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よろしく!


 ありがとうございます。


 そうとは言われたものの、金食い虫の魔導士の冒険者と結婚したい奴なんか実際にはいないだろう。将来も安定しないし。


 彼女は、魔導士の辛さ、過酷さを知っているはずだ。だから当たり障りのない『ありがとう』という言葉を選んだのだろう。


 思い違いは、良くない。ルカのバァさんのように他者を傷つける。それがルカとなるなら、尚更俺は嫌だ。



 「そっ、それで俺のパーティーに入ってくれるってことでいいんだよね。」


 気を取り直し、俺は、恐る恐ると聞く。


 途中で不安になり、早口になる。最早、最後の方は聞き取れないかもしれない。

 

 俺の目的は一貫して最高の冒険すること。そのためには出来るだけ強い仲間が必要だ。回復士は、今後絶対に俺の冒険に役に立つ。


 あれっ?これってルカ利用するみたいな言い方じゃね?


 「はい。よろしくお願いします。」とルカが言う。


 しかし、その一言に、ほっ、と息をつく。


 よかった。これで断られたら鍵を使ってたかもしれない。


 そうそう、俺はこの6年間一度も鍵を使っていない。まだ、いざって時が来てないからなのだが。


 「ああ、よろしく!」


 その後、俺たちというよりルカが会計を済ませて、ギルドへと向かった。



 パーティー登録するためだ。


 パーティーに登録できるのは、リーダー含めて最大4人までだ。なぜ4人なのかは、分からない。


 そして、それ以上になると、同盟パーティー通称アライアンスという扱いとなる。


 このアライアンスというのは特殊で、街の緊急時のみの活動となる。


 例えば、大型の危険な魔物が街に来たり、魔物の大群による強襲スタンピードやダンジョン暴走などの緊急性の高い依頼の場合だ。


 このアライアンスは任意での加入となるが、緊急時に出動するだけで、お金がもらえるのでほとんどのパーティーがどこかしらのアライアンスに入っている。



 どこかしらと言ったように、アライアンスはいくつかある。どれに入れられるかは、運と実力次第だ。


 アライアンスのリーダーはパーティーランクSランクのリーダーが投票されて決まる。


 また、いくつものアライアンスが集まってできたのが冒険者協会である。


 これは、冒険者として登録したときに入っていることになる。また、協会の上層部はアライアンスのリーダーで固められている。そのため、冒険者協会は巨大な組織となっておりこの世界の国の制度から少し外れられている。


 まあ、冒険者の我が強いのもその要因の一つだろう。ランクが高ければ高いほどその傾向は強い気がする。

 

 また、冒険者協会は、いろいろな国に気に入られている。なぜなら、国で大勢の騎士を管理するといろいろな費用が掛かる。また、魔物の討伐をするにしても膨大な計画と費用が必要だ。


 しかし、冒険者とは、自由な存在。勝手に討伐してくれるありがたい存在として、どの国も冒険者を歓迎してくれる。そのため、冒険者は、国の行き来が自由になっている。


 そのせいもあってか、騎士は戦争や紛争、盗賊などの対人専門の組織となっている国もある。


 俺のいる国もそうだ。



 商人などや一般人には、通行料が取られる。


 さらに、50年に一度行われる英雄召喚祭。


 通称英雄祭で、召喚された英雄で国で管理できない人数をパーティーランクAランク以上という規定を持ってパーティーに入れることができる。


 冒険者にはランクの制度がある。


 下から、F→E→D→C→B→A→Sとなっている。

 パーティーの場合はそのリーダーのランクが適用される。


 なぜランクを設けているかというと、


 一つは、上のランクに行くごとに、報酬が良くなるようにして、冒険への向上心を高めるため。


 二つは、達成感を向上されるため。


 例えばだが、ダンジョンにも同じランク制度がつけられているのだが、そのダンジョンに潜るために、ランク上げのために頑張って依頼をして、努力して規定のランクに上がってダンジョンに潜るのと、なんの努力も無しにそのダンジョンに潜るのとでは、達成感が違うだろ?


 そういうことだ。


 冒険者は、そういう達成感も大事な職業だ。


 三つ目は、安全のため。


 これは、父さんが言っていたが、

 『冒険者として身分不相応な冒険はするな。お前はそんなちっぽけなことで人生を終わらせたくはないだろ?たくさんの冒険がしたいんだろ?ならその冒険に見合った冒険者になれ。それまでは我慢しろ。その先には、お前の望むより大きな冒険ができるだろう。』と。


 珍しくいいことを言ったのでよく覚えている。


 そして、ギルドには、酒場から近くにある為すぐについた。

お読みいただきありがとうございます。



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