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プロローグ

 VRヴァーチャルリアリティ技術が完成して半世紀、学校での学習や観光など、世界経済に無くてはならない技術となった。


 VRの普及と共に次々とVR専用ゲームが開発されるようになり、俺こと神代(しんだい)龍斗も二十歳の誕生日に、自分に向けてVR機器を買った。


 普通の高校に入り、国立の大学へ進学して、大手の企業に入社。

 

 幼馴染と結婚をして、一軒家も購入した、何一つ不自由のない生活を送っていた。


 

 『エクスワールド・ファンタジア』というネットゲームがある。

 それは人知れず配信が始まり、龍斗もこのゲームを見つけたのはたまたまで、深夜のCMで極わずかな時間の間に流れたのを見て、説明できないような何かを感じてソフトをダウンロードした。


 見つけた当初はβテスト期間中であったが、リアルなグラフィックでとても感動した。

 そのままアバターを作成して、『エクスワールド・ファンタジア』漬けの日々が始まった。


 

 ――――――


 『エクスワールド・ファンタジア』の正式サービスが始まってから五年、広告やCMなどはないが口コミによって多くの人に知れ渡り、今では大手のオンラインゲームと同等の人数を誇る大人気ゲームとなっており、βテスト期間から続けている龍斗はベテランプレイヤーとして名をはせた。


 しかし、運営や開発者の名前や場所などが記載されておらず、アップデートも五年に二回という回数で、不可思議だと話題にもなった。


 内容は定番のファンタジーもので、圧倒的な自由度が受け、人気となった。


 アバターは基本的に元の自分を参考に構成され、カスタマイズできるのは髪や目の色だけであり、中二心をくすぐられた龍斗は黒髪に翠眼という無難なカスタマイズを選択した。


 アバター名は、リュー。ただ龍斗を安直にしただけの名前である。


 

 正式サービスが始まってからも説明がなく、不満をもらすプレイヤーもいたが、一年後に発見されたとあるシステムが、『エクスワールド・ファンタジア』中を震撼させた。


 それはプレイヤーでもとある厳しい条件を満たすことで、国を建国できるというものだ。

 国王となり、街を整備し軍を整える。他国に侵略したり、国を防衛したりと、今となっては捜索でしか見ることのできないような事が可能であった。


 野望を持って建国したり、国に仕官したり、自由を愛して冒険者になったり秘密結社を結成したりと、幅広いプレイが可能で、プレイヤーが物語を創れることに熱狂した。


 更にアップデートで、年表が表示されるようになり、今までの大きな出来事がメニューから閲覧できるようになった。


 他にも、伝説級の数々を含め、数えきれないほどのアイテムがあり、プレイヤーの腕次第で全くの新しいものも作り出すことが出来、伝説級を超えるものを作る者もいた。


 建築技術を極めて城を造ったり、鍛冶の楽しさにハマって一本とんでもない額で取引される作品を作り出す者。


 自ら剣術を生みだした者は、龍斗の友達である。


 どんなスキルがあるのか、どんな事が出来るのか、プレイヤー達は様々なことに挑戦してその試みのほとんどが成功している。


 溢れるほどのスキルを、一年かけて取材を行い一冊の辞典として出版したプレイヤーも居て、それはベストセラーとなった。


 龍斗は幼馴染の妻と、その他の友達と共に『ブリタニカ王国』を建国し、龍斗改めリューや、建国したときのメンバーは国王とその妻以外をブリタニカ王国最強戦力『七天』と呼び、リューは『賢者』という名を冠するようになった。

 


 

 

 


 

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