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ことしろ  作者: 無色瞳明
第一章
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かぼちゃ

 「セットとグラス何人分いります?」


 「ん~、六人分くらいかなぁ。なんとかなる?」


 自分の分はまぁなんとかなるし。五人?かなぁ


 「大丈夫です。それじゃ持ってきますね。」


 「あ、俺も行くよ。大変そうだし。」


 おやっさんに留守番を頼み、隣の家へと食器類を借り受けに行く。


 アヤセの後をついて、はじめて隣人宅へと足を踏み入れた。


 いい匂いだなぁ。


 「ん?あら、珍しいお客さんね。」


 居間らしき場所には、ソファに寝そべってなにか甘そうなクッキーのようなものをくわえたサラサさんがいた。


 「お姉ちゃんっ!?はしたない。」


 「いいじゃない。自分の家なんだし。それでなんでお隣さん?」


 『パリッ』


 クッキーを軽く噛み砕く。はしたないと称された、その仕草さえもなにか小悪魔的な魅力となって男を虜にしそうだ。


 「今日急にお客さんが来ることになったから、食器とグラス…えーと。お姉ちゃんどこにやったけ?」


 「ああ~。それなら外の物置よ。」


 「あそこか…。来てもらってよかったかも。」


 庭先に建てられた物置まで引っ張って行かると。


 「此処の上です。」


 どうやら物置の屋根裏的なスペースに置いてあるらしい。


 アヤセは勢い良く物置の扉を開け、少しだけ外より薄暗い室内に掛けられたはしごに登る。


 いや、アヤセさんは見た目通り元気なコだな。


 動きも軽快だ。たぶん運動神経もいいんだろう。


 女子校にでもいたら同性にも人気が高そうだなぁ。などと考えていると上から声がかかる。


 「あの倒れないように、はしご抑えててもらっていいですか?引っ張りだしてるうちに倒れそうで…。」


 「ああ。俺がやろうか?」


 「だい、じょうっぶっでっす!」


 ふと見上げるとひらりと舞う布の奥に


 白い布が…。


 「かぼちゃ…?パンツ?」


 「ひっ!いやっ。みないでっ!」



読んで頂いてありがとうございます。

私のもう一つの小説【パラダイス ロスト】も、ことしろ同様よろしくお願いします。

http://ncode.syosetu.com/n8658cj/

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