表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The world of rights〜吸血鬼の少女〜【わるらい】  作者: SAKURA
第1章 一年半の逃亡
9/43

第8話 コティーズの日々 第8.5話 元カノと今妻

ある依頼の最中、猪の魔物の群れが突如襲いかかってきた


"火球(ファイアボール)!"


とマルタが魔法を使って迎えうっている

動物は火を恐れる傾向があるようでこの魔法はとても猪たちに有効だった


そんな中で、フードを被った少女も炎を出していた、その横で僕も同じように炎を使って応戦していた


【あいつらも魔法使えるんだな。】


とコーティスが心の中で呟いた


戦闘後


「は〜、一体何だったんだ急に、疲れた〜!」


とコーティスがため息を吐きながら愚痴をこぼす


「本当にな、」


とロノアもため息を吐いてそれに続く


「全く、さっきので魔力をかなり使ったよ」


とマルタは地面に座ってかなり疲れているように見える


「それに比べて、」


と言いサイラとフィオラ、そして僕の方をチラッとみた


「サイラさんはともかく、2人も魔法使ってたよね?疲れないの?」


「え?あれくらいならなんてことないけど、」


とフィオラは不思議そうに言った


「僕も多少は疲れますよ」


とすかさずフォローを入れるも、マルタは


「リアも余裕かよ!これじゃあ魔法使いの役割を取られるー!」


と嘆きだしてしまった


今、僕は剣士として剣を使いつつも魔法を使いながら中衛に、フィオラは魔法使いとしてサイラの近くでサポート、そしてみんなが動きやすいようにサポートをしている


戦闘時


前衛      テイル 

    コーティス  マヤ

中衛  リア エヴァン サイラ

      ロノア フィオラ

後衛    ハスミ マルタ


「ていうかリアはなんで魔法も使えるんだ?」


と聞いてきた


「あぁそれはフィオラに教えてもらったんですよ」


と言い、マルタはフィオラの方を向き、


「フィオラさん!俺にも魔法を教えてください!」


「え、え!?ちょっと!」


ととても綺麗なお辞儀でフィオラに頼み込んだ


しかしそれはエヴァンとハスミに止められてしまった


「フィオラちゃんはサイラさんに教わってるんだからあんたのことを教えてる暇なんてないの!」


その言葉を受けてマルタはサイラにこれまでちょくちょく魔法を教わっていたが、積極的に教わるようになった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


数日後

最近フィオラの吸血衝動についてわかったことがある。

それは、フィオラが吸血鬼の力を使った魔法を使うと、血を欲するようになるということだ。


つまり、フィオラにとって血は一種の魔力のようなもので、あの魔法は普通の魔力のその血を混ぜて使っているかもしれないってことだ


最近はコーティスたちがいるのでその魔法を使う機会がないのか、全くフィオラは血をちょうだいと言わない、


じゃあ!あの魔法さえ使わなければ血を吸わせなくて良いのか!


とベットの上で横になりながら、そう考えていると


コンコンコン


とドアが叩かれた

扉をロノアが開けるとそこにはフィオラがいた


「リア、いる?」


と言われベットから起き上がった


「なに?どうかした?」


と言うと、フィオラは僕の手を掴んで耳元で僕にしか聞こえない小声で


「ちょっと吸わせて、」


と言った、なので2人で星を見てくるとみんなに伝えて誰もいないところへ行った




そして宿屋の誰も入らなそうな古い倉庫にやってきた


「じゃあ、リア、」


とフィオラは申し訳なさそうにいう


「いいんだよ」


と優しい声で左腕を差し出す

フィオラはフードを脱いで、その腕に手を添えて優しく噛んで血を吸い始めた


【常に少しずつは消費をしてるのか?、】


フィオラの吸っている顔はなんというか、少し来るものがある、簡単に言うと、なんか可愛い・・


吸ってる時にたまにチラリと上目遣いで見てくるのがいい。吸われながら頭を優しく撫でると耳を赤くして噛む力が少し強くなる


とさっき考えていたことといま起きていることを踏まえて考えてたりしているうちにフィオラは満足したのか腕から口を離して傷口をペロと舐めて傷口を魔法で治した


「ありがとう、」


とフィオラは申し訳なさそうな顔をしながらお礼をいった


「なにか、私にしてあげられることはない?」


とフィオラが聞いてきた

別にこのくらいなんてことないんだけどなぁと考えていると、星を見に行くといって2人でここに来たのを思い出した


「私、リアのためだったらなんでもするよ、!」


と言われたらなにかさせたほうがフィオラもスッキリすると思い


「じゃあ、」


ゴクリッ

【じゃあ、!?】とフィオラが唾を呑む


「星を見に行こう!」

と言った、そしてフィオラは一瞬ポカンとしたが、顔を少し赤くしながら嬉しそうにし


「うん、!」


と答えて2人は宿屋のベランダ席に座りながら

満天の星空を眺めて、話し合った、これまでのこと、これからのこと、みんなのことを。


【星空を2人で見たのはオンセーンでの最後の夜だったな・・・】


と物思いにふけながら部屋に戻るとみんながニヤニヤしながらこっちを見てきた


「なぁ!リア!どこまでしたんだ?」


とコーティスがニヤけながら近寄ってきた


「いえいえ、星を見てただけですよ、!それよりなんでここに?サイラさんと同じ部屋じゃ、?」


と言うと


「そんなのリアがフィオラちゃんと星を見に行くって、たまたま通りかかったサイラに言ったことを聞いたからな!それよりさっきの話、星を見てただけって、ホント〜か?」


とさらに疑り深い目で見てきた


「これじゃあ、どっちが子供かわからないな、」


とエヴァンがため息をついた


その日はサイラさんがドアを強く開けてコーティスを少し怒りながら迎えにきておわった


「人の恋路に茶々を入れないの、」


「ごめんって」


2人の間に少し静寂が訪れた、そして


「じゃあ、今日も、」


と言いサイラはいつものようにコーティスをベットに押し倒した


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【なにが!リアのためだったらなんでもするよ、よ!】

とフィオラは布団の中で顔を真っ赤にしながら悶絶していた


【もし、あんなことやこんなことを頼まれてたらどうしてたのよ!】


と考えて想像してしまい、


「きゃ〜!」


と小さく叫んでいると、マヤが話しかけてきた


「どうしたの?フィオラちゃん?リアくんのところに行くって言ってたけど、なにかあったの?」


と言われフードのしたでもわかるくらい顔を赤くして顔を手で隠した


「え!?まさか、、」


とマヤは色々な可能性を考えていると


「ち、ちがいますから、ただ星を見ただけですよ!」


とフィオラは言った


「本当にー?」


とマヤはさらに踏み込もうとする


「ほ、本当です、」


部屋の中に静寂が蔓延る

その空気に耐えられなくなったフィオラが口を開く


「じつは、リアにすごい恥ずかしいことを言いました、」


とフィオラは詳しいことはいわずに端的に話した


【・・・ということがあって。】


「それだけ?」


とマヤはフィオラの顔を伺いながら言う

そして


「よし、!リアくんに聞きに行こう!」


と言って部屋を出ていこうとする

そんなマヤを全力でフィオラは引き止める


「まって!言うから、言うから!」


と言ってようやくマヤは止まった

そして2人はベットに並んで座り


「リアに、その、リアのためだったらなんでもする、って、言った、言った!」


とフィオラは白状する

そんな彼女は両手で顔を覆っていた


「ふーん、本当にフィオラちゃんはリアのことが好きなんだねー♡」


とマヤはフィオラの方を見てニヤニヤしている


「揶揄わないでください!」


とフィオラはマヤに少し怒った


「まぁまぁ、落ち着いて、それよりもリアはなんて言ったの?」


「星を見に行こうって、」


「そこは本当なんだ、」


「フィオラちゃんはさ、リアに好きって伝えたことはある?」


とマヤは真剣な眼差しでフィオラに聞いた


「え、?、いや、そんなの恥ずかしくて、」


「つまりまだなんだね」 


「はい、」


「フィオラちゃん、好きって気持ちはちゃんと伝えなきゃダメだよ!私にも昔好きな人がいた、毎日のように会っていたけれど、そんな日々がずっと続くとは限らないんだよ」


とマヤは少し俯きながら悲しげに話した


「わかりました、頑張ってみます!」


とフィオラはマヤの手を握り、目の見て覚悟を決めた


「明日、私はリアに告白する!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


8.5話 元カノと今妻


クリス視点


ヨルギスさんたちと出会ってからこれからのお金を集めるのに1週間、この町で依頼をこなすことになった、しかし、ヨルギスさんがソウタとは仲良くしているのに、私とは仲良くしてくれない、それもそうか、"元"と"今"だからなー、


私も少しは気まずいけれど露骨に避けられるのはかなり悲しい、


そこで私はアルコールで全てを解決することにした!


なんだかんだ理由をつけてヨルギスさんと酒場へ行き、2人の席を用意することができた


そして現在に至る、


ヨルギス視点


「なんれ、わらひをさそったんれふか〜?」


「・・・、」


【なんていうか、その、予想外、!】

【そもそもそっちから誘ってきたのに、】


クリスはアルコール耐性が全くの0だった

ちなみにこれは乾杯してから一杯飲んだ後だ、


【1杯でこんなになるなんて、】


これじゃあ、明日になったら今日のこと忘れてるんじゃないか?、

と思っているとソウタがすごい勢いで入ってきた


「クリス!」


ソウタは一瞬でクリスと私を見つけだした


「あれぇ〜?ソウタぁ?なんでここにいふの〜?」


「はいはい、いいから水飲もう?そんな飲んだらまた酔っ払いのおじさんみたいなテンションになるんだから」


とソウタはコップの水をクリスに飲まそうとするとクリスはコップを投げ飛ばした


「いいや!わらひはきょう!げんきゃいをこいぇる!」


「なんて?」


私はなにを言ってるかわからなかったのでソウタに聞くと


「なんか、今日限界を超えるらしい、」

「はぁ、自分が酒弱いのわかってるだろうに、」


「えへぇ〜、」


とクリスは酔っ払いながら急に立ち上がりヨルギスに抱きついた


「なんれソータとはにゃかよくできゅるのにわらひとはなかよくできないんでひゅ?」


「え?なんて?」


と私はソウタの方を向き"翻訳!"と心の中で叫んだ


「なんで私と仲良くしないのか、だって」


とソウタが翻訳すると


「え?!なんでって、」


とヨルギスはクリスから目を逸らしながら口をごもらせているとクリスはヨルギスの顔を両手で掴み自分の前にもってきた


「元カニョだからとかひって気まじゅいんでふか!?」


とクリスはヨルギスに詰問した


【いや、気まずくない人なんているの?】

【あれ?ていうか少しずつ中身がわかるようになってきたぞ?これが成長ってやつか!】


そう考えている間にもクリスは2杯目をソウタの静止を振り払いながら一気に飲み干した


「わらひたちは共に旅すりゅなかまなんですかりゃ、そういうのひゃいらにゃいんれふよ!」


私にもクリスの言っていることが少しずつわかってきたのか、なんていってるかは理解できるくらいになってきた


「そう言ってくれるのはとても嬉しいけど立場というものが、」


「元だとか今だとかかんえいなひは!」

「わらひはただ一緒に、」


と言うと突然チカラが抜けたように倒れそうになったところをソウタが支えてソウタが呼び掛けるもクリスは寝てしまった


「はぁ、宿まで運ぶの誰だと思ってるんだか、」


ソウタは寝てしまったクリスをおんぶして会計を済ませに向かった


「あっ、私も出すよ!」


ヨルギスは急いで財布を取り出したがソウタは既に会計を終えていた、ソウタはバランスを上手く取りながら右手で持っていた袋からお金を取り出して支払っていた


「別にクリスから誘ったんだろ?だったらお金は俺たちが払うよ。」


「あ、ありがとう・・」


そのまま店を出て帰り道


【やっぱり、もうソウタはもうクリスさんのものなんだなぁ・・・】


ヨルギスはソウタにおぶられているクリスを見てふとそう思った

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ