忙しい朝
次の日からは、美紀は少し早く起きて朝ごはんを作って二人で食べて、ご飯を食べ終わったみいちゃんにご飯をあげて…
渉は仕事へ行って、美紀は片付や掃除をして、みいちゃんは暖かいところで寝ている…そんな生活が始まった。
荷物がすっかり片付いて、二人と1匹暮らしに慣れてきたころから、昼間にやる事がなくなったのと、子どもでもできたらその時にはお金がかかるだろうと考えて、美紀はパートで働きだした。
今日から自分もお仕事に行き始めるというその日、朝ごはんを作り終えて7:30。
渉が起きてこない。
美紀は渉を起こしにいく。
「起きて、遅れちゃうよ。」
「もう少ししたら起きる。」
そうは言ったものの渉は頭から布団を被ってしまった。
でも美紀はその言葉を信じてキッチンへと戻った。
5分、10分経っても渉は起きて来ず、美紀は仕方なくもう一度起こしにいった。
渉はさっきの頭から布団をかぶったままの格好で寝ていた。
「起きて!」
声をかけても反応が無いので、仕方なく布団の上からゆすってみた。
「起きるよ」
今までに聞いたことのないようなイライラした口調で渉は言った。
(環境が変わったから疲れてるのかもしれないし、しょうがないね。)
「何でもいいけど、遅れないようにね。」
美紀は頭の中に、遅れるかも…という考えが過ったけれどもう構わないことにした。
15分程して、着替えた渉が起きてきた。
「行ってくる。」
「あ、起きてきた。疲れてる?」
答えもしないで、渉はご飯の用意されているテーブルの上を一瞥した。




