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凪…
「いつぶりくらいかな、こんなに静かなの。」
「2、3ヶ月ぶりかもね。」
「普段なかなか見れなくて、ゆっくりもさせてあげられずごめんな。」
「ううん、それはいいの。
でも、たまには渉とゆっくりデートがしたいな。」
「そうだなぁ…。デート…してないなぁ。」
「うん…」
子供が生まれたばかりはどこの夫婦もそうなのかもしれない。
「そうだ!今度お袋に夏海を預けてよく行った海に行こう。」
「ほんと?」
興奮した美紀が、思わず大きな声を出すと、いつの間にか部屋の端にいたみいちゃんがビクリとして、壁にぶつかり、カタリと音を立てた。
渉は口の前にシーと指を立てて
「ダメ、起きちゃうよ。」
と小さく言った。
「そうね。」
「この静かな時間は貴重だな。」
「本当。でも、海に行くの楽しみだなぁ。」
恋人時代に戻ったように、二人で過ごした。




