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いざ王都へ

 リューはリビングに置かれてあるソファーに座って、紅茶を入れているアリステラを待っている。


 このソファーはリューと妻の真理子――『七天』の一人、『聖女』の名を冠するマリーと共に買ったソファーだ。


 「お待たせしました。」


 昔を懐かしんでいるとアリステラが紅茶を入れて運んできてくれたようだ。


 「美味いな。」


 以前では感じることのできなかった味覚。

 今まで飲んだことのほどの紅茶を飲み、ほっと息をつく。


 「リュー様、アーサー王に連絡致しましょうか?」

 「ああ、頼む。」


 電話のような道具を使って連絡をするアリステラ。

 どうやらこの二十年間で思った以上に技術が発展しているようだ。


 「すぐ迎えの馬車を送るそうです、アーサー王からリュー様だと分からないように変装して来てほしいとのことです。」

 

 ばれてはいけないような要件があるのだろうか、取りあえずそう言ったのならそうすべきだろう。


 「わかった。」


 そう返事をして、迎えが来るまで紅茶を飲みながら時間を潰した。


 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 「いってらっしゃいませ!!」

 

 そう言って見送るアリステラに手を振り、王都シエルヘスタへと向かう。

 今現在のリューは、伊達メガネに髪を黒く染めただけの変装ではあるが、御者にはばれていない様だ。


 「おぉ、速いな。」


 馬車に揺られながら窓の外を眺め、呟く。シエルヘスタへの道中は、ブリタニカ王国の強みである豊かな土地を楽しむと決めた。


 御者が所々で説明を入れてくれるので、どのように変わっているのかがとても分かりやすい。

 どうやらこの馬車は『赤兎馬車』という、バトルホースにひかせる王城が管理する特別な馬車らしい。


 二十年前では飼育が難しいとされてきた気性の荒いバトルホースをかと、感嘆の声を上げながら王都へと向かっていった。

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