不安な夜
一緒に暮らし始めてしばらく経った頃、渉は連絡もないまま帰ってこなかった。
美紀は、少し心配もしたけれど過去にも長い時間連絡が取れなかったことはあった。
(無頓着な渉のことだから、誰か仲間と飲んで酔っ払っているのだろう)
と、思っているうちにコタツの中でねてしまい、夜中に冷たくなったコタツの中で目を覚ました。
顔は寒いのに身体は暖かいので不思議に思うと、身体にピッタリくっつくようにみいちゃんが寝ていた。
美紀が動き覗き込んだので目を覚ましたみいちゃんは、にゃーと鳴いた。
「ありがとう」
美紀が伝えるとみいちゃんは、こたつから出て歩き出した。
隣の部屋のベッドへ美紀を先導するように…
渉のいないベッドはただただ広く広く少し寒く感じられたが、みいちゃんの周りはふかふかであたたかだった。
少し眠って朝になると、スマホに渉からメッセージが入った。
「同僚と宅飲みしていたらすっかり酔っちゃって、帰れなくなった、連絡できなくゴメン」
とあった。
(そんなこともあるよね。)
「わかったよ。今日は早く帰ってきてね」
と送り返した。
寝て、起きて甘えて、ご飯を食べておやつをねだってまた寝て、ときどきどこかへ散歩に行って…
のんびりと一日過ごす猫といると時間がゆったりと過ぎるのだろうか…
ゆったり、穏やかに美紀と渉、みいちゃんの生活は過ぎていった。




