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第75話「お前が理事長だ」

ショパンは海に来ていた。ピンク色の水着で楽しそうにはしゃいでいるラフマニノフと一緒にいることを恥ずかしいと思っていたが、自分もピアノの絵がついた水着というかパンツなので、人のことは言えないと思わなくもないが。


ショパン「ねえ、ラフマ。この海にはたくさんの魚が泳いでいるんだよね。美味しいサーモンの刺身が食べたいんだけど、サーモンも泳いでいるかな?」


ラフマニノフ「当たり前だろ?この海は世界のあらゆる魚が生息しているんだからな」


ショパン「実は、この水着は水に触れると音楽が流れだす仕組みになっているんだよ。魚が寄ってきてくれるか今から試してみるよ」


ラフマニノフ「そうか。でも、その心配はないぞ。俺は魚が寄ってくる成分をしみ込ませた水着だから。きっとお前の大好きなサーモンも寄ってくるよ。じゃあ、先にサーモンをより多く捕まえたほうが勝利ってことにしよう。エキスパートピアノ音楽学校の理事長の座をかけて勝負だ!」


ショパン「ちょっと待て!理事長って?そんな大事な勝負をこんなサーモン遊びでするの?」


ラフマニノフ「理事長は校長よりも偉い学校の最高権力者だ。じゃあ、お前が俺よりサーモンを大量に捕まえることができたら、お前を理事長だと認めてやろう!俺より偉いことをな!」


ショパンはやる気に火がついた。


ショパンは誰よりもまずラフマニノフに認めてもらいたかった。


ショパンとラフマニノフは同時に海に入った。


決められた時間は1時間。その間にサーモンを多く捕まえたほうが勝ち!


ショパンは自身の最高傑作「舟歌」というピアノ曲を水着から海へ流して様子を見たが、結局、魚は寄ってこなかった。


一方、ラフマニノフは魚が寄ってくるエキスをしみ込ませた水着のおかげでサーモンを3匹捕まえることに成功した。


ショパンは舟歌をかけると、なんと船がショパンの周りに集まってきた。そこには魚をたくさん積んでいる船もあった。


ショパンは魚を大量に積んでいる船にサーモンがたくさんあることを知り、10匹だけもらった。


超有名な音楽家「ショパン」が、生演奏でピアノ音楽「幻想ポロネーズ」「英雄ポロネーズ」を聞かせることを条件にサーモンを10匹もらったのだ。


ショパンは安堵した。さすがに10匹も獲得すれば、私の勝ちだろうと。


ショパンとラフマニノフは互いに捕まえたサーモンを眺めて、ラフマニノフは悔しそうではなく、なんか嬉しそうな表情をした。


ラフマニノフ「お前のピアノ音楽が流れる水着でサーモンが10匹とはね!完敗だな。理事長はお前で決まりだ」


ショパン「本当にいいの?私が理事長で?? そりゃ、あの偉大なラフマより格上の地位になれることは嬉しいけれど!!!」


ラフマニノフ「男の勝負に勝利したんだから当然だろう!!!」


ショパン「ごめん!ラフマ!実は理事長の賭けは冗談なんだよ。僕はラフマと同じ地位にいたいんだ。それに、僕はズルをした。たまたま船が寄ってきて、それでサーモンを手に入れることができたんだよ」


ラフマニノフ「ショパン。お前のことがさらに好きになったよ。素直だな。だって、俺が船をお前には内緒で手配したんだからな。お前を勝たせたかったからだ」


ショパン「えっ?そうなの?なんで?」


ラフマニノフ「お前が素直にそう話してなければ、内緒にしておこうと思っていたがな。俺はお前を常に追いかけていたいんだよ!」


ショパン「だってラフマだって負けてないじゃん。ピアノ協奏曲の作曲などのオーケストレーション、ピアニストとしての超高度な演奏技術、超一流の指揮者だし、、ビジネスでの大成功者で超金持ちだし。僕が追いかけたいくらいだよ!」


ラフマニノフ「だが、エキスパートピアノ音楽学校を最初に考案したのはお前だ。お前が最初にこういうピアノ学校をつくりたいと思ったからこそ、エキスパートピアノは実現したんだ。俺は後から乗っかっただけ。理事長にふさわしいのはショパンだ!」


ショパン「でも、建設資金を出してくれたし。なんか申し訳ない気がして……」


ラフマニノフ「俺は副理事長としてお前を支えるよ。それが一番いい」


ショパン「ラフマ……俺たち相棒だろ?バディだろ?格差があることが嫌なんだよ!」


ラフマニノフ「だが、やはりエキスパートピアノの中だけでは、お前が偉いことにしたいんだ!それ以外は俺が偉いことにする。それでどうだ?」


ショパンはなんとか納得してくれたようだ。


ラフマニノフはショパンを音楽家として尊敬しているし、自分よりも偉大だってことは理解している。


あくまでショパンの夢を相棒になって叶えてあげたいのだ。


ラフマニノフは今まで自分のためだけに生きていた。


自分のためだけに生きているとこんなにも虚しいのか。


そう知ってからは、誰かを幸せにしたいということ。


誰かを喜ばせたいということを生きる糧にする生き方に


シフトチェンジしたのだ。


それが一番、自分が幸福感を感じる生き方だからだ。


「利他の精神」


ラフマニノフはそれを常に意識していたいと考えていた。


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