か」


 てことはここは二階か、どれくらい寝てただろう。


 下は静かだな。


 もうみんな帰ってしまったんだろうか。


 「ん?とうちゃん!」


 「おう。あ、いててて。」


 起きようとすると背中がヒリヒリする。


 「とうちゃん、だいじょうぶか?」


 「ああ、平気だ。」


 『ガチャッ』


 「ああ、起きたんですね。大丈夫ですか?背中。」


 そう言いながら濡れタオルと桶を持ったアヤセさんが入ってきた。


 「大丈夫ですよ。」


 「背中冷やすんで、うつ伏せに寝て下さい。」


 「あ、大丈夫です。コトにやらせますから。」


 「いえ、やらせてください!わ、私も今日怪我させちゃったし。」


 まだ気にしてたのか。


 「うん、じゃぁお願いしようかな。」


 「はい!」




 「コトちゃんは、こっちおいでぇ。」  


 サラサさんの声がする。


 「お姉ちゃん!?覗きに来ないって…」


 コトは微妙に俺の顔色をうかがっているようだ。


 「コト、みんなに迷惑かけないようにしろよ?」


 「うん!でも…ほんとーにいいのか?」


 「卵はなしだぞ。食い過ぎだ。」


 「わかった。」


 「サラサさん悪いですが…。」


 「平気、平気。」


 ヒラヒラと手を振りコトと手をつないで下へ降りていった。


 しばらくして、また下が騒がしくなってきたようだ。


 きっと、寝ていた俺に気を使っていたんだろう。



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