直撃
「なんかいる。」
はじめに反応したのティファだ。
「…ワシが出よう。」
なんだろう。一瞬空気がピリついたような。
「小僧、客だ。」
「ん?ノックされた?すいません、気づかなかった。」
そのまま玄関ドアへと移動する。
移動するんだが…。
「…なんです?」
ぞろぞろと俺の後を着いて来る。人達がいた。
先頭にティファ、おやっさん、そしてリオンさん。
…まぁいいか、よーわからん。
『コンッコンッ』
「あ、は~い。」
ドアの前まで来るとドアをあける前におやっさんに静止される。
「ふたり。」
ティファとリオンが頷く。
「なんなんだ。三人共。」
俺は『ガチャリ』と玄関のドアを押し開けた。
「やっと見つけた!お前っ私のありがとうを受け取れ!!」
いきなりガバっと紅のカーテンのような何かが覆いかぶさってくる。
「させない!」
ティファの魔法が俺の後方から放たれた。
『バシンッ!!』
「なんでおれぇえええ!?ガハッ。」
目の前は布で視界を塞がれ、後方からはなにかデカイ手の平でおもいっきり背中を殴打されたような。
「…しとめた。ヒック」
「ぐはっ…も…みじ。」
お前、酔っぱらってたのか…。
顔を真赤にしたティファのトロンとした瞼を目に焼き付け、久々のブラックアウトを体験する。
「あんたなにしてんのよ!?」
そう言うと、金髪ショートの少女は倒れたシロを抱きかかえる。
「今日は懐かしい顔によく合う。」
そういうと、抜きかけた短剣を鞘に戻すドワーフに呆然とする。
二人に追撃をするかのように、その後ろからどこかで聞いたたことのある声が耳に入る。
「アグエロ?」
「リオン!?」
読んで頂いてありがとうございます。
感想や評価、ブクマして頂くとより多くの方に読んで頂けるきっかけになり、筆者のモチベーション維持に役立ちます。




