表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
79/119

第79話「意外性」

ショパンとラフマニノフがダブル校長を務める「エキスパートピアノ音楽学校」は入学式を迎えていた。


120名の新入生たちが式典会場に集まっていた。


「これより校長先生からの挨拶です」


舞台の袖から勢いよく逆立ちしながら現れたのはラフマニノフだった。


マイクの前に立つと一呼吸おいてものすごい大声で挨拶を始めた。


「キーーーーーン」

 

 あまりの声量だったので、、マイクから嫌な音がした。


 マイクが「キーーーーン」とならない程度の、、最大の発声でラフマニノフは語り始めた。


「新入生の皆様!我がエキスパートピアノにご入学おめでとうございます。私がなぜ逆立ちしながら登場したかというと、皆様方には変わっている、今までにない、斬新さを最大限にこだわってほしいからでございます。逆立ちしながら登場する校長先生なんて斬新すぎると自負しています」


ラフマニノフが独特の挨拶をし終わった。



「つづきまして、もうひとりの校長先生からの挨拶です」


司会がその言葉を発した瞬間に、ピアノの音が会場に流れ始めた。


これはショパンの舟歌だとピアノ好きの新入生たちはほとんどが理解した。


壇上の袖からグランドピアノがエスカレーターのように流れてくる。


そこにはひとりの男が。


どうやらこの男が舟歌を弾いていたようだ。


その男は舟歌を弾き終えると、先ほど、ラフマニノフが挨拶したマイクの前に立った。


「みなさん!私がこのエキスパートピアノのショパンです!ご入学おめでとう。私が舟歌を弾きながら登場したように、『意外性』を何より大事にしてください。それが生命体の何よりの魅力の一つになるでしょう」


「ラフマー!!!」


ショパンはラフマニノフを呼んだ。


そして、二人は声を合わせながら


「私たちのことを超える音楽家を目指してください!憧れるのをやめ、私たちのレベルが当たり前なんだ!と頭の中をブランドチェンジしてください!憧れるのを辞めなければ、私たちを超えることはできません!」


とマイクの前で叫んだ。


二人は固い握手をして袖に退場した。


新入生120名たちはたくさんの拍手を送った。


そのあと、映画館のような巨大なスクリーンが登場し、30分ほどの映像が流れた。


「天才音楽家『ショパン&ラフマニノフ』を凌駕するための学校。それがエキスパートピアノ!」


「ピアノの魅力を知るために、まずはピアノの音色を大好きになること」


「なぜ、ショパンとラフマニノフがバディを組み、ピアノの発展と貢献に尽力するか。それは……」


映像を見終えたあとは、ショパンとラフマニノフと直接、握手できる「握手会」が行われた。


ショパンとラフマニノフに一人につき10秒ほど握手し、会話できる。


壇上にショパンとラフマニノフが横にならび、新入生120名が列をなして、握手していく。


なかにはわざと壇上で転び、ショパンとラフマニノフに手を貸してもらうことで、握手する時間を増やす知能犯もいたが、ショパンたちはそのことを大いに褒めて、嬉しがって称賛した。


そこまでしてまで握手する時間を増やしたい。私たちと触れ合っていたいという積極的で願望が強い。


「みんなもこのわざと転んだ者のように願望を強く持ち、創意工夫していくことだ!」


とショパンとラフマニノフはどんなことも無駄にはならないことを新入生に教えていた。


入学式が終わった後の校長室にて。


「私たちが現れたときにどちらが生徒たちの歓声が大きいかを競うゲームだが、ショパンのほうが3倍、私より生徒たちの声が大きかったな!!!ショパン!俺の負けだ!」


「ラフマ!それは当然だよ!僕のほうが人気も実力も魅力もラフマより優っているからね!」


「ショパン!俺はいつかお前を超えて見せるからな!成功者として!人間的魅力で!」


「ラフマ!楽しみにしているよ!」


「おう!これから必ずショパンを超える!成功の度合いでな!知名度や資産などでもな。音楽の才能でも、あきらめてないからな!ショパンはピアノ曲を生み出す最大最高の天才だ。だが、オーケストレーションとピアノの演奏の実力では俺のほうが上だ。必ずショパンを超える!」


「ピアノ曲以外でラフマは僕より勝っているところがたくさんあるから、負けているとはいえないけどね!」


「ショパンに会えて本当によかったよ」


「ラフマに会えて本当によかった!!」


「今までたくさんのことがあったね」


「なあ、ショパン!! これからも様々な冒険が俺達を待っているよな!!」


「ワクワクするね」


「ショパンと一緒ならどんな困難も余裕で超えていけるさ」


「ラフマこそ、僕から離れるなよ??」


「当たり前だ!! 俺達は宇宙最高のバディだぞ??」


「これからもヨロシク!! ラフマニノフ!!」


「ああ、ヨロシクな!! ショパン!!」




 二人は固い握手をして、互いの絆を確かめた。


 この二人なら乗り越えられない壁はない。


 どんな時も協力し合い、助け合い、思い合い、


 夢を叶えてゆくだろう。




 死という悲しみの果てに何が待ってる?


 ショパンとラフマニノフが霊界であなたを待ってる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ