表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コトリ  作者: 穴井レイ
5/5

代わり

黒い雲が空を覆い、巨大な卵が顔を出す・・・。


フクシムはコトリを置いて家へ戻ってきた。


「いやいや、今回は早かったな・・・。」


「早いって・・・何が?」



--- ドォーーーンッ!!!


昨日より大きな衝撃音は、卵の落下位置が極めて近いことを示している。



「こいつらを捕まえて食べようとすると、決まって新しいのが生まれてくるんだよ・・・。」


「ええっ!?じゃあ、僕達を狙ってるってこと!?」


「もちろん、その可能性が・・・その可能性しかないな!」


「やばいよ・・・父さんは逃げれないし、ターニだって帰って来てない・・・。」




「・・・・・・ターニ?」


フクシムの顔つきが変わった。

少し驚いた表情でこちらを見つめている。




「うん、僕たちの分の配給を取りに行ってくれてるんだ。」


フクシムは僕の返事を聞きながら、静かに手首をほぐし始めた。




「坊主・・・名前を聞いてなかったな。」


「・・・ソーマ。」


「じゃあ・・・あの親父さんは・・・・・・シータか?」


「知ってるの!?」



--- バッ


フクシムはボロボロのマントを放り投げた。



それは、僕が今まで見てきた誰よりも立派な体だった。



「お前はシータを見てるんだ。」


そう言い残してフクシムは、タマゴが降り注ぐ外へと飛び出していった。




僕はもう何がなんだか分からなくなった。


フクシムは父さんの名前を知っていた。

ターニの名前も知っていた。



フクシムって・・・一体誰なの・・・?




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ