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第11話 嫉妬

 休み時間が終わり、次の授業の開始を知らせるチャイムが鳴ると自分の席から離れていた学生が元の席に戻っていく。十一月の二週目、季節はもうそろそろ、いやもう冬だ。

 

 ここは、まだ高校生の陰陽師が集まり、様々なことを学ぶ専門学校の一クラス。そんな中で今日も俺と紗黄は学校生活を満喫している。


「次の時間なんだっけ?」


 俺は隣の席にいる志島(しじま) 紗黄(さき)に話しかけた。確か文化祭の話し合いだった気がするが、先生はまだ来ない。


「文化祭の話し合いだった気が……あ、先生来た」

 

 紗黄が話している途中、先生が教室のドアを開けて入ってきた。

 

 さて、授業が始まるみたいだ。

_________________________________________


 チャイムの後から始まった文化祭についての話し合いだったが、進展はあまりなかった。今週末、五日後に控えた文化祭。その実行委員が決まり、学年の出し物の劇とクラスの出し物を話し合ったが何も決まらなかった。

 

 現生徒会副会長であり、学級委員長でもある與嶺原(よねはら)藍乃(あいの)が実行委員の代わりに話し合いをまとめ、次の話し合いまでに案をまとめる方向に議論を持っていった。


 彼女とはあまり話したことはないが、校内最強とも噂される実力の持ち主のようだ。一度だけ授業で手合わせをしたが、一瞬で敗北した。俺の天恵『無効化』を発動するよりも早く俺は腹に衝撃を感じ、次の瞬間には地面に倒れていた。


 彼女の天恵は分からなかったが、『加速』関係のものだろうと予測している。勝つ手段はあるのだろうか……


「何考えてるの〜?」


 俺が他の女(の人)を事を考えていたからなのか、紗黄がいきなり顔を近づけて話しかけてきた。やばい、この発言の裏にある「てめえ、何他の女のことを考えてんだ?」に完璧な回答をしない場合、恐ろしいことになる。 


(なんて返すべきか?嘘をつく、いやだめだ。紗黄の天恵を前に俺は嘘がつけない)


 紗黄の天恵『支配』により、俺は紗黄の支配下にいる。この状態だと紗黄に俺は危害を加えられない。また、俺の思考が紗黄にある程度共有され、何を考えているのかがそれとなーく伝わるため、嘘がつけないのだ。

 

(それなら、)


「ちょっと與嶺原さんと戦ったときのことを思い出してて」


「ふーん?なるほどなるほど」


 嘘は、ついていない。訝しげにこちらを眺めていたが、納得した様子を見せ別の話題を話し始める。


「ねぇたっくん!この後コンビニでも行かない?」


 六時間目の話し合いが終わり、ホームルームもついさっきやり終えたため、この後は放課後だ。もう冬のため外は寒いが、アイスが無性に食べたくなる。寒いが、いや寒いからこそアイスが食いたい。


(ええっと、今日は特に予定はなかったが、明日からは任務があったよな?)


 詳しくは覚えていなかったが、この近辺で『都市伝説』の『口裂け女』が出たとの噂が確認されたため、俺たちは明日その調査をすることになっていた。記憶がわずかにあるが、確証はないため、俺はコンビニに行くかの返答とともに聞くことにする。


「アイス食いたいからコンビニはいいんだけどさ、明日の放課後って任務あったよな?」


「そうそう明日は任務だから忘れずに。てか、こんなに寒いのにアイス食べたいんだ?まぁ、私もそうなんだけど」


 やはり明日は任務で合っているようだ。俺たち二人以外にもう一人調査に来るらしいのだが、それは誰なのか知らない。とは言っても、明日分かることなのだからそこまで気にしなくていいだろう。


 俺が一人で考え事をしていたが、紗黄は自分で言った後になにかにツボったのか笑い始めた。彼女のツボは本当に浅い。ツボっている紗黄の姿を見ているとなんだか俺も笑えてきた。


「紗黄ツボ浅すぎ」


「なんだとぉ?私ツボ浅くないんですけど〜」


 ツボが浅いことを俺が笑いながら指摘すると紗黄は頬を少し膨らませて反論してくる。  

 

 紗黄いい加減認めろ、お前のツボは浅い。


 例えばこんな事をいうだけでツボる。


「しじみ」


「ヒッヒッ、アハハハハハハ・・・・・ハ」


 信じられないくらいツボった。なんの脈絡もない『たまご』だが、紗黄は前からこの言葉を聞くだけでツボる。その後の数分間は、紗黄とまともに会話ができなかった。


 結構前の話になるが、エレベーターのLOSERが俺だった。でも、今回のWINNERは俺だ。


筆者コメント

二章を開始しました。体調はまだ戻りきっていないのですが、少しずつ 投稿していこうと思います。


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