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アヴィスフィア 〜両性を駆使して異世界を謳歌する〜  作者: のんから。
一章 皇国騒動
22/52

幕間 リンネちゃん02。

「ふっふっふ。私――俺こそが本物のシュウ兄だよ。(……ちょっぴり私の主観が混じっちゃったけども)」

「いや、本物は自分のことを”シュウ兄”とは言わないでしょうよリンネちゃん。それに少し美化されているのはキミのせいだったのか」

「だ、だってお兄ちゃん気にしてたじゃんか! お、おちんちんは兎も角、身長と脚の長さはお兄ちゃんの理想を再現した結果だからね!」

男性器(そこ)は独断なのね。……それはそれとして。奥二重だった両目は綺麗な二重になってるし、顔全体のバランスも心なしか整っているように見えるけど?」

「だってだってリンネにはそう見えてたんだもん。いつもキラキラしてて、格好良かったんだもんっ!」

「リンネちゃん、分かりますよ。真面目なシュウ先生は、本当に格好良かったですからね」

「あ、あれ? おかしいな。二人の目には以前の俺が、全裸の”変態きんにくん”に見えてたの? ていうかやっぱり憑いてたのかリンネちゃんっ!」


 え? お兄ちゃんってば何言ってるの? 好きなヒトに憑いて行くなんて当たり前じゃない。お義姉ちゃんだっていつもお兄ちゃんにべったりだし、シロちゃんも毎日一歩下がってお兄ちゃんを立ててたじゃない。


 全くもう。鈍感は罪なんだからねお兄ちゃん。私がどれだけお兄ちゃんのこと好きなのか、一晩掛けてじっくり教えてあげないと駄目かもだよ。


 まぁお兄ちゃんの記憶も共有しているから、ほんのすこぉぉぉしだけ美化しちゃっているなって思う気がする可能性が無きにしもあらずだけど、格好良くなってるって感じているんなら問題ないよね?


 ちなみに全裸なのはしょうが無いの。だってリンネ、お兄ちゃんが全身鏡の前で全裸で自問自答しているのを見てるのが好きだったからっ!


 「後五センチ、百九十センチまで脚の長さで稼ぎたかった」とか、「いいよいいよぉ、今日も大胸筋が息してるよぉ」とか、「くっ、今日も鈴音さんに負けた。後少し、後少しだけ俺の息子が強ければ勝てたかも知れないのに……っ!」とか言ってたのだって知ってるんだから。


 その度に私が何度も励ましたり、ドン引きしたり、枕元に立って自尊心を回復させてあげたりしたのだって、お兄ちゃんのことが大好きだったからだよっ!


 お兄ちゃん私、初めてだったんだよ? こんなにも笑顔で迎え入れてくれて、小さなことでも褒めてくれて、誰よりも可愛がってくれて、何より一緒に居てくれた相手なんて。


 好きになるなって、そんなの絶対に無理だよっ! 確かに今までも壊れ物のように丁重に扱われたことはあったけど、それは私が”女神の代行者”だったからだもんっ!


 今まで出会ったヒト、そして当時の両親ですらそうだったんだよ? 実際にお兄ちゃんと私の両親だって、あまりに泣かず何でも出来てしまう私に違和感を覚えてたくらいなんだから!


 流石に表立って何か言ってるのは聞いたこと無いけど、それでも距離は感じたの。でもお兄ちゃんはそんな垣根なんてなく接してくれて、そのお蔭で二人も私に対して一歩引くのを止めてくれたんだよ? 知らなかったでしょ?


「ま、まぁそれは置いておくにして。これってどういう状況なのリンネちゃん。確かに俺の中にリンネちゃんがいるのを感じるのに、目の前にもリンネちゃんがいるのってなんていうか、違和感が凄いんだけど」

「あ、ごめんねお兄ちゃん。――はい! 手を繋いでみて? 慣れれば最初から並列意思を起動出来るんだけど、最初は触れ合ってリンクした方が確実だから」

「……分かった。――うわぁっ⁉ な、なにコレ視点が、二つある? それに個別に思考出来るし、え? え? い、意味が分からなくて酔いそうなんだがっ!」

「これで繋がったよ。最初はちょっと戸惑うかも知れないけど、慣れれば当たり前になるから。せっかくの機会だし、お兄ちゃんにお兄ちゃんの主導権を返すね?」

「――こ、混乱してきた! あ、でも不思議と何とかなりそうな気がする。へぇ〜。並列意思ってこんな感じなんだね、面白いじゃん」


 流石はお兄ちゃん! 興味があるものに対する順応性の高さが異常(褒め言葉)! リンネとの同化のリスクの一つに、『不滅』で死は回避しても急激な身体改造による激痛で”廃人”になってしまう可能性だってあったのに、そんな素振りすら一切無かっただけはあるねっ!


 その上で即座に性欲を爆発させて二人を蹂躙しただけでなく、覚えたてのスキル――『転性』を一日も掛からずに使い熟してたし、YDK(やりたいことしか出来ない)にも程があるよね。


 とは言えあんなに立派な狼さんになっちゃったのは、お兄ちゃんと一緒になれたことでテンションが爆上がりしたリンネが『情欲解放(ディザリース)』しちゃったせいでもあるんだけども。


「…………ゴクリ」

「あの男のヒトはアイちゃんの前世の姿。あの変態筋肉さんはもう一人のアイちゃん。つまりあの凶悪なモノはそれ即ちアイちゃんのモノ……?」


 あれれぇ? ここにも立派なオオカミさんが居るよ? 生唾を飲みつつ真顔でお兄ちゃんの全裸を凝視する聖人ならぬ性人さんが居るよぉ〜?


 でもそれも、しょうがないことなの! お義姉ちゃんってばずっと、ずぅぅぅっとお兄ちゃんに抱かれたがってたんだもんっ! 女の子をこんなに待たせちゃうなんて、本当にお兄ちゃんって悪いヒトだよね。


 ほらお兄ちゃんたら今もまた自分の世界に入っちゃってさ、お義姉ちゃんにジッと見られているのにだって全然気がついてないし。……全くもう、鈍感は罪だって言ってるじゃんか。


 あちゃぁ。シロちゃんはシロちゃんで駄目になっちゃってるね。目がグルグルに渦巻いてるし、茹で蛸も裸足で逃げるくらい真っ赤っ赤だよぉ。それでも目を逸らさないのは可愛いけども。


「ラーヴーちゃん? そんな真剣に、一体何を見てるのかなぁ?」

「ひゃわぁぁっ⁉ あ、あああ、アイヴィス様? い、いえ少しボーッとしてしまっただけで別に何も――」

「――嘘は駄目だよラヴちゃん。ほら、ここなんてもうこんなになっちゃってるじゃない?」

「こ、これはそのシュウ先生のが凄くて! じゃなくてっ! ――んっ! はぁっ、あっ! だ、駄目ですアイヴィス様! い、弄らないで下さいぃ〜!」


 え? え? え? お、お兄ちゃんったらお義姉ちゃんの顔覗き込んでな、何してるの? ――って! う、うわぁお義姉ちゃんってばお胸の先があんなにツンって反り返っちゃって、うわぁぁっ⁉


 そ、そういえばお兄ちゃんって別に鈍感なわけじゃなくて気が付かないふりをしてるだけだった! た、たたた、たちが悪いヒトだったよぉ〜。


 ひぁぁっ! お、おおお義姉ちゃん後ろぉぉぉっ! も、もう一人のお兄ちゃんが背後に立ってる! に、逃げてお義姉ちゃんっ! これは不味い! 絶対不味いよぉ〜!


「椿紗ちゃんって本当にエッチだよね。実姉の恋人に抱いて欲しいアピールはするし、今だってほら。そんなに熱烈な視線で見つめて、俺が気がつかないとでも思ってたの?」

「ふぇぇっ⁉ しゅ、シュウ先生ぇ⁉ あ、あんっ! 指で弾かないで下さいアイヴィス様! あ、あぁぁっ! ちょっ、え? ど、どど何処に手を突っ込んでるんですかシュウ先生! あ、待ってそこ違っ! 本当にだ、駄目で――お”ぉん⁉⁉」

「ホントにね。ここだってこんなにカッチカチにしちゃってさ。ラヴちゃんがここまでかまってちゃんだとは思わなかったよ?」

「ひ、ひぐぅ⁉ お”っ! んあっ! はぁっ、はぁぁぁっ! お、お願い待ってシュウ先生! あぁっ、駄目ですってばアイヴィス様ぁぁぁっ‼‼」


 う、うわぁぁ。お、お義姉ちゃんが海老みたいに反り返っちゃってる。意識が飛んじゃったのか、目が半開きのままビクンビクンってしてるよぉ。


 も、もしかしなくてもお尻だったよね? 身体共有してるから間違いようもないし、うわぁぁっ。お、お義姉ちゃんの直腸って温かいんだね。


 って、馬鹿なこと言ってる場合じゃないよっ⁉ このままじゃシロちゃんが危ないってば! が、頑張るのよリンネ! 運命共同体として、半身の暴走を止められるのは私しかいないの。は、早くしないと純粋なシロちゃんが、お兄ちゃんに真っ黒に染められちゃうよぉぉぉっ!


「――ん”お”ぉぉっ! あ”ぁぁっ、んぐぅぅぅっ⁉ ぅご、壊れぢゃうっ! あ”っ、あ”いぢゃん待っで死んじゃうっ‼‼」

「大丈夫だよシュア。天然の潤滑油(ラヴちゃん産)のお蔭でスムーズに入ったし、穴も切れてないからね」

「ふむ。シュアとも初めて同士の交換がしたかったし、夢が一つ叶ったよ。それにシュア、キミは素質がある。柔軟なのに程よい締め付けで、身体も徐々に順応し始めている。何よりもこのモフモフを一番近くで堪能出来るのが最高だっ!」

「う”、嘘ばいそんなの! ん”あっ! つ、都合んよかこと言うて騙そうとしとー! ふぅぅん!」


 あっ! あっ! あっ! て、手遅れだったよぉ! お兄ちゃんのお兄ちゃんがシロちゃんの後ろの穴にずっぽしと嵌っちゃってるよぉぉっ!


 え、これって大丈夫なの? し、シロちゃんってば明日から、”一生オムツ履かないと生きていけない身体”にされちゃったんじゃないの?


 あ、でもお義姉ちゃんもシロちゃんも『半精神生命体』だから、生理現象の心配は無いんだった! え、でもだからといって、本当にそれでいいのかな?


 わ、わわ分かんないよっ! でも一つ言えるのは、シロちゃんの声が早くも甘くなってきてるってこと! ま、前も思ったけどお兄ちゃんってばテクニシャン過ぎて、感心すると同時に引いちゃうよぉぉっ!


「シュアくん。私が居るというのに全くキミという女性は。私ではない男に抱かれているのにもしかして、感じてしまっているのかい?」

「――っ⁉ ちょ、お”ぉんっ! あ、アイちゃん今『転性』するんはずるいやろう! はぁぁんっ!」

「ふふっ。どんな気分だいシュア? 愛しの君に見られながら、今日知り合った男に抱かれている感想はどうかな?」

「ば、ばばば、馬鹿なこと言いよーとくらすよアイちゃん! ひ、ひぐぅ! しゃ、しゃ、最低な気分に決まっとーたいっ!」

「……ふむ。意外とシュアくんはこういったプレイが嫌いじゃない、と。なるほどこれは、勉強になるねぇ」


 な、何か始まったよ? お兄ちゃんってこういうアドリブから入るプレイが結構好きだよね。意外と演劇の才能とかあるのかも。


 対するシロちゃんは素のままというか余裕なさそう……って、あ、あれ? な、なんかその、き、気持ちよさそうな表情になっちゃってるんだけどっ⁉


 真っ赤になって否定はしてるけど明らかに反応が変わったし、も、もしかしてお兄ちゃんの予想が合ってたりするの? り、リアリー? どうなんですかシロちゃん!


「……はぁ、はぁ。あ、アイちゃんなうちが他ん男に抱かれたっちゃ平気だって言うん⁉ はぁう!」

「まさか。嫌に決まってるでしょ? 他の男じゃないもう一人の俺だから許してるだけ。もし仮に他の男だったら惨殺するね、間違いなく」

「そ、そげん独占欲に塗れたこと言われたら……んっ! は、はらかくに、はらかけんばい。んん”ぅっ⁉」


 し、白鷺城がか、陥落しちゃったよぉ。お兄ちゃんの軍勢が奥の奥まで雪崩込んで来ちゃってるよぉぉっ!


「さて、ラストスパートだ。リンネちゃんも興味津々みたいだし、俺達の愛を魅せつけてあげようじゃあないかっ!」

「――ちょ、早過ぎばいっ! お”っ、お”っ、お”っ? ま、ままま、待ってアイちゃんそれ前に入るーつもりじゃ――あ”ぁぁぁっ⁉ す、すらごとやろこげんっ! ま”っ! ま”って本当に無理い”ぃぃぃ〜〜〜っ⁉⁉」


 あ、もうこれシロちゃんが駄目になっちゃうやつだ。さ、早速ユニちゃんの仕事が捗るねっ! ……それにしてもなんか、”お餅つき”みたいだねぇ。


 よいしょー! よいしょー! ってなる度にシロちゃんが弾けているから、完成したときには辺りは飛散したもので悲惨な状態に……。


 なんて、そんなこと馬鹿なこと言ってる間に気を失っちゃったみたい。ガクンガクンってなってるけどシロちゃんあれ、大丈夫なのかな?


 ……あ、復活したお義姉ちゃんによるレフェリーストップが入った。心配したとおり、やっぱり駄目だったみたい。


 って、あぁっ⁉ 審判にお兄ちゃんズが襲いかかってる! うわぁぁ。さ、さっきよりも容赦のないお餅つき――いや、”掘削工事”が始まっちゃったよぉぉっ!


 ――そして、誰もいなくなった。というか立ってるヒトが、勃ってるヒト以外いないというのが正しいというか……い、妹になんてこと言わせるのお兄ちゃんっていうかっ!


 り、リンネとしては満足そうなお兄ちゃん達を見れたからそれはそれでいいんだけど、二人と一緒に明日お城に報告しに行くはずだったのに、絶対活動不可になっちゃったよね。……あーあ、リンネ知ーらないっ!


「――さてリンネちゃん、覚悟はいいかな?」

「え? ……え? 何でリンネが、アイヴィスの主体になってるの?」


 あ、あれぇ? なんか捕食される小動物みたいな状態になっちゃってるんだけどこれ、不味くないかな?


 じょ、冗談だよね? だってリンネ達、本当の兄妹なんだよ? き、近親間でのそういう行為は駄目って常識でしょお兄ちゃん!


 え、え? 主導権が返せないんだけど! 嘘なにコレどうなってるの? お、お兄ちゃんが魂の主体だから不可能じゃないけど、この短期間で実権支配出来るなんて色々おかしいってばお兄ちゃんっ!


「何か色々試すうちに出来るようになった。特性って意外に自由度が高いよね」

「心が読まれてる⁉ まさか、そんなこと出来るはず……」

「記憶が読めるなら思考が読めてもおかしくないよね? そんな精神でここまで来ました」

「え、え? じゃあリンネの考えは筒抜けだってこと?」

「勿論。そして嫌がるどころか、内心では歓喜してることも知ってるよ?」


 ぎゃ、ぎゃあぁぁぁっ! お、お、お兄ちゃんの馬鹿ーっ! い、妹の、お、おお女の子の心を勝手に覗き見するなんて犯罪だよっ! ぜ、絶対にダメなんだからっっ!


 ま、待って覆いかぶさらないで? 今は何度も再生する身体(アイヴィス)だけどリンネ、初めてなんだよ? は、初めてがお兄ちゃんとかアブノーマルが過ぎるでしょ? ねぇお兄ちゃん、聞いてるの?


 え? 知ってるって? 大丈夫だから全て任せて欲しい? え、え? 『痛覚無効』も”無効”じゃなくて”軽減”に調整することが出来たから? 痛みを思い出として刻み込んで欲しい? も、もう本当に何言ってるのお兄ちゃん! せ、性に貪欲すぎるよ! それにそもそもそれ以前の問題なんだってばーっ!


「リンネ。キミは勘違いをしているようだが、俺達は運命共同体。つまりは二人で一人なんだよ?」

「え? それは知ってるよ。リンネがそう望んだことでもあるし」

「そう。だからこれから行う行為は兄と妹の情事ではなく、ただの”自慰”なのさ」


 だから安心してね。って、安心出来ないよっ⁉ 完全にもう逃げ道を塞がれてるじゃん、詰んでるよ!


 あ、あ、あ。待ってそんな嘘! だ、駄目だよお兄ちゃんってば! ……あ、あああ、あああああっ⁉


 ――い、痛っ! ちょ、もうこれ完全に入っちゃってるよっ⁉ 嘘でしょリンネ、お兄ちゃんとえっちしちゃってるよっ⁉


 ば、ばばば、馬鹿ーっ! お、お兄ちゃんの大馬鹿ーっ! 嫌い嫌い! お兄ちゃんなんて、大嫌いなんだからーっ‼‼‼

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