サラサ
「あっはっはっはっひーーひーー」
「笑い事じゃないですよ。サラサさん。」
「あーおかしい。久しぶりにこんなにお腹抱えて笑ったわ。」
俺の顔面は今、猫に引っかかれたかのように、すり傷と切り傷でいっぱいだ。
偶然、かぼちゃパンツを見上げてしまった俺はあの後ボロボロになるまで殴られ、ひっかかれと散々だった。
その当人のアヤセは二階の自分の部屋に閉じこもったまま出てこないらしい。
「あのコもパンツくらいで。」
少し呆れ気味のサラサは免疫がなさすぎなのよ。とまたお腹を抱えている。
「まぁ女の子ですから。不可抗力とはいえ下着を見てしまったのは事実ですし。」
「あら、じゃぁ責任とってくれるの?うちの暴れ姫の。」
「いや、さすがにかぼちゃパンツくらいで責任とってくれと言われても。」
「やっぱり無理かぁ。おしいわね。でも少しは興奮した?それなら望みは…。」
とゴニョゴニョ言っているサラサさんに
「さすがにかぼちゃパンツくらいでは興奮しませんよ。」
『ピクリ』
「それは、裸じゃないからってことかな?」
「え?いや、もう少しセクシーな下着なら…。」
「…。そう。ま、いいわ。それより時間がないんじゃないの?」
「あ、そうでした。でも…。」
物置の食器類はかぼちゃパンツ事件でその半分が破損してしまった。
コレは後日弁償しよう。
「そこの棚に入ってる食器類を持って行くといいわ。数は足りなければ言ってくれればいいわ。」
ふと見ると棚には収納してるというよりは飾ってあるといった感じの高価そうな食器やグラスが並んでいた。
こんな高そうな。そう思いはしたが、何よりも時間がない。
もうおやっさんを待たせちゃってるし。
「いいんですか?」
「食器なんて使ってこそだわ。」
「では、遠慮なくお借りします。」
「返すのはいつでもいいから。」
なんというか、サラサさんはさっぱりとした男らしい美人だな。
「あ、お皿のことでってわけじゃないんですが、よかったらお二人で試食しに来ませんか?
煙のことでご迷惑も掛けましたし。お二人はお酒は?」
「私はイケるけど、あのコはてんでダメ。」
「珍しいお酒も用意してますし。」
少し顎に親指と人差指あて思案するが、それは一瞬。
「わかった。あのコのことはまかせていいわ。引きずってくから。」
いや…その点はムリしないで欲しい。
「じゃぁ。」
「「後ほどお待ちしています(おじゃまするわ)。」」
眠いです。寒くなってきたのですぐ布団にくるまりたくなります。




