到着
リューをのせた馬車が、堂々とそびえ立つ門の前で停車する。
高原から見た時には王都を丸ごと囲む円としか見えなかったが、近くで見るその威圧感は他国への侵攻をせず、国防に注力を注ぐ国王の意思を見事に体現している。
リューは馬車の窓から身を乗り出して、辺りを見渡しては「変わったなぁ」と呟き、所々に国王であり、親友の趣味が垣間見え王城で待っている親友のことを考える。
うつり変わっていく王都を眺めていると、馬車が急に停車する。正面を見ると立派な門の後ろに見える変わりのない王城。
御者の合図と共に門が開き、門兵が洗練された敬礼で出迎えてくる。
「よし、着いたか。」
長い間馬車の中に座っていて凝り固まった体をほぐしながら馬車を降りる。
「お待ちしておりました、宰相のヘンリーです。お話はアーサー様から伺っておりますのでこれからは私が案内いたします。」
待っていたのは、二十年前からこの国の宰相を務めるアリステラと同じハイエルフであるヘンリーだ。ハイエルフとは王家の家系であり、アリステラとヘンリーは親戚という関係だ。
「わかった、よろしく頼む。」
リューは親友との対面にワクワクした様子でヘンリーの後に続いていった。




