不思議な…
ベッドの中で目覚めた達は、愛子の布団の上で天ちゃんが寝ているのに気がついた。
「布団の上に猫」
思わず大きな声で言うと天ちゃんはびっくりして逃げていった。
すると愛子が目を覚ました。
「朝からなんなの騒がしいわね。ネコではなく天ちゃんよ」
愛子は達を見た。
達は愛子の視線を逸らすようにした。
そして、天井を見てそのまま
「変な夢を見た」
達は、つぶやいた。
そして目を閉じた。
「そう…。私も変な夢観てたわ。でもちょっと嬉しい夢だったかもしれない。懐かしい…
「そうか…」
「…うちに、昔猫いたのね…ちょっとの間だけ。」
「そうだったな…。…忘れてたな…」
達は目を開けると、不思議そうな顔をして愛子を見た。
まさか同じ夢を観てたとは考えにくいが…。
逃げた天ちゃんが戻って来た。
愛子にニャーと言った。
「はいはい朝ご飯ね。今行きますよ」
天ちゃんは寝室から出ていった。
(人間のご飯が先でその後に天ちゃんのご飯となると、足下でウロウロしたり、朝食の邪魔になりかねないので朝起きたらまず、天ちゃんのご飯だなぁ。前の飼い主さんがそうだったのかなぁ?ネコちゃんファーストの人だったのね…。」
愛子は疑問に思いながら、足元をちょろちょろする天ちゃんを可愛いと思った。
いや…達は
「猫を台所や寝室に入れるな」
と言っていたので、
(とりあえず元の軒下のたたきに出すようかぁ)
そう漠然と思った。




