皐月の正義
本当に申し訳ありませんっっっっ!!!!
特に渚ハル様と四月朔日様!
お二人の感想の返信に明日投稿すると言っておきながらのこの愚行。
もう四日過ぎてます!
なんというかもう死ねばいいのにね、この作者って感じです。
しかし言い訳をさせてください!
寮の先生にケータイを取られたんです。
…だからどうしたって感じですね、はい。
ならパソコンで投稿しろよって話ですよね。
事実今もパソコンで打ってる訳ですし……
ただパソコンですと深夜にできないんです。
LANが深夜には閉じられてしまってますから…
こんな小説でも待っていた人がいたら本当にすみませんでした!!
「………お願いしなくていいからせめて目をm「嫌だ!」何でさ!?」
フム。やはり見せてくれないか。誰だって自分の泣き顔を見られたくはないだろう。
私は少女が泣きながら笑っていることに気が付いてる。
いや、そうなるとわかっていた。
そうなるとわかっていて私は、少女を馬車の中に一人で残した。
ルグリムとシーファは、まさかここまでとは思っていなかったようだが。
(しかし弱すぎる、やはりこの少女は………)
私はあることを考えそうになりすぐに中断した。
―――結論は今日の終わりでいい。
~~~~~~~~~~昨夜~~~~~~~~~~~
「皐月様。祐樹様のことでお話があります。」
ほんの数瞬前まで、様々な音で包まれていた草原に突如静寂が訪れた。
比喩ではなく、一斉に全ての音が消え去ったのだ。
私とルグリムのいる場所だけが世界から隔絶されたように。
普段の私ならここで動揺しただろう、ルグリムの言葉を聞く前の私なら。
それは、最も恐れていたことだから。
全部勘違いであって欲しかった。
だから私は、
「………まだ、何かあるのか?」
―――一縷の望みをかけた。
きっと違う話だ、そんな逃げの思考。
わかってる、そんなことをしても事態は解決しないと。
「単刀直入に言います。」
でも、
「祐樹様の心は、」
それでも、
「壊れかけています。」
―――勘違いであって、欲しかったのだ。
私の心を救おうとしてくれた人の心が壊れかけているなんて、そんな馬鹿な話。
私が最も恐れている言葉。
「恐らく魂が傷つけられたせいでしょう。今の祐樹様の精神の層は限りなく薄くなっています。だから感情的になりやすい。それは傷つきやすいと同義語で何かのきっかけで簡単に「………いたさ。」はい?」
「気付いて、いたさ。あの少女は、祐樹に比べて心が弱すぎる。」
「―――ッ!!」
ルグリムは驚愕に目を見開いた。
それを尻目に、ポツリポツリと言葉を紡ぐ。
「祐樹はあの少女みたいに泣かないし、祐樹はあの少女みたいに私に助けを求めない。祐樹はいつも冷静であの少女みたいに取り乱したりはしない。祐樹は………」
私は祐樹とあの少女の相違点を紡ぎ続ける。
そして最後にある言葉を言おうとして、
パシンッ!
―――ビンタをされた。
下を見ると私にビンタをした張本人がキッと睨んでいた。
少し目がうるんでいる。
それに私は冷ややかな目で返した。
互いに黙っていると、ルグリムがややあって口を開いた。
「………軽蔑しました。貴方だけは、何があっても祐樹様の味方だと思っていました。だから祐樹様の一番の心の拠り所だと思っていました。貴方が姿は変わろうともその本質は変わらないと言ったとき素直にすごいと思っていました!だから貴方は動じないのか、と思っていました!!その、貴方がっ!!!」
はぁはぁはぁ
ルグリムが乱れた呼吸を整え、私に懇願するように言った。
「………どうして、どうしてそんな風に昔と今の祐樹様を区別するようなこと言うんですか………?あの少女なんて言わないでください………名前を呼んでください………。」
あぁ、驚いたのはそこだったのか。
確かに突然あの少女なんて言い始めたら驚くかもしれない。
―――でも、もう無理なんだよ。
あの少女のことを祐樹と呼ぶと祐樹まで切り捨てることになってしまう。
私は考え事をしながら虚空を見上げた。
その沈黙を反省と受け取ったのか、ルグリムは再び話し始めた。
「―――二度と言わないでください。もし祐樹様に聞かれたら最悪それだけで壊れます。それほどまでに皐月様の存在は祐樹様にとって大きいのですから。………本当はもう少し相談したいことがあったのですが、少し頭を冷やしてください。」
ルグリムはそれだけ言うと去っていった。
私はただ一人暗闇を覗き込んでいた。
祐樹は気付いていただろうか
私の正義は
救えるものを全て救う
そんな単純なもの
救えぬものはその悉くを切り捨てる
そんな歪なもの
祐樹との一年間は
たまたまなかっただけ
心が壊れるというのは
私にとって禁断の言葉
何故ならそれは
救えぬものに属するもの
そこには私がいて
少女が入った
………いや、まだ、か。
もう少しだけ、もう少しだけ様子を見よう。
結論を出すのはもう少し待とう。
―――願わくばあの少女を本心から祐樹と呼べるように。
~~~~~~~~~~ことの後~~~~~~~~~~~
あの時の私はどうかしていた。
あまりにも激しい環境の変化に動じていないはずがなかったのだ。
そこに私にとっての禁断の言葉。
それらは私を静かに狂わせていた。
壊れかけているを壊れていると間違うほどに。
しかしそれは言い訳にすぎない。
祐樹の心に止めを刺したのは、
―――私なのだから。
最初はこうなる予定はなかったんですが
気付いたらこうなってしまいました(汗)